WOWOWで西島秀俊出演作を特集した「俳優 西島秀俊が観たい」2月17日~2月19日に放送!
WOWOWでは、2月17日(日)~2月19日(火)に掛けて「俳優 西島秀俊が観たい」と題して、西島秀俊出演作品を特集。放送作品は「ドラマW 蛇のひと」『CUT』『セイジ -陸の魚-』「ダブルフェイス 潜入捜査編」「ダブルフェイス 偽装警察編」の5作品。
特集の放送に先駆けて、WOWOWでは西島秀俊にインタビューを行い、特集作品の見所や撮影秘話などを語ってもらった。
Q.今回の特集作品の中で特に印象に残っているシーン・苦労したシーンはありますか?
どの作品もスケジュールがない中での撮影だったので、現場では全力疾走でやっている印象でした。
個人的には『CUT』以前と以後では、演技に対する意識も変わったし、求められる役も、より肉体的な表現を求められるようになったと思います。
Q.『CUT』と『セイジ -陸の魚-』は撮影時期が被っていたとのことですが、異なる役柄を同時期に演じるにあたり、苦労されたことはありましたか?
『CUT』で 1ヶ月半撮影したのですが撮りきれなくて、その後『セイジ -陸の魚-』の撮影に1ヶ月行かなければなりませんでした。『CUT』のアミール・ナデリ監督から「身も心も、今のそのままの状態をキープしてくれ」と言われて、 『セイジ -陸の魚-』は山や森でずっと撮影していたのですが、体をギリギリまで絞り込んでいたので、それをキープすることはとても大変でした。
セイジという男は、世界で起こっていることを一人で背負い込んでしまうような人なので、『CUT』の役柄とは割と近かったです。お陰でセイジという役を演じるにあたって、『CUT』の役作りは非常にプラスに働いていました。
Q.『セイジ -陸の魚-』撮影後に『CUT』の現場に戻るときは、すぐに役には入れましたか?
『CUT』のときに「とにかく誰とも話すな」と言われていて、1ヶ月半誰とも話さなかったのですが、『セイジ -陸の魚-』の現場でもほぼそのままの状態に近い形でしたので、『CUT』の現場に戻ったときには違和感なく入れました。
Q.作品ごとに全く異なったキャラクターを演じられいてますが 役作りはどのようにされているのでしょうか?
脚本をもらった段階で、徐々に役に向かっていっています。体を大きくしたり、絞ったりするのは時間がかかるので、脚本をもらった段階で意識し始めます。
Q.「ダブルフェイス」は「インファナル・アフェア」を原作にして作られたドラマですが、苦労した点や気をつけた点はありますか?
「インファナル・アフェア」はとても好きな作品ですし、出演されている俳優さんをみんな尊敬していますが、やるからには原作を超える気でいました。「いい作品を作る」ではなく、ハッキリと「原作を超える」と思ってやらないと、良いものにもならないと思っていたので、「絶対に超えます」と現場で宣言しました。
あとは、麻薬を摂取するシーンがあったので、似たようなシーンを集めて勉強しました。でも、オリジナルのシーンがめちゃくちゃ良くて。だから、結局はオリジナルのものを踏襲しました。
Q.「ダブルフェイス」で印象に残るシーンは?
僕の中で「ダブルフェイス」は色んなことがうまくいった作品で、それは監督の演出と、素晴らしいスタッフ、共演者だったので、その方達に引っ張ってもらっていました。現場のテンションもとても高かったです。
その中でも、香川さんの存在が大きかったです。絡んだシーンは少なかったんですが、とても引っ張ってもらって、自分が考えていたプランとは良い意味で全く違ったものになりました。
Q.『セイジ -陸の魚-』では俳優でもある伊勢谷友介さんが監督をされていましたが、他の監督との違いはありましたか?
あまり違いは感じませんでした。監督・伊勢谷友介として現場にいらっしゃったので、特に俳優の方が監督をしているという感じはなかったですね。
ただ、伊勢谷さんはスタッフの動きであったり、俳優が演じるところを、とても楽しそうに見ていたな、というのが印象的ですね。楽しんでやっていたのは、俳優でもあり監督でもあるからかもしれないですね。
Q.各作品の見所を教えてください。
■ ドラマW「蛇のひと」
森監督は構成の緻密さがあり、画面の中で何がどのように映っているのかにとても繊細な気がします。なので、画面の隅々まで見てしまうというか、何か象徴となるものが映っていたりとか、ちょっとしたことで登場人物の心の機微がフッと見えたりするところが一つの見所ですね。
それと、キャスティングの面白さと、その人たちの演技が森監督の演出でまた変わってくる。登場人物が全員魅力的なんです。他には、脚本家の三好さんが書いた脚本が妙に生々しくて、とにかく面白かったです。
今西というキャラクターはとても興味深いキャラクターで、正直また演じたいです。今演じたら、また違った感じになると思います。
■ 『CUT』
ジョン・カサヴェテスという監督が非常に好きなのですが、ジョン・カサヴェテス監督の「ラブ・ストリームス」という映画に関わっていたアミール・ナデリというイランのカリスマ的な監督が日本で撮るということで是非参加させていただきました。僕にとっては、『CUT』以前と以降で何もかもが一気にかわるようなすごい体験をした作品です。
見所は、出ている役者が本当に追い詰められていく様子が描かれていて、演技ではなく本当に死にそうになっていたり、一見バカバカしいシチュエーションの中に、肉体的にギリギリの人たちが映っている、という強烈な印象の作品だと思います。
■ 『セイジ -陸の魚-』
日本映画の中で、一番遠慮なく、演技を平然としている役者が集まっている映画だと思います。例えば、殴るシーンでも、平気でグーで殴ってきて、殴られる方も「そんなもんだろ」と思っているようなメンバーが集まっています。
■ 「ダブルフェイス」
反響が本当に大きくて、特に作り手側の会う人みんなが「ダブルフェイス」のことを話してくださいます。リメイクなんですが、高い志と情熱を持って作るとすばらしい作品ができるんだな、と思いました。僕の代表作の一つだと思います。
見所は、この座組だったら、海外のエンターテインメントの映画と勝負できるんじゃないかと思わせてくれる、監督、スタッフ、共演者の皆様と仕事ができたからこそ、このクオリティの作品が作れたと自負していて、どんな方が観ても絶対に楽しめるドラマだと思っています。
Q.最後に、この特集をご覧になる視聴者に一言お願いします。
今回の特集でオンエアされる作品はどれも全然違う作品です。すばらしい監督たちの特色が出ている作品なので、どれも面白いです。ぜひ、全部観てください!
撮影:中川容邦
※敬称略
【放送ラインナップ】
・ドラマW「蛇のひと」2月17日(日) 午後1:00 WOWOWプライム
・『CUT』2月18日(月) 午後3:50 WOWOWプライム
・「ダブルフェイス潜入捜査編」 2月18日(月) 夜7:50 WOWOWプライム
・『セイジ-陸の魚-』2月19日(火)午後4:00 WOWOWプライム
・「ダブルフェイス偽装警察編」 2月19日夜7:50 WOWOWプライム
詳しくは、http://www.wowow.co.jp/pg_info/wk_new/007520.php へ。
また、WOWOW ONLINEでは、インタビュー動画を掲載中。
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