まど・みちお × 堀内誠一! 幻の作品が50年の時を経て復活
堀内誠一 生誕90年記念出版『ぞうのこバナ』
世界文化社は、絵本『ぞうのこバナ』(作 まど・みちお/絵 堀内誠一)を4月23日(日)に発売いたします。
『ぞうのこバナ』は、母を探す子象の壮大な冒険物語です。竜巻に巻き込まれ、ママとはぐれた子象のバナ。ありと一緒にママを探す旅に出かけます。砂漠、海、山……、厳しい環境の中でも、バナの勇気と周囲の助けによって次々に困難を乗り越えていく姿に心励まされるお話です。
1969年に園向けの媒体・月刊絵本「ワンダーブック」に収録された幻の作品を絵本化した一冊。親子の愛情を優しい言葉で紡ぐまど・みちおの文章と、躍動感あふれる主人公バナを描いた堀内誠一。50年の時を経て、子どもたちに勇気と夢を与える物語が鮮やかによみがえりました。
巻末には「ぞうさん」「かわいいかくれんぼ」「おつかいありさん」人気の童謡を堀内氏の秘蔵原画とともに収録。
- バナは ゆうきを だして モッコ モッコ わたります。むこうで ママが まっていそうだからです。 ──『ぞうのこバナ』より
みなみの あつい くにに ぞうのこが いました。バナナが すきなので なまえは バナと いいます。 でも、バナが いちばん すきなのは ママでした。 |
とつぜん ものすごいたつまきが おこりました。ぞうたちは くさや きや いしころと いっしょに そらへ ふきとばされました。 …………………… ママーと よびましたが ママは いません。だれも いません。きも くさも ない すなばかりの さばくです。 |
「さあ、ママを さがしに いこう。でも、ママは どっちかなあ。」 「ママは、あっち。チチチチ、チ。」と、あっちから とんできた とりがおしえました。 バナは はしります。ありを あたまに のせて、フルスピードで モコモコモコ…… |
- 著者プロフィール
1909年山口県に生まれる。詩人。作詞家。25歳のときに投稿した詩で北原白秋にみとめられる。終戦後、出版社での編集職を経て、詩・童謡の創作に専念。「ぞうさん」「やぎさん ゆうびん」「一ねんせいになったら」「ふしぎなポケット」などの童謡で国民的な人気を得るとともに数多くの詩を書き、1994年に国際アンデルセン賞作家賞を受賞。詩集に、『てんぷらぴりぴり』(大日本図書)、『のぼりくだりの…』『まど・みちお全詩集』(ともに理論社)などがある。エッセイに『いわずにおれない』(集英社)、画集に『まど・みちお 画集 とおいところ』(新潮社)がある。2014年逝去。
絵●堀内誠一
1932年東京都に生まれる。デザイナー、アートディレクター、絵本作家。雑誌作りにおけるエディトリアルデザインの分野で先駆的な活躍をするとともに、絵本作家として数多くの作品を手がけた。絵本に『たろうのおでかけ』『ぐるんぱのようちえん』『おやゆびちーちゃん』『こすずめのぼうけん』『ほね』(すべて福音館書店) 『くるみわりにんぎょう』(偕成社)、挿画作品に『おそうじをおぼえたがらないリスのゲルランゲ』『秘密の花園』(ともに福音館書店)、それ以外の著作に『パリからの旅』(日本エディタースクール出版部)『音楽の肖像』 (小学館)『ここに住みたい』(中央公論新社)などがある。1987年逝去。
<刊行概要>
『ぞうのこバナ』
作 まど・みちお/絵 堀内誠一
■発売日:2023年4月23日(日)
■仕様:A4変形判/上製/オールカラー/24ページ
■定価:1,760円(税込)
■発行:株式会社世界文化ワンダーグループ
■発行・発売:株式会社世界文化社
※一部書店により発売日が異なります。
https://www.amazon.co.jp/dp/4418238271
- 特別展「堀内誠一 絵の世界」開催中
特別展『堀内誠一 絵の世界』は、幼少期の絵画作品をはじめ、画業の全貌を紹介する回顧展です。『ぞうのこバナ』の原画も3点展示されています。
─ 巡回スケジュール ─
■大分市美術館:2023年4月21日(金) ~ 6月25日(日)
■ひろしま美術館:2023年7月1日(土) ~ 8月20日(日)
■群馬県立館林美術館 2023年10月7日(土) ~12月17日(日)
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