30回目を迎える国際舞台芸術プラットフォーム「横浜国際舞台芸術ミーティング2025」(YPAM2025) 11月28日より開催
11月28日~12月14日 KAAT神奈川芸術劇場、男女共同参画センター横浜南、急な坂スタジオ、Art Center NEW、東京藝術大学 元町中華街校舎、横浜赤レンガ倉庫1号館、シャノアール、他

YPAMと今年のプログラムについて
YPAM(ワイパム、横浜国際舞台芸術ミーティング、Yokohama International Performing Arts Meeting)は、同時代の舞台芸術に取り組む国内外のプロフェッショナルが、公演プログラムやミーティングを通じて交流し、舞台芸術の創造・普及・活性化のための情報・インスピレーション・ネットワークを得る場です。1995年に「芸術見本市(Tokyo Performing Arts Market、TPAM)」として東京で開始、2015年からはアジア・フォーカスを強化し、アジアとの共同製作にも参画。今回で30年目を迎え、アジアで最も影響力のある舞台芸術プラットフォームのひとつとして国際的に認知されています。職業的目的に特化した一部のプログラムを除き、ほとんどのプログラムは一般のお客様にもご参加いただけます。
今回は新しい試みとして、2011年以来、若手制作者の実験、海外からゲストディレクターを招いてのアジアの作品紹介、国際共同製作、新作委嘱など形を変えて実施してきた「YPAMディレクション」を、実験的なプロジェクトの簡易プレゼンテーションとディスカッションから成るフォーラムとして再編成します。新しい形式での第1回の実施となる今年は、2010~20年代に台北、シンガポール、バンコクで画期的なアーティスト育成プログラムを展開した3人を各アーティストの「サポーター」として招き、それぞれのプロジェクトを触媒に、今アジアで作品を作ることの意味や方法、そして「作品」という概念そのものの現在をプロフェッショナルの視点で検証します。
「YPAMショーケース」は、国内外の芸術文化団体との協力のもとに、舞台芸術の同時代性を優れて体現する作品を観客とプロフェッショナルが共有する国際的な出会いの場として、今回新たに実施。コンセプトも規模も様々な7企画をご紹介。フェスティバルとしてもお楽しみいただける内容となっています。
プロフェッショナルの交流プログラム「YPAMエクスチェンジ」では、みなとみらい線・新高島駅構内に新たに2025年6月1日にオープンした芸術複合施設、Art Center NEW(アートセンターニュー)にてレセプションを開催します。また、ゲストスピーカーが登壇するシンポジウムやYPAM参加登録者がホストする公募ミーティングなどが行われる「ミーティングポイント」を、男女共同参画センター横浜南(フォーラム南太田)で実施します。
参加自由の舞台芸術フェスティバル「YPAMフリンジ」には、53演目がエントリー。YPAM史上最多数を更新しています。その内13演目が海外拠点からの参加です。誰にも展開の読めない、未知なるものへの好奇心を刺激するフリンジフェスティバルの醍醐味をぜひご堪能ください。
いま・ここでしか体験することのできないライブパフォーマンスが持つ即時性の肯定と、分断をものともせず世界各地から集まる専門家たちの交流との両立を通して、横浜から新しい価値を発信するYPAMにご注目ください。
プログラム概要
1)YPAMディレクション(*会場は全て 急な坂スタジオ)
アユ・プルマタ・サリ(インドネシア)× ハシマ・ハリス(シンガポール)『Batu』
12月9日(火)|マレー・ムスリム女性の身体を「振り付ける」家政的・儀式的な道具=Batu(石)のすりこぎとすり鉢から着想したコラボレーション。サポーター:ダニエル・コック(Dance Nucleus 芸術監督/シンガポール)。

スー・ピンウェン(台湾)『長男』
12月10日(水)|東アジアで「長男」に「なる」ことは何を意味するか? she/herからhe/they/themへのアウティングに対峙するアーティストの個人的プロジェクト。サポーター:リヴァー・リン(インディペンデント・キュレーター/台湾)。

タナポン・ウィルンハグン/バックルーム(タイ)『同志たち、奇跡、呪い』
12月11日(木)|度重なるクーデターやプロテストの中で、革命を「奇跡」になぞらえたレーニンの文章に触発され開始した振付プロジェクト。サポーター:ササピン・シリワーニット(プロデューサー/バンコク国際舞台芸術ミーティング 芸術監督/タイ)。

