【男性の更年期の意識実態調査】 更年期を「認めたくない」男性は女性の3倍! それでも、妻には理解を求める男ごころ 花王 生活者情報開発部「くらしの研究」にて、11月1日公開

花王株式会社「生活者情報開発部」(※1)では、2011年より更年期についての意識実態について、定期的に調査を実施しています。2021年12月に実施した「更年期の不調に関する意識調査」「暮らしと健康に関する意識実態調査」の結果などから、男性の更年期実態について2022年11月1日に公開いたします。

「更年期」は、女性特有のものと思っていませんか?最近は、少しずつですが、男性更年期についても語られるようになってきました。男性の更年期不調は、男性ホルモン(テストステロン)の急激な減少によって起こる、心と体のさまざまな不調のこと。女性の更年期が閉経前後と期間が決まっているのに対し、男性には決まったサインや期間がありません。また、女性の場合は時期が過ぎれば落ち着きますが、男性は対処しないと長引く恐れも。一方で、NHKと専門機関の調査によると『「更年期不調による離職」の経済損失は男女合わせて年間およそ6300億円に上る』とされています*
*出典:NHK「“更年期ロス” 100万人の衝撃 離職による経済損失 年間6300億円」
https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0029/topic042.html(2022.10.25)


【主な調査結果のポイント】
●更年期にはさまざまな症状、中等・重症が疑われる男性は約3割
●更年期を「認めたくない」男性は女性の3倍
●ストレスを感じている人ほど、症状が重い傾向に
●「からだや心の不調」への理解や協力を求める相手は妻一択の傾向


【調査概要】
「更年期の不調に関する意識調査」
◎2021年12月/インターネット調査/首都圏在住35~64歳男女/男性15,145人、女性15,122人
「暮らしと健康に関する意識実態調査」
◎2021年12月/インターネット調査/首都圏在住/45~64歳 男性 665人、40~59歳 女性 927人
「中高年男性の健康意識実態調査」
◎2015年3~4月/インタビュー調査/首都圏在住55~69歳男性/15人


●更年期にはさまざまな症状、中等・重症が疑われる男性は約3割
男性ホルモンの急激な減少によって起こる男性更年期の症状は、実に多様です。女性でイメージする症状と異なるものも多くあり、「筋力の低下」や「睡眠の悩み」、「イライラする」や「憂鬱な気分」といった、心と体の両面で症状として現れます。加齢男性症状調査表(AMS)のセルフチェック項目の症状でみると、「筋力の低下」(72%*)や「よく眠くなる、しばしば疲れを感じる」(68%*)、「関節や筋肉の痛み」(66%*)、「早朝勃起の回数の減少」(64%*)など、40~50代男性の半数以上が自覚する症状も多くありますが、加齢による症状と思われがちなことから、自分では更年期の可能性を疑いにくいのかもしれません。
*その症状が「きわめて重い」「重い」「中等度」「軽い」の合計
セルフチェックの項目は異なりますが、症状レベルを男女で比較すると、軽症以上が疑われる割合は約6割と同程度ですが、症状が中等・重症程度になると男性31%、女性23%とむしろ男性の割合が高いことに驚きます。


●更年期を「認めたくない」男性は女性の3倍

40~50代の更年期への向き合い方では、更年期を『やり過ごす』派(男性51%:女性44%)が最も多くを占めています。次いで多いのが男性では『認めたくない』派で15%と、女性(5%)の3倍にのぼります。『ネットで調べる』派の割合は11%で女性の9%と同程度ですが、『病院に行く』は9%(女性 17%)、『友人と話す』が12%(女性22%)と、受診や誰かに相談する人の割合は、どちらも女性の半数程度です。話しにくい話題であり、なるべく足を踏み入れたくないと考える男性の姿が浮かび上がっています。インタビューでは、たとえ不調に悩んでいたとしても、生活に支障が出るまで我慢してしまったり、受診科が泌尿器科であることを知らなかったりするケースもありました。男性更年期の情報や理解が不足していることが、症状の悪化を招くことにもなりかねません。


●ストレスを感じている人ほど、症状が重い傾向に
日常的にストレスを感じる頻度と、更年期症状の中等・重症の割合を見ると、ストレス頻度が「多い」では男性64%、女性56%、「やや多い」では男性 36% 女性 34%と、男女ともに、頻繁にストレスを感じている人ほど、症状が重い傾向にあります。男性がストレスを感じる大きな原因は、「仕事上の人間関係」(54%)、「仕事の大変さ」(48%)、「将来や老後の不安」(32%)と仕事中心。年齢が上がり重責を負うことがストレスになったり、つい仕事を優先して自分の不調を後回しにしがちになったりする可能性も考えられます。


●「からだや心の不調」への理解や協力を求める相手は妻一択の傾向
更年期に対する理解があり、前向きに対処する男性はまだ少数派のようですが、不調であることを「誰にも知られたくない」と考える人は19%でした。約8割の男性は、からだや心の不調について、誰かに理解や協力を求めています。その1番の相手は、「配偶者・パートナー」で64%でした。女性は、友人や母親、娘など他にもさまざまな相手がいるのに対し、男性は圧倒的に配偶者・パートナーに集中しています。男性更年期については、知識や理解も人それぞれで、全く知らない人もいます。不調に対する悩みや対処方法などをオープンに話せる状況にないことも、男性が更年期不調になかなか向き合えない要因となっているのかもしれません。


詳しくは以下URLをご確認ください。
▶ くらしの研究 「生活者レポート 40代以降の不調・イライラに要注意 知っていますか?男性の更年期」
https://www.kao.co.jp/lifei/life/report-82/
▶男女の更年期のレポート「更年期との向き合い方が、人生100年時代のカギ 男性も女性も後半の人生を考えるきっかけに」https://www.kao.co.jp/content/dam/sites/kao/www-kao-co-jp/lifei/report/pdf/82.pdf
(2022年11月掲載)


男はつらい?!更年期を知って自分をケアする
女性の更年期に比べて認知度が低い「男性の更年期」。個人差はありますが40代以降の男性なら、誰もが心と体にさまざまな不調を感じる可能性があります。社会の中心に立つ働き盛りの年代に突入した男性たちが更年期に向き合うコツを、「男性学」の専門家で、男性ならではの生きづらさを研究する田中俊之先生に聞きました。
▶くらしの研究「達人コラム」
https://www.kao.co.jp/lifei/column/70/


※1 花王株式会社「生活者情報開発部」 https://www.kao.co.jp/lifei/about/
「生活者情報開発部」では、花王グループの使命である「よきモノづくりを通じて人々の豊かな生活文化へ貢献すること」の実現をめざし、生活者一人ひとりの暮らしを見つめた生活者研究をおこなっています。生活現場での観察と対話を重ねながら、行動に表れない本音、説明できないこだわりなど、行動の裏にひそむ「おもい」まで読み解いて、課題を発掘し、商品やコミュニケーション開発に活かすとともに、生活者研究のウェブサイト、花王「くらしの研究」から、広く社会に発信しています。
花王「くらしの研究」 https://www.kao.co.jp/lifei/about/
 

 

 

 

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業種
製造業
本社所在地
東京都中央区日本橋茅場町1-14-10
電話番号
-
代表者名
長谷部 佳宏
上場
東証1部
資本金
854億円
設立
-