アイデムフォトギャラリー[シリウス] <プロキオン・フォース>竹堂史嗣 写真展「保護色」 期間:2023年8月3日(木)~8月9日(水)
アイデムフォトギャラリー「シリウス」では、創作意欲あふれる若手写真家(39歳以下を対象)に作品発表の場として当ギャラリーの写真展枠などを提供する支援プロジェクト「プロキオン・フォース」を開催しています。今回、竹堂史嗣さんの写真展を支援・開催します。
写真家・竹堂史嗣は、スマホやタブレットの普及によるデジタルメディアの侵食が進む現代における、メディア環境へ適応していく都市風景を撮影。「保護色」は、スナップ写真をベースに〈メディアへの没入によって見過ごされているのはどんな風景か〉を模索する内容となっています。
ステートメント:
十九世紀の特権的な発明品、カメラという光学的複製装置が登場したことで文学の物語性は代替可能となり、写真に修辞的な要素が見出された。カメラで現実を撮影すると、映し出した被写体のもつ言語性も模写される。そのため“写真は言葉”と言えるだろう。サイレント映画が1秒間に16枚の静止画から物語を生み出したように、反射神経的に瞬間瞬間で連続撮影するストリートスナップは、たとえそれが無作為だったとしても連続行為によって互いに関係を築いて言葉から物語へと発展していくのではないか。私はカメラを通じて都市へと接続しているが、それは同時に都市というスクリーンに紛れた言葉や物語にも接続しているのだ。
現代ではスマホで手軽に映像を鑑賞できるようになった。電車の中でも、時には街中で歩きながらでもYouTube・映画・ドラマを鑑賞している人がいる。くわえて、「デジタルサイネージ」と呼ばれるディスプレイ広告・電子ポスターといった多様なデジタルメディアが散在している都市では、むしろ風景がメディア環境に適応して現実とフィクションの境界を曖昧にさせ、目に映るものを現実かフィクションか分からなくさせる。
メディア社会の昨今にて現実とメディアの区別がつかなくなると、ヴァージニア・ウルフの『灯台へ』のなかにある「もう暗くて、ほとんど何も見えないよ」「どこが海でどこが陸なのかもわからないぐらい」という会話のように、最後には何も見えなくなるのかもしれない。
(展示枚数約40点)
竹堂史嗣プロフィール:
1993年 岡山県出身
2012年〜 音楽活動を行う中、上京をきっかけに都市風景や写真表現に興味を持つ
2021年4月〜2023年 金村修ワークショップ参加
2022年 個展「仮象」BALLOND'SSAI ART GALLERY(東京)
会場:アイデムフォトギャラリー[シリウス]
(東京メトロ丸ノ内線 新宿御苑前駅徒歩1分)
〒160-0022 新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F
期間:2023年8月3日(木)~8月9日(水)
開館時間:10:00~18:00(最終日は15:00まで)
休館日:日曜日
入場料:無料
*8月10日(木)~8月16日(水)夏季休館
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