敷地理(日本/ベルギー)『ユアファントムアイ、アワクリスタライズペイン』
12月12日(金)|身体のオーナーシップ、視線の暴力、幻肢痛・・・ 疎外と解放の間で生まれるさまざまな観念のプラットフォームとしてのパフォーマンス。サポーター:後日発表。

2)YPAMショーケース
ジェローム・ベル(フランス)『ジェローム・ベル』
12月5日(金)〜7日(日)
KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>
ダンス、パフォーマンス、プロダクションの申し合わせに抗い続け、気候変動への配慮から海外公演のために飛行機を使わないと決めたフランスの振付家による、自作自演の自伝的作品。その日本公演を川口隆夫が日本語と英語で遂行。

アン・ウンミ(韓国)『北朝鮮ダンス』
12月8日(月) KAAT神奈川芸術劇場<ホール>
どんな国にも踊りがあり、踊る人がいる—韓国のコンテンポラリーダンスを代表する振付家が、同じルーツ、同じ伝統を持ちながら全く異なるイデオロギーのもとで発展してきた「隣国」の踊りを再想像する。

contact Gonzo(大阪)× TS Crew(香港)『Bridging Bridges』(ヨコハマダンスコレクション2025)
12月9日(火)〜10日(水)
横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール
西九文化区(香港)の委嘱による国際共同製作。香港の建設現場でよく使われる竹製の足場とサッカー試合を遊戯的に結びつけ、即興のパフォーマンスを通して文化的アイデンティティと言語的コンフリクトを探究する。

アレッサンドロ・シャッローニ(イタリア) 「ある風景の中で」
12月12日(金)〜13日(土)
KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>
美術とダンスの境界で厳格、明瞭、清澄な作風を確立したイタリアの振付家が、「回転」をめぐる実践や伝統舞踊のリサーチに基づく三作品を一挙上演。タイトルはジョン・ケージが1948年にダンスのために作曲したピアノ曲より。

シュウ・ジャウェイ + チャン・ティントン + チェン・シェンユゥ(台湾)『等晶播種』(展示)
12月8日(水)〜13日(土)
東京藝術大学 元町中華街校舎
タイトルは砂糖の結晶化工程を意味する台湾華語。日本「統治」時代に雲林県・虎尾に建てられた製糖工場を舞台に、伝統的人形劇(布袋戲/ポテヒ)の語りの手法を用いて戦争、産業、近代化の記憶を浮かび上がらせる映像インスタレーション。

Courtesy of Yamaguchi Center for Arts and Media [YCAM]
シュウ・ジャウェイ + チャン・ティントン + チェン・シェンユゥ(台湾)× YCAM(日本)『浪のしたにも都のさぶらふぞ』
12月12日(金)〜13日(土)
KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>
タイトルは平家物語から。明治時代に福岡県・門司に建てられた製糖工場を舞台に、人形浄瑠璃、VR、モーションキャプチャーの原理を歴史の動力に見立て、台湾/日本の近代史を再訪する映像インスタレーション/パフォーマンス。

Courtesy of Yamaguchi Center for Arts and Media [YCAM]
クラウド・ゲイト・ダンスシアター | チェン・ゾンロン(台湾)× 真鍋大度(日本)『WAVES』(ヨコハマダンスコレクション2025)
12月13日(土)KAAT神奈川芸術劇場<ホール>
50年以上の歴史を持つ台湾のダンスカンパニーとメディアアーティスト・真鍋大度とのコラボレーション。波の概念を身体から発せられる動的エネルギーとして探求し、ダンス・音楽・映像の融合により新たな身体感覚の世界へと誘う。

