欧州移民・難民危機: 再び高まる緊張に、各国の協力呼びかけ【プレスリリース】

トルコとギリシャの国境近く、エディルネ県パザルクレ(Pazarkule)で、父親に身を寄せる子どもたち。(2020年2月29日撮影)© UNICEF_UNI307802_Almohibanyトルコとギリシャの国境近く、エディルネ県パザルクレ(Pazarkule)で、父親に身を寄せる子どもたち。(2020年2月29日撮影)© UNICEF_UNI307802_Almohibany

【2020年3月3日 ジュネーブ発】
欧州を目指す移民・難民が再び増加し、トルコの国境地帯をはじめ多くの子どもたちが保護を必要としている状況を受け、ユニセフ・欧州・中央アジア地域事務所代表兼欧州難民危機特別調整官のアフシャン・カーンは、以下の声明を発表しました。
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ユニセフ地域事務所代表声明
昨日、ギリシャのレスボス島沖で、50人近くが乗ったボートが転覆しひとりの子どもが命を落としたと報じられました。このことは、安全を求めて欧州を目指す幼い移民・難民たちがたどった悲劇的な旅路を痛みと共に思い起こさせます。

海であろうと、国境であろうと、子どもたちが逃れてきた紛争地であろうと、最初に犠牲になるのは子どもたちです。この数週間、シリア北西部で暴力が激化した結果、57万5,000人以上の子どもたちが避難を余儀なくされました。トルコ最西端の都市エディルネやギリシャとの国境地帯に集まっている数千人のうち約40%は女性と子どもです。各国は、この最も罪のない子どもたちにさらなる危険が及ばないよう、あらゆる手を尽くさなくてはなりません。

ユニセフは、パートナー団体と共に、シェルターや水、衛生物資、毛布、その他の非食料品などを届け、子どもたちに緊急に必要な支援を現場で続けています。

同時に、難民の送還が報告されているトルコのブルガリアとの国境地域で立ち往生している子どもたちに対しても、緊急支援を進めています。

家を追われた子どもや家族は、政治的リーダーたちが、支援を求める移民・難民の受け入れ国に資金的および政治的支援を行うなど共同で解決を図り、最も困難な状況にある人々の再定住に真剣に取り組むことを期待しています。
 

パザルクレ(Pazarkule)で立ち往生するアフガニスタンの家族。(2020年2月29日撮影) © UNICEF_UNI307806_Almohibanyパザルクレ(Pazarkule)で立ち往生するアフガニスタンの家族。(2020年2月29日撮影) © UNICEF_UNI307806_Almohibany

今こそ関係するすべての国々が、子どもたちを、その子どもが誰であっても、どこから来た子どもであっても、暴力や危険から守るという国際社会の約束を守るときです。そして、外国人への嫌悪をあおったり差別を増長したりする行動や発言ではなく、安全な場所へのアクセスと国際的な保護を確かなものにするときです。 

そして、これまでにも多くの子どもや家族を歓迎し、生活を支え、その寛容さを世界に知らしめてきたギリシャやトルコと欧州が団結するときでもあります。1カ国だけでこの移民・難民の流れに対応することはできません。子どもや家族を守るために共に取り組むことは、すべての国の利益になります。

移動する子どもたちはすでに困難を抱え、緊急の保護を必要としています。安全を求めたために命や将来が危険に晒される子どもは、ひとりとしていてはならないのです。 

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■   ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■   日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)
いてはならないのです。

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会社概要

URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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