この夏、シニアの帰省・旅行は「行く」「行かない」が相半ば
~コロナ禍2年余で旅行需要、徐々に回復 「旅行する」派の主流は60代?~
株式会社朝日新聞社(代表取締役社長:中村史郎)が運営する「朝日新聞Reライフプロジェクト」(https://www.asahi.com/relife/)は、この夏の旅行・帰省に関するアンケートをReライフプロジェクトのコミュニティー「読者会議」メンバーを対象に実施し、8月8日未明までの結果をまとめました。行動制限のない3年ぶりの夏となる一方で、新型コロナウイルスの感染再拡大が急速に進み、自主的な判断にゆだねられるなか、アクティブシニア層は、様々な感染防止策をとったうえで帰省や旅行に踏み切る行動派と、感染リスクを最小限に抑えるために、帰省・旅行を手控える慎重派が相半ばする形になっていることが見えてきました。
■「帰省する」「旅行する」があわせて4割、「旅行しない」4割超と拮抗
8月8日未明までに寄せられた678回答を集計したところ、この夏、泊りがけの旅行や帰省を「する」と答えたひとの割合は、帰省と旅行をあわせて4割。これに対し、帰省・旅行は「しない」というひとも4割余りに達し、「行く」「行かない」がほぼ拮抗する形となりました。
コロナ禍の2年余を季節ごとに区切り、この間の旅行経験を尋ねてみたところ、旅行したひとの割合は前年同時期と比べ徐々にあがってきていました。初めての緊急事態宣言が出された20年春、ゴールデンウィークを含む期間中に旅行をしたひとは回答者全体の1割にとどまっていました。これに対し今年4~6月の期間中に旅行したひとは3割を超え、2年前の3倍に達していました。今年の夏休み期間の旅行者増加も、こうした流れの一環ともいえそうです。
■コロナ感染の爆発的再拡大が引き起こす警戒感の揺り戻し
一方で、7月に入ってから始まったオミクロン株BA.5によるコロナ感染再爆発は、いったんは薄らぎつつあった新型コロナへの警戒感の揺り戻しも引き起こしました。
たとえば旅行しない理由(複数回答)として最も多かったのが「新型コロナに自分自身が感染するリスクをさけたい」(64.8%)で、ほぼ3人に2人が挙げました。次いで「帰省先の親や親族が感染するリスクをさけたい」(36.3%)。オミクロン株の感染急拡大が、帰省・旅行の手控えにつながっていることをうかがわせます。
帰省や旅行を決めたひとたちの関心事もやはりコロナの感染状況でした。「高齢の両親に2年ぶりにあうので感染リスクを避けるため1泊で帰るつもり」(50代前半女性)、「実家からあまり出ず、兄弟・甥(おい)姪(めい)くらいの顔合わせだけにする」(70代前半男性)、「なるべく人が多くないところ、自然の中に行きたい」(60代前半女性)など、感染リスクを最小限に抑えての行動や計画が目立ちます。
■60代に多い積極派・行動派、年齢が高まるとコロナ警戒感も高く
アンケートの回答を世代ごとにみていくと、50代、60代、70代以上で、帰省や旅行を「する」「しない」をはじめ、回答の傾向が異なっていることがわかります。
国内旅行を計画するひとの割合が最も多くなったのは60代。前後の世代では2割台前半から半ばだった旅行派の割合が3割台後半となっていました。その分、旅行を「しない」と答えたひとの割合は3割台半ばで、10歳刻みの年代でみたとき、唯一、「旅行をする」派が、「旅行をしない」派を上回る世代となりました。
一方、70代以上の年齢層は、「帰省をする」と答えた割合が最も少なく世代中の1割未満にとどまりました。その裏返しで、「旅行をしない」という回答は、唯一、5割を上回っており、新型コロナ感染への警戒を最優先にしていることがうかがえます。
また、年齢を5歳刻みで区切った場合も同様で、定年などを迎え、第二の人生のスタートラインにたつ60歳代の変化の様子がみてとれます。