Courtesy of Cloud Gate Dance Theatre of Taiwan
3)YPAMエクスチェンジ

交流プログラム「YPAMエクスチェンジ」では、男女 共同参画センター横浜南(フォーラム南太田)で、3日間にわたってシンポジウム、公募ミーティング(プレゼンテーション、ラウンドテーブル、スタジオプレゼンテーション)を実施。昨年より復活したTPAMでの人気企画 、国内外のフェスティバルディレクターやプロデューサーとの1対1のミーティングができるプログラム「スピードネットワーキング」も実施します。
レセプションは、横浜の新しいアートスポットとして今年6月にみなとみらい線・新高島駅構内にオープンした、Art Center NEWにて12月8日(月)16:00より開催。
森下スタジオ(公益財団法人セゾン文化財団)やDance Base Yokohama(DaBY)のスタジオ訪問/プレゼンテーション、SOIL(日本舞台芸術ネットワーク)のピッチセッションやON-PAM(舞台芸術制作者オープンネットワーク)のレクチャーも実施。最新情報はウェブサイトでご確認ください。
以上のプログラム詳細はウェブサイトに順次掲載します。
YPAMマニアの皆さまには最も心待ちにされているプログラムと言っても過言ではない、レイトナイト・ ミーティングポイント。今回も日ノ出町のシャンソンバー「シャノアール」を会場として、夜通しインターナショナルなネットワーキングの嵐が吹き荒れます!
4)YPAMフリンジ

「横浜で観る。横浜で演る。」すべてのアーティストに開かれた舞台芸術祭「YPAMフリンジ」。TPAMフリンジから名称を改め、会場を横浜/神奈川エリアに限定して今回で4年目を迎えます。史上最多だった昨年よりさらに参加アーティストがさらに増え、53演目がエントリー。有名カンパニーから、新進アーティスト、そのどちらでもないもの、海外からの参加アーティストも交え、YPAMフリンジ史上最も多彩なラインナップとなりました。何が起きるかわからない、フリンジフェスティバルだからこその魅惑的な混沌を、横浜の街の魅力と共にぜひご堪能ください。
ラインナップについては全国の劇場/アートスペースなどに配架されているYPAMフリンジプログラムブックとYPAMウェブサイトをご覧ください。
フリンジ参加アーティスト・制作者・観客の寄合所「YPAMフリンジセンター」では、自然栽培の玄米食と自然派ワインを通年で提供。YPAM会期中は毎日営業します。
YPAMフリンジ2025参加アーティスト/カンパニー(プログラムブック掲載順)
サンディ・ブリシュラー●劇団フルタ丸●米澤一平●隣屋●Landscape THEATRE●キウチアサミ●MMLAB theatre●工藤遥、幅谷和眞、細田成嗣●根本しゅん平●レジャー・タイム●東京タンバリン●かもめマシーン●中屋敷南 / ガラージュ / キヨスヨネスク / 太田充胤●横浜国立大学都市イノベーション学府 IUI 展2025-2026●関優花+本坊由華子+永井玲衣/横浜国立大学小田原のどか研究室●象の鼻テラス●マードン + ミツハシ●一般社団法人瀬戸内サーカスファクトリー●中村蓉(ヨウ+)●横浜コミュニティデザイン・ラボ&似て非 works●OUTBACKアクターズスクール●リーシャオ劇場●鮭スペアレ●Mr.daydreamer●COLLOL●梅田宏明●濱田陽平/おどるさかな団●Co.ERASGA●dracom●敷地理●カミーユ・トレブシェ×アストリッド・ツェン●剣戟はる駒座●周東彥/ 狠劇場●スヌーヌー●Mirai Circus Network●マームとジプシー●鳥公園●オノマ リコ/趣向●果てとチーク●英姿舞園●武本拓也●シルヴプレ●よた●澳門敲撃楽協会●フェラルフェラス●現像●玉川鈴●girls●ザジ・ズー●菅原圭輔●マージナルコンソート●NPO法人あしおとでつながろうプロジェクト
5)スケジュール
プログラムのスケジュール詳細はウェブサイトでご確認ください。
参加登録/チケット
舞台芸術関係者のみなさまには参加登録をお願いしています。
一般のお客様は参加登録は不要です。プログラムごとにチケットをお求めください。

開催概要
主催:横浜国際舞台芸術ミーティング実行委員会(公益財団法人神奈川芸術文化財団、公益財団法人横浜市芸術文化振興財団、横浜市にぎわいスポーツ文化局、特定非営利活動法人国際舞台芸術交流センター)
共催:横浜市にぎわいスポーツ文化局、独立行政法人国際交流基金
助成:一般財団法人地域創造
事業連携:公益社団法人全国公立文化施設協会(舞台芸術海外コーディネーター育成事業)
特別協力:急な坂スタジオ
協力:特定非営利活動法人黄金町エリアマネジメントセンター、Art Center NEW(一般社団法人 Ongoing)、横浜高速鉄道株式会社
後援:外務省、神奈川県
提携事業:ヨコハマダンスコレクション2025
令和7年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
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