「らんまん」効果!? NHK朝ドラのモデルとなった 牧野富太郎の生涯『牧野富太郎 植物語り』3刷重版決定‼
「草木はわが恋の主」「花あれバこそ、吾もあり」。熱烈に植物を愛した幸福と、業が織り成す94年。苦難にまみれながら、極めて愉快に生きた植物学者の人生。NHK連続テレビ小説「らんまん」の週タイトルにも登場する植物を、それにまつわる富太郎のエピソードとともに紹介。美しい植物写真や図鑑の絵と共に、ドラマをより楽しめる内容になっています。
バイカオウレン:少年の心の友
早春の林床に咲くふるさとの花
バイカオウレンは、山地の林など、やや日陰になるところで見られます。葉は五つに分かれ、株の中心から紫がかった花茎が伸び、白い梅の花のような花を咲かせます。花びらに見えるのはがくで、柄のある黄色い小さなものが本当の花びらです。富太郎のふるさと、高知県の佐川町では二月に咲き、まだ冬が色濃い風景の中でいち早く春の訪れを告げてくれます。本州、四国の山地で見られますが、中部以北では比較的高い山に生え、初夏に開花します。
ジョウロウホトトギス:志の一歩・日本植物志図篇
深山の崖に咲く貴婦人
ジョウロウホトトギスは、富太郎が二十五歳のときに横倉山の岩場で発見し、命名、発表したものです。山地の急な崖に垂れ下がって茎を伸ばし、つぼみのときは上を向いていますが、次第に下向きになり、秋に黄色い花を咲かせます。きれいな釣り鐘型で、花びらには光沢があり、内側には赤紫色の斑点があります。生息地が四国の一部に限られているうえに盗掘があとを絶たず、絶滅が危惧されています。
ヤマザクラ:牧野式植物図の完成・大日本植物志
朝日に匂う山桜
ヤマザクラは日本に自生するサクラです。赤みがかった褐色の葉が花と一緒に出るのが特徴で、花のかすかな薄紅色が、出たばかりの葉の色でほんのり濃く見えるのが、得も言われぬ美しさです。富太郎はたびたび本居宣長の歌を引いてこれこそ日本の桜の名花であると讃え、魂をこめた『大日本植物志』の巻頭にこの図を置きました。
■ 著者プロフィール/清水洋美(しみず ひろみ)
出版社勤務後、フリーランスの編集者・ライター として、主に自然科学関連の児童書を中心に、企画・編集・執筆を幅広く行っている。近著に、初めて読む科学者の伝記シリーズ『日本植物学の父 牧野富太郎』(汐文社)他、『細胞タウン大冒険』 『ずかん 貝のからだ』(技術評論社)などがある。
<刊行概要>
ビジュアルで身につく「大人の教養」シリーズ
『牧野富太郎 植物語り』
■著者:清水洋美
■発売日:2023年3月22日(水)
■定価:1,760円(税込)
■発行:株式会社世界文化社
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4418232052
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