柚木麻子・最新刊『あいにくあんたのためじゃない』(3月21日発売)、著者メッセージとカバー画像を公開します!異例の発売前コミカライズも決定!
本作は人生に行き詰まってしまった主人公たちが自分を取り戻し、逆境をはね返してその先につながる道を見つけてゆく、刺激的な全6篇の物語からなる短篇集。
読者の皆様へ 自分の機嫌を自分でとれない方にたのしんでいただけたらありがたいです 柚木麻子
柚木さんはこう前置きした上で、それぞれの短篇はフィクションでありながら、実体験が随所にちりばめられていると、以下のように語ってくださいました。
「めんや 評論家おことわり」
ラーメンを実際に作ってみて気づいたことを全てかきました。
「BAKESHOP MIREY‘S」
若い方に相談をもちかけられると、ついつい力技で一瞬で解決してしまいたくなる、私の悪いところから生まれた話です。
「トリアージ2020」
これは実際に私の身の回りで起きたことがもとになっていて、私の鎖骨の間にも抜糸の跡があります。
「パティオ8」
これも私の友達から聞いた話がもとになっています。zoomで吐いたのは私の話です。
「商店街マダムショップは何故潰れないのか?」
昔から商店街マダムショップがきになっていて、ようやく最近、中に入ったり、購入することができるようになりました。その度に、女主人たちがなぜか驚いた顔をすることから、生まれた話です。
「スター誕生」
どうして、この話を書こうと思ったか、理由は伏せますが、強いて言うならば、MCワンオペがうっかり言ったことは、私が本当にたまたま口にしたことです。
ままならない現実をエンターテインメントに見事に昇華させた柚木さんの筆力が光ります。
カバーイラストはONO-CHANさん!
「めんや 評論家おことわり」、新潮社HP上での全文試し読みの公開に続き、書影も解禁しました。
カバーのイラストを手掛けてくださったのは、国内外から注目される人気イラストレーターのONO-CHANさんです。
各短篇から想像力をふくらませ、かわいらしさと人目を惹くシュールさを併せ持ったイラストをたくさん書き下ろしてくださいました。
イラストは帯や章扉にも多数使用予定、書籍実物もぜひご覧ください。
【内容紹介】
過去のブログ記事が炎上中のラーメン評論家、夢を語るだけで行動には移せないフリーター、もどり悪阻とコロナ禍で孤独に苦しむ妊婦、番組の降板がささやかれている落ち目の元アイドル……いまは手詰まりに思えても、自分を取り戻した先につながる道はきっとある。この世を生き抜く勇気がむくむくと湧いてくる、全6篇。
*【新潮社HP】収録作「めんや 評論家おことわり」無料公開・試し読み
https://www.shinchosha.co.jp/special/aitame/
【著者紹介】
柚木麻子(ゆずき・あさこ)
1981年東京生まれ。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞し、2010年に同作を含む『終点のあの子』でデビュー。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞を受賞。ほかの作品に『私にふさわしいホテル』『ランチのアッコちゃん』『伊藤くん A to E』『本屋さんのダイアナ』『マジカルグランマ』『BUTTER』『らんたん』『ついでにジェントルメン』などがある。
「めんや 評論家おことわり」他2作のコミカライズ決定!
また、収録全6篇のうち「めんや 評論家おことわり」「スター誕生」「パティオ8」の3篇を漫画化、「くらげバンチ」にて2024年2月27日より連載を開始いたします。
漫画を担当する、もりとおる氏はシリーズ累計35万部を突破した『#真相をお話しします』でもコミカライズを手掛けた、軽やかな筆致と卓越した人物描写を併せ持つ俊才。
本コミカライズに際しても、原作のもつ「エネルギー」を、その見る者の心にすっと溶け込む心理表現と柔らかな筆致で具現化し、「爽快感」をお届けできるよう制作いたしました。
味わい深い逸品を、どうぞご堪能下さい。
【書籍データ】
【タイトル】あいにくあんたのためじゃない
【著者名】柚木麻子
【発売日】2024年3月21日
【造本】四六判ソフトカバー
【定価】1,760円(税込)
【ISBN】978-4-10-335533-5
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