AIカメラでお客さまの来店目的を可視化/来店顧客のフロア間行動分析を開始
実証実験概要
期間:5月30日(火)~9月30日(土)
実証実験対象フロア:そごう大宮店 地下1階、2階および7階
AIカメラ設置台数:19台
今までの顧客分析の課題
そごう・西武の店舗は日々多くのお客さまにご来店いただいていますが、その中で取得できるデータは店舗全体の入店客数と商品を購入したお客さまの情報のみでした。そのため、フロアに来場している多くのお客さまの情報は取得できていない状況でした。
今回の実証実験の目的
今回の実証実験ではそごう大宮店のメイン入口である2階正面入口と集客力の高い食品売場のある地下1階および7階催事場に計19台のAIカメラを設置します。これによりお客さまの来店目的が食品フロアへの目的購買なのか、非目的購買(ついで買い)なのかなどを可視化します。その分析結果をもとに、品揃え・店舗レイアウトの改善につなげ顧客体験価値の向上につなげます。
今後目指していく目標
今後はAIカメラを全館に設置していき、ECの当たり前をリアル店舗でも当たり前にします。ECでは、お客さまがどこから来て、どうサイトを巡回し、何を買ったのか、あるいはどこで離脱したのか、全て可視化されるので、その状態をリアル店舗でも実現していきます。
さらに将来的にはAIカメラで取得したデータと購買データを組み合わせて、出店いただいているテナントにサービスの一環として提供するなど百貨店としての新たな価値提供も目指します。
現在までの行動分析の成果
そごう大宮店でのフロア間行動分析の結果、20代のお客さまの約7割が上層階の他の売場を経由して食品売場に来ていたことがわかりました。
30~60代のお客さまは上層階を経由して食品売場に来たのが3~5割だったことと比べると大きな違いです。
このことから20代のお客さまは食品売場以外のフロア(上層階のロフトなどの専門店や化粧品売場)を目的として来店し、ついでに食品フロアに立ち寄る「非目的買い」の傾向が強いことが推測されます。
今後は、店内を回遊する20代のついで買いをさそう仕掛けを実施すると同時に目的を持って食品フロアに来店していただくために、20代のお客さまに向けた品揃えや催事を開催することで若年層顧客の取り込みを目指すことが有効と考えられます。
過去の実証実験の成果
西武池袋本店7階催事場で2022年10月から実施したお客さまの数と属性(性別・年代)を推定する実証実験では、毎年開催している「京都名匠会」に訪れたお客さまの3割近くが30代以下であることがわかりました。今まで物産展はメンバーズカードの対象外という事もあり数字としての購入者データが無く、年配のお客さまが多いと感覚的に想定していました。しかし、実際は若い年代のお客さまも来場しているという新たな発見がありました。この結果を踏まえて若年層がより京都名匠会を楽しめるよう、抹茶のスイーツを用意したり、映えやすいものを取り入れたりしようといったアイデアが出ています。
お客さまのプライバシーに配慮したデータ収集
今回の実証実験はIdein株式会社の技術を採用。同社が提供するエッジAIプラットフォームActcastを活用することで取得した情報をAIカメラ内での処理が可能となりました。そのため解析結果はテキストデータのみとなるため、お客さまのプライバシーにも配慮したデータ収集で個人を特定せずに情報を活用することができます。
<Idein株式会社について>
安価な汎用デバイス上での深層学習推論の高速化を実現した、世界にも類を見ない高い技術力を有するスタートアップ。当該技術を用いたエッジAIによる現場データ収集プラットフォーム「Actcast」を開発し、実用的なAI/IoTシステムを開発・導入・活用する開発者及び事業会社へのサービス提供を行っております。
コーポレートサイトURL: https://www.idein.jp
※本リリースの掲載画像はイメージです。
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