シリア北西部:12月、子ども65人が死傷【プレスリリース】

ユニセフ中東・北アフリカ地域事務所代表声明

公益財団法人日本ユニセフ協会

シリア北東部ラス・アルアインで続く暴力から逃れ、ハサカ農村部にたどり着いた家族。(2019年11月15日撮影) © UNICEF_UNI229182_Kederシリア北東部ラス・アルアインで続く暴力から逃れ、ハサカ農村部にたどり着いた家族。(2019年11月15日撮影) © UNICEF_UNI229182_Keder

【2019年12月24日 アンマン(ヨルダン)発】

シリア北西部で暴力が激化し、子どもたちが被害を受けていることを受け、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表のテッド・チャイバンは次の声明を発表しました。

* * *

シリア北西部で、子どもたちが激化する暴力の矢面に立っています。 2019年の最初の9カ月で500人以上の子どもが死傷し、12月だけで、少なくとも65人の子どもが死傷しました。

イドリブ市の南、マアッラト・アン=ヌウマーン(Ma’arat An-Nu’man)の人口密度の高い地域で最近激化した暴力により、数千人の家族が北に避難しました。 12月11日以降、戦闘の激化で、6万人以上の子どもを含む13万人以上が、イドリブ南部、ハマ北部、アレッポ西部から避難しました。

これらの避難によって、寛大な受入コミュニティと過密状態のキャンプにのしかかる圧力が増しています。まだ滞在場所がない家族も多く、戸外で眠っている状況です。

暴力と避難が急激に増えていると同時に、地域周辺では気温が急降下し、洪水が起きたり凍りつくような雨が降っています。キャンプや断熱性能の低い宿泊施設で暮らす子どもたちは、避難を繰り返して疲れ果てており、風邪などの病気にかかりやすく、最も深刻な場合には命を落とします。

シリアの北西部および他の地域の何十万人もの子どもたちに命を守る支援を届けるため、人道支援のためのアクセスは維持されなければなりません。
 

イドリブ県に設置された非公式居住区で、赤ちゃんを抱いて歩く女の子。(2019年11月16日撮影) © UNICEF_UN0348586_Saadイドリブ県に設置された非公式居住区で、赤ちゃんを抱いて歩く女の子。(2019年11月16日撮影) © UNICEF_UN0348586_Saad

まもなく9年が経過するシリア危機。シリアの子どもたちは、言葉で言い表せない暴力、トラウマ、苦痛を経験し続けています。

紛争時も含めて、子どもは常に保護されなければなりません。これは、紛争のすべての当事者の義務であり、選択肢ではありません。ユニセフは、紛争のすべての当事者に対し、敵対行為をやめ、子どもを最優先にすることを呼びかけます。

* * *

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
-
設立
-