シリア北西部:子どもの犠牲、75%が北西部で【プレスリリース】
ユニセフ事務局長声明
【2020年2月1日 ニューヨーク 発】
シリア北西部で子どもが避難を強いられていることに関して、ユニセフ(国連児童基金)事務局長のヘンリエッタ・フォアは、以下の声明を発表しました。
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シリア北西部における人道危機は、かつてない規模の子どもの保護の危機になりつつあります。過去1週間の暴力により、毎日6,500人の子どもが避難を強いられ、12月初旬以来、この地域で家を追われた子どもの総数は30万人を超えました。
ユニセフは、現在120万人の子どもが深刻な状態で支援を必要としていると推定しています。食料、水、医薬品が不足しています。子どもや家族は、公共施設、学校、モスク、建築中の建物や店舗などに避難しています。また、多くの人々は大雨や凍える寒さに耐えながら、公園などの戸外で寝泊まりしています。保健、水と衛生など最も基本的なサービスへのアクセスは非常に限られているか、存在しません。
イドリブ県では、支援を必要としている人々の4分の3以上が女性と子どもです。多くの家族が何度も避難を余儀なくされ、事態はますます絶望的になっています。暴力から安全に逃れる手段はないのです。
この危機は、子どもたちの命を奪っています。紛争の結果、過去1年の間にシリアで命を落とした900人の子どものうち、75%以上が北西部にいました。イドリブ県では、最も多くの子どもの死傷者数が報告されています。
現地のパートナー団体を通じて、ユニセフは、最近避難した家族を含め、支援を必要としている家族に対し、衛生キット、安全な水、子どもたちを病気から守るワクチン、栄養不良の検査と治療などの支援を提供し続けています。
命を守る支援は重要で、続けなければなりません。そうでなければ、子どもたちの苦しみに終止符を打つことはできないでしょう。
子どもたちのために、暴力は止めなければなりません。
ユニセフは、すべての紛争当事者による敵対行為の即時停止を要求します。それによって、すべての子どもと家族が暴力から逃れ、基本的なサービスを再開し、すべての子どもに必要な人道支援が届けられなければなりません。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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