児童婚撲滅を目指してーユニセフ・UNFPA 共同声明【プレスリリース】
行動促進のためのプログラム継続
2歳の赤ちゃんを抱くミリアさん。12歳のときに強制結婚させられて妊娠し、学校をやめなければならなかった。(2018年2月撮影,ウガンダ) © UNICEF_UN0203604_Nakibuuka
ユニセフ(国連児童基金)とUNFPA(国連人口基金)は、児童婚を終わらせ、世界の数百万人の女の子の権利を守るためにこれまで取り組んできた多国間イニシアティブを、さらに4年間延長して実施すると、本日共同で発表しました。
ユニセフとUNFPAの『児童婚を終わらせよう-行動促進のためのグローバル・プログラム』は、2023年までに、アフリカ、中東、南アジアの12カ国で10代の女の子1,400万人以上に支援を届けます。2016年に始まった本プログラムには、2030年までに児童婚撲滅を目指す世界の取り組みの一環として、家族、教育者、保健従事者、各国政府、宗教的・伝統的指導者が参加しています。
「プログラムは、開始以来、数百万人の女の子を望まない結婚から守ってきました。それでも、毎年結婚している1,200万人の女の子の存在を忘れてはいけません。児童婚は、彼女たちの将来、健康、幸福に取り返しのつかない負の影響をもたらしています。次の4年間は、児童婚撲滅に向けて、これまでの成果をつなげていく新たな機会になるでしょう」と、ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べました。
14歳のアヤテさんは学校のジェンダークラブで得た知識と励ましのおかげで、両親に結婚させられそうになったとき勇気を持ってノーと言うことができた。(2019年1月撮影,エチオピア) © UNICEF_UN0278285_Mersha
2016年にプログラムを開始して以来、10代の女の子770万人以上と地域社会の人々420万人以上に情報、スキル、サービスが提供されました。また、各国政府による児童婚撲滅のための国家戦略の策定・実施も支援してきました。
いま世界には、児童婚を経験した女の子と女性が推定6億5,000万人います。その半数近くが本プログラムの支援対象の国(注)に暮らしています。過去10年間、南アジアの児童婚は減少し、今世界の児童婚の比重は、サハラ以南のアフリカに移っています。サハラ以南のアフリカでは、人口増加を相殺できるだけの劇的な児童婚率の減少が必要です。10年前の5人に1人と比較して、最近結婚した子どもの花嫁の、3人に1人がサハラ以南のアフリカに暮らしています。ラテンアメリカおよびカリブ海では、この10年間、児童婚の比率に変動はありません。
16歳のマイナさんは児童婚支援のホットラインのおかげで結婚を回避し、学校に通い続けることができた。(2019年1月撮影,インド) © UNICEF_UN0276218_Boro
持続可能な開発目標(SDGs)に掲げられた目標、2030年までの児童婚撲滅を達成するには、進展を大幅に加速させる必要があります。それができなければ、今後10年で18歳の誕生日までに結婚する女の子は1億2,000万人を超えるでしょう。
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注記:ユニセフとUNFPAのグローバル・プログラムの支援対象国
バングラデシュ、ブルキナファソ、エチオピア、ガーナ、インド、モザンビーク、ネパール、ニジェール、シエラレオネ、ウガンダ、イエメン、ザンビア
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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