コーヒー2050年問題への対応に向けた取り組み エチオピアのこどもたちへ寄付を実施~コーヒー豆かすを再利用した脱臭ポットを全国の店舗に設置開始~
2024年11月18日(月)からは、「FAMIMA CAFÉ」のコーヒーマシンからコーヒー抽出後に出るコーヒー豆かすを脱臭ポットに入れ、店舗内の脱臭剤として再利用する取り組みを、沖縄県を除く全国のファミリーマート約15,900店にて実施いたします。
■コーヒー豆かすを活用した脱臭ポットの設置がスタート!
ファミリーマートの各店舗から出るコーヒー抽出後の豆かすは、年間計約4,180トンで、これまでは廃棄していましたが、環境へ配慮した取り組みとして、コーヒー豆かすを入れて使用する脱臭ポットを開発いたしました。ポットは各店舗のトイレや事務所内に設置されます。
コーヒーの豆かすを脱臭ポットに充填し、脱臭剤として1個につき約360グラム、2日おきに交換した場合、年間約1,038トンを再利用いたします。コーヒーの豆かすにはミクロン単位の穴が無数に開いており、周囲の臭いを吸収しやすく、アンモニアガスや硫化水素ガスに対する効力が認められています。
※一般財団法人カケンテストセンターでの試験結果による効力 検査報告書番号(TH-23-038494)
■コーヒー2050年問題への対応の第一歩として、エチオピアへの寄付を実施
【背景】
「モカブレンド」は、エチオピア イルガチェフェ産のモカ豆を60%配合したスペシャルティコーヒーです。現在、世界のコーヒー生産地では「コーヒーの2050年問題」(2050年にはアラビカ種(※)コーヒー豆の生産地が現在の50%にまで減少する一方、需要は堅調に増加し供給不足に陥る懸念)を抱えています。背景には、コーヒー豆生産地での気候変動をはじめ、病害や虫害による生産量の低下、経済的苦境による生産者の減少が挙げられます。これらの課題はエチオピアも同様に抱えており、経済的に余裕がない生産者は、満足な教育を受けられず、適切な農法の知識が不足していることで生産性が上がらず収入も増えない悪循環となり、農地の放棄や生産者減少につながっています。そのため、持続可能なコーヒー豆の生産を実現するためには、生産者への適切な教育支援が必要といわれています。
(※)コーヒーの2大品種のうちのひとつ。「モカブレンド」で使用している豆はアラビカ種に分類されます。
【寄付概要】
このような現状を解決する一歩として、2024年4月初旬から6月初旬に「モカブレンド」「アイスモカブレンド」の購入1杯につき1円の寄付を実施し、2024年10月にはエチオピアへ渡り、贈呈式を行いました。
【支援内容成果】
エチオピアのモカ豆生産地にあるベレラ学校に対し、トイレ4室のほか、教科書700冊、ノート2500冊を寄付いたしました。さらに、女子生徒は生理用品を十分に手に入れることができないため休むこともあり、男子生徒より勉強が遅れてしまう課題も抱えていたことから、「コンビニエンスウェア」の繰り返し洗って使うことのできる吸水ショーツ1700個をお贈りしました。
環境衛生面の改善のほか、教科書の寄付により、勉強の効率アップなど複数のポジティブな成果が期待できます。コーヒー豆生産国への支援活動は今後も継続して行ってまいります。
コンビニエンスウェア 吸水ショーツ贈呈の様子
完成したトイレを紹介する細見社長
【現地のみなさんの声】
セラマ ウィットさん 15歳
カリキュラムが新しくなっていく一方で教科書が古いままだと最新の知識が学べないため、新しい教科書をもらえたことはありがたく、一生懸命勉強したいです。
吸水ショーツは有効活用できると思っています。以前は生理によって授業中に抜けなければならなかったり、急に授業を受けられなくなってしまうことが多かったのですが、これがあればそういったこともなく安心して授業を受けられるので大変うれしく思っています。
フクロ イスライさん 教師
今回、寄付いただいたことで多くの生徒にしっかりとした教育を届けることができるようになりました。改めて大変感謝をしています。
エチオピアのコーヒーを日本の方に喜んでいただいていることを大変誇りに思っている一方で、多くの生徒がコーヒーを正しく栽培する方法を勉強する機会がない現状も非常に残念に思っています。
もし時間とチャンスがあれば実際に子供たちにどうやったらコーヒーをおいしく、たくさん作り、コーヒーでお金を稼いでサステナブルに事業を続けていけるのかを教えていきたいです。そうすることによってエチオピアのコーヒー生産の量やレベルがワンランク上がっていくと思います。
【ご参考】
●TNFDの開示について
2024年9月には、自然関連財務情報開示タスクフォース(以下、TNFD:Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)の開示提言に基づき、エチオピア産のコーヒー豆の栽培状況についてレポートにまとめました。なお、TNFD提言に基づいた情報開示は大手コンビニでは初の取り組みとなります。
▼レポートの内容はこちらからご覧いただけます
https://www.family.co.jp/sustainability/topics/2024/s20240904.html
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