特集 戦争の「盾」~ジャーナリズムの責任~
「月刊Journalism」3月・最終号発売!
株式会社朝日新聞社(代表取締役社長:中村史郎)は3月10日(金)、「月刊Journalism」3月号を発行しました。特集は、「戦争の『盾』~ジャーナリズムの責任~」です。
巻頭は、ウクライナを代表するニュースメディア「ウクライナ・プラウダ」のセウヒリ・ムサイェワ編集長のインタビューです。戦時下での葛藤として、自主規制の問題について述べています。「この戦争で、ウクライナは独立のためだけでなく、民主主義の価値のためにも戦っているのです」「汚職問題の記事を掲載すると、『あなたは国を愛しているのか』と聞かれます。私の答えは一つです。もちろん私は国を愛している。そして民主国家の重要な成果である報道の自由を守る、と」。
ノンフィクション作家の保阪正康さんもインタビューで、軍部の暴走を止められなかった戦前のメディアを振り返ったうえで、「いま起きている新たな形態の戦争について、政府から独立した立場で分析し、選択肢を示してほしい」と指摘しています。一橋大学大学院准教授の江藤祥平さんは、プレスは商業主義や国家から自由ではないことを踏まえつつ、「安全保障戦略の歴史的岐路に立たされた日本のジャーナリストたち」に試されているのは、「組織の中の自身の立ち位置でもなければ、世論や読者との関係でもない。憲法21条によって自由の名の下に大いなる責任を負託されたジャーナリストとしての『良心』と『覚悟』である」と書いています。
尚、弊誌は今号をもちまして休刊することとなりました。長い間ご愛読いただきましたことに、心より御礼を申し上げます。弊誌は2008年10月の創刊以来、ジャーナリズム専門誌として、社会の諸課題と向き合ってきました。来年度からは、弊誌の編集理念を引き継ぎつつ、朝日新聞デジタルや朝日新聞本紙でジャーナリズムをめぐる記事や論考の発信を強化していくほか、朝日新聞デジタル内に今春オープンする新しいオピニオンサイトでも関連するコンテンツを発信していく予定です。今後ともよろしくお願い申し上げます。
「月刊Journalism」は、定価815円(税込み)。全国の書店、ネット書店、ASA(朝日新聞販売所)で注文によってお求めいただけます。
【朝日新聞社ジャーナリスト学校】
2006年に発足。入社1、2、3年目の若手記者向けの研修を中心に、中堅やベテランの記者にも「学ぶ場」を提供しています。自治体財政、医療といったテーマ別研修も開き、他のメディアにも参加を呼びかけています。
◆公式サイト https://jschool.asahi.com/
◆ツイッター http://twitter.com/asahi_jschool
〈お問い合わせ〉
朝日新聞社 ジャーナリスト学校
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