子どもの心の病~若者の最大20%が精神疾患を経験【プレスリリース】
ユニセフ、WHOが警鐘
【2019年11月5日 ニューヨーク/ジュネーブ/フィレンツェ発】
世界の子どもや若者の間で、自傷行為や自殺、不安を抱えている比率が非常に高いことについて、ユニセフ(国連児童基金)と世界保健機関(WHO)は、世界の有識者と連携してこの増大する脅威に取り組んでいます。
「世界中で、住む場所も、裕福か貧しいかにも関わらず、あまりにも多くの子どもや若者が心の病を経験しています」と、ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べました。「この迫り来る危機には国境も境界もありません。心の病(mental disorder)の半数は14歳より前に始まっており、早期に予防、発見し、必要に応じて治療するための緊急かつ革新的な戦略が求められています」
子どもと若者の心の病を世界の保健課題のより上位に位置付けるために、ユニセフとWHOは、11月7日から9日、イタリアのフィレンツェでこのテーマに関する初めての会議を共催します。本会議は、21世紀の子どもや若者に影響を与える主な問題を取り上げる、ユニセフの新たな年次国際会議シリーズ「Leading Minds」の一部として開催します。子どもの権利条約30周年を記念し、この会議は学者、科学者、政府、慈善家、ビジネス界、市民社会そして若者自身が情報を提供し、断固たる行動を促すことを目的としています。
最新のデータによると:
- 世界の若者の最大20%が心の病を経験している。
- 自殺は、世界の15〜19歳の若者の死因の中で3番目に多い。
- 低・中所得国の若者の約15%が自殺を考えたことがある。
心の病による負担は個人的なものにとどまりません。社会的かつ経済的な負担ともなります。それでもなお、子どもや若者の心の健康は、世界および国の保健計画において見過ごされやすいのです。
「Leading Minds 2019」では、子どもや若者の心の健康を促進するために必要な資金、パートナーシップ、サービス、政治的取り組み、および公的支援について考えます。この会議では、幼少期の初期・中期から青年期に至るまでの、人生の最も早い時期の脳の健康に関する最新のデータなど、科学と実践から導かれた根拠について分析します。また、対処する必要があるデータの不足や、成功事例について検証するとともに、年齢や地域ごとの心の病の全体的な有病率や要因、病気の予防と治療および心の健康促進のためのプログラムについても考察します。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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