同じ60代でも、65歳を挟んだ前後でアンケートへの回答傾向は大きな違いがあらわれているのがわかります。アクティブシニア層の行動様式には、65歳を境にして、大きな変化が生じていることをうかがわせています。
■アクティブシニアの夏の旅行・帰省需要の回復は道半ば
朝日新聞Reライフプロジェクトは、過去にも夏の旅行・帰省に関するアンケートを実施しています。たとえば2020年のほぼ同時期に実施したアンケ―トでは、20年夏の帰省・旅行の動向とともに、コロナ禍の直前となる2019年夏との比較も実施しました。
今回のアンケートと20年のアンケートを合体させると、この4年間の夏の旅行・帰省の動向は以下のような形になります(「旅行する」の項目は帰省・国内旅行・海外旅行の合算)。
いったん3分の1以下に落ち込んだ旅行・帰省の回復の動きは、まだ道半ば、コロナ禍3年目の今年は、回復への中間地点あたりにいるのかもしれません。
※今回の調査は朝日新聞Reライフプロジェクトの会員制コミュニティー「読者会議」メンバーを対象に2022年7月20日から実施中(8月22日まで)。8月8日未明時点の有効回答は678人(男性50.7%、女性48.5%、その他0.7%)。年代別は、49歳以下9.9%、50代26.0%、60代36.3%、70代23.6%、80代以上4.3%。
「朝日新聞Reライフプロジェクト」について
子育てが一段落したり、定年を迎えたりして、新たなライフステージを迎えた人に向け、人生後半を豊かに生きるための情報発信やコミュニティーを提供する読者参加型プロジェクトです。
Reライフプロジェクトは、会員制コミュニティー「読者会議」のメンバーを対象に、健康や住まい、暮らし、働き方、学び方など、様々なテーマでアンケートを実施し、「Reライフ白書」として公式サイトで公開しています。
今回のアンケートは、公式サイトに「白書」として掲載するほか、年代別や性別などの詳しいデータやセグメント分析、自由回答で寄せられた会員メンバーの声などをリポート形式で別途、まとめる予定です。
【本プレスリリースに関するお問い合わせ先】
朝日新聞社総合プロデュース本部Reライフプロジェクト relife_biz@asahi.com
8月8日未明までに寄せられた678回答を集計したところ、この夏、泊りがけの旅行や帰省を「する」と答えたひとの割合は、帰省と旅行をあわせて4割。これに対し、帰省・旅行は「しない」というひとも4割余りに達し、「行く」「行かない」がほぼ拮抗する形となりました。
コロナ禍の2年余を季節ごとに区切り、この間の旅行経験を尋ねてみたところ、旅行したひとの割合は前年同時期と比べ徐々にあがってきていました。初めての緊急事態宣言が出された20年春、ゴールデンウィークを含む期間中に旅行をしたひとは回答者全体の1割にとどまっていました。これに対し今年4~6月の期間中に旅行したひとは3割を超え、2年前の3倍に達していました。今年の夏休み期間の旅行者増加も、こうした流れの一環ともいえそうです。
■コロナ感染の爆発的再拡大が引き起こす警戒感の揺り戻し
一方で、7月に入ってから始まったオミクロン株BA.5によるコロナ感染再爆発は、いったんは薄らぎつつあった新型コロナへの警戒感の揺り戻しも引き起こしました。
たとえば旅行しない理由(複数回答)として最も多かったのが「新型コロナに自分自身が感染するリスクをさけたい」(64.8%)で、ほぼ3人に2人が挙げました。次いで「帰省先の親や親族が感染するリスクをさけたい」(36.3%)。オミクロン株の感染急拡大が、帰省・旅行の手控えにつながっていることをうかがわせます。
帰省や旅行を決めたひとたちの関心事もやはりコロナの感染状況でした。「高齢の両親に2年ぶりにあうので感染リスクを避けるため1泊で帰るつもり」(50代前半女性)、「実家からあまり出ず、兄弟・甥(おい)姪(めい)くらいの顔合わせだけにする」(70代前半男性)、「なるべく人が多くないところ、自然の中に行きたい」(60代前半女性)など、感染リスクを最小限に抑えての行動や計画が目立ちます。
