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公益財団法人日本ユニセフ協会
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新型コロナウイルス:子どもたちへ計り知れない影響【プレスリリース】

国連定例記者会見で報告

公益財団法人日本ユニセフ協会

ジャカルタの低所得者層が多く住む地域で、赤外線体温計を使って体温を測ってもらうザハラさん。(インドネシア、2020年4月1日撮影) © UNICEF_UNI318978_Wilanderジャカルタの低所得者層が多く住む地域で、赤外線体温計を使って体温を測ってもらうザハラさん。(インドネシア、2020年4月1日撮影) © UNICEF_UNI318978_Wilander

【2020年4月17日 ジュネーブ 発】

4月17日にジュネーブで行われた国連の定例記者会見における、ユニセフのグローバル調査・ 政策局長 ローレンス・ シャンディの報告概要です。

* * *

いま世界中の人々が、新型コロナウイルス(COVID-19)の新たな感染者数や死亡者数を固唾を飲んで見守っています。しかし、そうすることで、パンデミックが子どもたちに及ぼす壊滅的な影響に人々の目が向けられなくなっています。パンデミックの影響は健康に限らず、教育、安全、貧困など、子どもたちの生活の多くの側面に及んでいます。そして、これらの影響は主にウイルスではなく、政府が取った予防措置に起因し、一部では、気が付かないうちに効果以上に害を及ぼす可能性があります。

私たちはみな、中国、イタリア、米国などの国々で、圧迫された保健・医療サービスの映像を目にしました。しかし、誰もいなくなった世界中の学校の映像や閉鎖を求められた子どもの保護サービスの様子はそれほど見ていません。

あらゆる側面でパンデミックの影響を見ることが重要です。私は、今私たち自身が深刻な世界的な景気後退の真っただ中にいることから、経済的な側面を特に強調したいと思います。国際通貨基金(IMF)は今週初め、今年は170カ国で平均所得水準が低下するだろうと報告しました。世界中の貧困世帯にとって、収入の減少は健康と食料への不可欠な支出の削減を意味し、その影響は日々の生活に苦しむ世帯の子どもたちにとって特に重大です。

教育の中断によって世界中の15億人の子どもたちに及んでいる影響は計り知れません。過去に家庭内で暴力が起きたことのある家庭の子どもたちが家の中にいなければならないなど、子どもの安全への影響も危機的です。私たちは悲しいことに、時間の経過とともにそういった影響を知ることになるでしょう。
 

アビジャン郊外ゴンザーグヴィルの保健所で、体重測定と予防接種を受ける赤ちゃん。(コートジボワール、2019年4月1日撮影) © UNICEF_UNI316673_Frank Dejonghアビジャン郊外ゴンザーグヴィルの保健所で、体重測定と予防接種を受ける赤ちゃん。(コートジボワール、2019年4月1日撮影) © UNICEF_UNI316673_Frank Dejongh

パンデミックの保健分野への影響は、ウイルス自体の問題をはるかに超えて広がっています。世界中で予防接種キャンペーンが停止されています。ポリオ撲滅のための世界的なキャンペーンは、何年分も後戻りする可能性があります。はしかの予防接種プログラムが延期された国々もあります。保健医療や食料への支出を減らさざるを得ない貧困家庭では、子どもたちの健康にさらに深刻な影響がでる危険があります。こうした影響で、今年何十万人もの子どもが追加的に命を落とすことになると私たちは予想しています。子どもたちのためのSDGs(持続可能な開発目標)に向けた進展はすでに軌道から外れてしまいました。今恐ろしいのは、目標が完全に見えなくなってしまうということです。私たちは何とかしてそうした事態を回避しなければなりません。

そのためには、その状況下でどのような対策を講じるのか決定する際に、新たな感染者数や死亡者数といった狭い範囲から視野を広げて、より多くの情報を得る必要があります。COVID-19への最適な対応は、ひとりでも多くの命を救うためにいくつものリスクのバランスを取る必要があります。連帯が必要です。リソースの取り合いを止め、パンデミックの影響を最小限に抑えるために協力し始めなければなりません。私たちは、子どもたちのもとに力を結集することができます。私たちはみな、子どもたちを気にかけます。そして彼ら自身、驚くほど力強い活動主体、また変化を起こす原動力となることができるからです。私たちは行動しなければなりません。

短期的には、社会的支援の拡大、崩壊の危機にある食品市場の安定化等、貧困家庭を保護するための措置が必要です。ロックダウン、物理的な距離を保つといった施策は、貧困層が生計手段を失ってより多くの命が失われるリスクがあり、状況に合わせた対応も必要です。
 

マザーリシャリーフのHazrat Bilal国内避難民キャンプで暮らす子どもたち。(アフガニスタン、2020年4月15日撮影) © UNICEF_UNI321519_FazelマザーリシャリーフのHazrat Bilal国内避難民キャンプで暮らす子どもたち。(アフガニスタン、2020年4月15日撮影) © UNICEF_UNI321519_Fazel

今後数カ月間、私たちは各国政府に対し、子どものためのサービスの継続を優先し、それらのサービスへのアクセスが間違いなく公平であるよう要請します。これには、子どもの保護を不可欠なサービスとして位置付けることが含まれます。厳しい状況にある子どもたちに対しては特に保護措置が必要です。これはすべての人にとっての危機ですが、その影響は公平ではありません。難民や移民の子ども、国内避難民の子ども、障がいのある子ども、少数民族、スラムの住人、施設で暮らす子どもたちは、その影響を埋め合わせる対策が講じられなければ、より多くの影響を受けるのです。親や養育者が、子どもが直面するストレスや自身のストレスに対処し、子どもの教育を支えるためには、より多くの支援が必要です。

最後に、パンデミックの次の段階を見据え、ロックダウン措置の解除に際しては子どものためのサービスの復旧を優先し、子どもたちが確実に治療や検査、そしてワクチンが利用可能になればそのワクチンにアクセスできるようにすることを各国政府に求めます。

* * *

■ 新型コロナウイルスに関するユニセフの情報はこちらからご覧いただけます。
特設サイト: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/
30億人が家で手洗いできず: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0047.html
子どもの権利の危機を防ぐために: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0069.html
ユニセフの子育て6つのヒント: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0075.html
子どもへの影響、国連報告: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0088.html
ユニセフ日本人職員ビデオメッセージ: https://www.unicef.or.jp/news/2020/0068.html

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )

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未上場
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