重量物の上げ下ろし動作時の身体負担を軽減する「アシストスーツ AWN-02」を開発
PLL-01では、腰や脚部などの動作補助のために、腰、ひざ、足首などの複数箇所にモータを配置しています。これは、重作業を支援する上半身部のアシストアームと対象重量物の合計40kg分を支えた上で動作することを想定したものであり、装置の重量やコスト面に課題がありました。新開発のAWN-02では、腰部負担の軽減に特化し、モータの数を左右の腰付近の合計2個に減らすことでコストダウンを実現しています。設計を大幅に見直し、重量も7kg台（バッテリーを除く）に軽量化しました。さらに、荷物の持ち上げを補助するモードや、上体を保持して荷物の搬送を補助するモードなど、腰部の位置センサで検出した姿勢や動きから、自動で動作モードを切り替えるアルゴリズムを新規で開発しました。使用者がスイッチ操作することなく、作業に追従してAWN-02のアシストモードが切り替わります。
アクティブリンクは昨年の夏から、辰巳商會の協力のもと大阪港物流倉庫で荷役作業者へのヒアリングや実証試験などを実施し、AWN-02の機能を向上させてまいりました。実験室での理想的な荷物の上げ下ろし作業においては、腰の負担を軽減するだけでなく、作業効率の改善効果も確認しております。
今後は、本開発品をベースに、労働負担の軽減だけでなく作業効率が求められる物流や農業、工場などの分野で用途開発を進め、2015年度中に量産を開始する予定です。農業分野では、2014年9月より福井県内の農家と連携した実証実験を開始します。本実証試験は、農林水産省 平成26年度農業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業の支援をいただいております。
製品の販売は、三井物産株式会社、パナソニック株式会社を通じて行う予定で、レンタルやリースも含めて広く社会で使用いただける方法を検討しています。
また本機器は、2014年9月11日（木）～12日（金）に開催される『イノベーション・ジャパン2014』のNEDOブースに展示します。
【開発品の主な性能】
・想定作業： 重量物の積み下ろし作業
・アシスト力： 15kgｆ（モータ2個）
・稼働時間： 約150分（リチウムイオンバッテリー1個）
・アシストモード： 3種類（持ち上げ、中腰姿勢保持、アシストオフ（歩行時））
【アクティブリンク株式会社について】
設立： 2003年6月6日
代表者： 代表取締役社長 藤本弘道
資本金： 224百万円 （パナソニック株式会社79.6％、三井物産株式会社19.6％出資）
事業内容：
パワーアシスト機器の製造販売事業、パワーアシスト機器の開発で培ったロボット技術を活かした試作機や製品の受託開発及びコンサルティング
沿革：
2003年 松下電器の社内ベンチャー制度「パナソニック・スピンアップ・ファンド制度」により設立
2004年 ゴム人工筋を用いたパワーアシストスーツを発表
2006年 リハビリ支援スーツがTIME誌のBEST INVENTIONに選ばれる
2008年 重量物運搬用パワーアシスト装置「パワーローダー」を発表
2010年 小型の重量物運搬用パワーアシスト装置「パワーローダーライト」を発表
2013年 株式会社クボタ 農業用サポートスーツ「ラクベスト」に開発協力し量産化
2013年 三井物産株式会社への第三者割当増資を実施し、業務提携を行う
2014年 パナソニック株式会社 社内表彰制度 第一回Wonder賞を受賞
＜報道関係者お問い合わせ先＞
アクティブリンク株式会社 代表取締役社長 藤本弘道
TEL:0742-71-1878 E-Mail:info@activelink.co.jp
ホームページ：http://activelink.co.jp/
（関連情報）
・第1回「Wonder賞」受賞商品・サービスが決定（2014年7月24日）
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/2014/07/jn140724-3/jn140724-3.html
・パワーアシストロボット「忍者」が創るパワーバリアレス社会～アクティブリンク社の挑戦（2014年5月14日）
http://panasonic.co.jp/news/topics/2014/122757.html
・アクティブリンク株式会社が三井物産株式会社と業務・資本提携（2013年3月4日）
http://panasonic.co.jp/news/topics/2013/108904.html
［動画］パワーバリアレスへのモノづくり
http://ch.panasonic.net/jp/contents/12574/
https://www.youtube.com/watch?v=-xhA4685Zto
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