■60代に多い積極派・行動派、年齢が高まるとコロナ警戒感も高く
アンケートの回答を世代ごとにみていくと、50代、60代、70代以上で、帰省や旅行を「する」「しない」をはじめ、回答の傾向が異なっていることがわかります。
国内旅行を計画するひとの割合が最も多くなったのは60代。前後の世代では2割台前半から半ばだった旅行派の割合が3割台後半となっていました。その分、旅行を「しない」と答えたひとの割合は3割台半ばで、10歳刻みの年代でみたとき、唯一、「旅行をする」派が、「旅行をしない」派を上回る世代となりました。
一方、70代以上の年齢層は、「帰省をする」と答えた割合が最も少なく世代中の1割未満にとどまりました。その裏返しで、「旅行をしない」という回答は、唯一、5割を上回っており、新型コロナ感染への警戒を最優先にしていることがうかがえます。
また、年齢を5歳刻みで区切った場合も同様で、定年などを迎え、第二の人生のスタートラインにたつ60歳代の変化の様子がみてとれます。
同じ60代でも、65歳を挟んだ前後でアンケートへの回答傾向は大きな違いがあらわれているのがわかります。アクティブシニア層の行動様式には、65歳を境にして、大きな変化が生じていることをうかがわせています。
■アクティブシニアの夏の旅行・帰省需要の回復は道半ば
朝日新聞Reライフプロジェクトは、過去にも夏の旅行・帰省に関するアンケートを実施しています。たとえば2020年のほぼ同時期に実施したアンケ―トでは、20年夏の帰省・旅行の動向とともに、コロナ禍の直前となる2019年夏との比較も実施しました。
今回のアンケートと20年のアンケートを合体させると、この4年間の夏の旅行・帰省の動向は以下のような形になります(「旅行する」の項目は帰省・国内旅行・海外旅行の合算)。
いったん3分の1以下に落ち込んだ旅行・帰省の回復の動きは、まだ道半ば、コロナ禍3年目の今年は、回復への中間地点あたりにいるのかもしれません。
※今回の調査は朝日新聞Reライフプロジェクトの会員制コミュニティー「読者会議」メンバーを対象に2022年7月20日から実施中(8月22日まで)。8月8日未明時点の有効回答は678人(男性50.7%、女性48.5%、その他0.7%)。年代別は、49歳以下9.9%、50代26.0%、60代36.3%、70代23.6%、80代以上4.3%。
「朝日新聞Reライフプロジェクト」について
子育てが一段落したり、定年を迎えたりして、新たなライフステージを迎えた人に向け、人生後半を豊かに生きるための情報発信やコミュニティーを提供する読者参加型プロジェクトです。
- Reライフ.net(プロジェクト公式サイト):https://www.asahi.com/relife/
Reライフプロジェクトは、会員制コミュニティー「読者会議」のメンバーを対象に、健康や住まい、暮らし、働き方、学び方など、様々なテーマでアンケートを実施し、「Reライフ白書」として公式サイトで公開しています。
- Reライフ白書の一覧ページ:https://www.asahi.com/relife/topics/10143010
今回のアンケートは、公式サイトに「白書」として掲載するほか、年代別や性別などの詳しいデータやセグメント分析、自由回答で寄せられた会員メンバーの声などをリポート形式で別途、まとめる予定です。
【本プレスリリースに関するお問い合わせ先】
朝日新聞社総合プロデュース本部Reライフプロジェクト relife_biz@asahi.com
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