TOPPANホールディングス、アカデミア・医療機関向け医療情報分析ツールを開発
医療情報分析・提供サービス「DATuM IDEA®」への機能追加で研究シーズの探索や患者に合わせた医療の実現を可能に
TOPPANホールディングス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 TOPPANホールディングス)は、2022年4月に電子カルテデータを基にした医療情報分析・提供サービス 「DATuM IDEA®」を開発し、製薬会社向けに提供しています。この度、新たにアカデミア・医療機関向け分析ツールを開発し、2024年11月18日から提供開始します。
これにより、難病の解析や新薬の開発だけでなく、研究シーズの探索や効果的な治療の検討など、より一人ひとりの患者に合わせた医療研究の実現に貢献します。
なおTOPPANホールディングスは2024年11月21日(木)~24日(日)に開催される「第44回 医療情報学連合大会」(会場:福岡国際会議場・福岡サンパレス)に出展し、アカデミア・医療機関向けの「DATuM IDEA®」の展示とワークショップを行います。
■ 開発の背景
近年、医療ビッグデータを活用した健康・医療に関する研究開発が促進されています。2018年5月には、新たな産業・事業の創出による健康長寿社会の実現を目的に「医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する法律(通称:次世代医療基盤法)(※1)」が施行されました。
TOPPANホールディングスは「健康・ライフサイエンス」領域を今後の成長領域と定め、次世代医療基盤法に基づき、電子カルテデータを活用した医療情報分析・提供サービス 「DATuM IDEA®」を製薬会社向けに提供しています。
この度、難病の解析や新薬の開発だけでなく、より患者一人ひとりに合わせた治療実態の把握やさらなる医療研究の向上のため、医療機関に所属する医師をはじめとした全てのアカデミアに対し、「DATuM IDEA®」の提供を開始します。研究シーズの探索や研究活用、論文発表などを通して、さらなる健康長寿社会の実現に貢献します。
■ アカデミア・医療機関向け「DATuM IDEA®」の特長
「DATuM IDEA®」は、次世代医療基盤法認定作成事業者との連携により収集・匿名加工された医療現場由来のリアルワールドデータ(※2)を提供する医療情報データベースです。現在は、主に国立病院機構から預かった電子カルテデータを取り扱っており、対象施設の約半数が地域のがん拠点病院であることから、がんや希少疾患の治療データを多く含んでいます。
この度、これまで製薬会社を中心に提供してきた「DATuM IDEA®」の分析ツールを新たにアカデミア・医療機関向けに開発。研究シーズの探索や一人ひとりの患者に合わせた医療の実現に貢献します。
・豊富な検索条件の絞り込みが可能
研究者による様々な研究シーズの探索には、多様な切り口からのデータ観察が必要です。検索条件の絞り込みを①地域や施設の特徴で絞り込むエリア②疾患・薬剤・処方から症例を絞り込むエリア③さらに詳細な症例に特定していくエリア、の3種類に分けることで、概観把握から詳細なデータの検索まで、全国にわたる大規模患者データの探索を容易にしました。
・研究者の意見を取り入れ、見やすい画面表示を追求
実際に医療現場で働く約70名の医師・研究者にヒアリングを実施。その意見をもとに、フィルタ画面とチャート表示画面の2種類で画面を構成し、シンプルな操作を可能にしました。研究対象者の疾患背景設定や患者数・症例数の表示などが1つのフィルタ画面で完結するため、フィルタ画面を操作しながらチャート画面で症例記録を把握することができます。
■ 今後の目標
TOPPANホールディングスはアカデミア・医療機関向け「DATuM IDEA®」の提供を通し、大学や医療機関における研究者などを中心に利活用を進めていきます。また、電子カルテデータだけでなくレセプト(診療報酬明細書)や健康診断データなども取り扱うことで、患者が疾患を認識してから診断/治療/その後の生活に至るまでの流れを明らかにした統合データベースの構築を目指します。
医療データの利活用を支援するサービスの提供を通じて、健康長寿の延伸に寄与し、持続可能な社会の実現に貢献します。
■ 「第44回 医療情報学連合大会」について
本学会は、全国から医療情報に関心を持つ研究者および実務担当者が集まり、デジタルヘルスの未来について討議する場です。TOPPANホールディングスは、主にアカデミア・医療機関向け「DATuM IDEA®」の展示とデモンストレーションを実施します。
日時 : 2024年11月21日(木)~24日(日)
会場 : 福岡国際会議場・福岡サンパレス
(TOPPANホールディングスブース:福岡国際会議場5F 小間番号90)
主催 : 日本医療情報学会
公式サイト : https://jcmi44.org/index.html
参加方法 : https://jcmi44.org/regist_part.html
※参加には費用がかかります。
■ ワークショップ情報
学会プログラムのワークショップ「連合分析/連合学習の推進と課題」(11月24日10:10~11:40、 C会場)では、「次世代医療基盤法に基づいて収集したデータにおける連合分析への可能性」と題して、国内外のデータベースと連合分析することによる医療貢献の可能性について講演します。また、TOPPANホールディングスが提供する医療情報分析・提供サービス「DATuM IDEA®」の価値について説明します。
公募ワークショップ9 「連合分析/連合学習の推進と課題」
日時 : 2024年11月24日(日) 10:10~11:40
会場 : 福岡国際会議場・福岡サンパレス「C会場」 (福岡国際会議場 411/412)
演題 : 「次世代医療基盤法に基づいて収集したデータにおける連合分析への可能性」
座長 : 平松達雄(国際医療福祉大学 医療情報部/未来研究支援センター 教授)
演者 : 望月伸夫(TOPPANホールディングス株式会社・事業開発本部
・ヘルスデータ事業推進センター・データマネジメントチーム)
※1 次世代医療基盤法
正式名「医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する法律」は、医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関し、匿名加工医療情報作成事業を行う者及び仮名加工医療情報作成事業を行う者の認定、医療情報及び匿名加工医療情報、仮名加工医療情報等の取扱いに関する規制等を定めています。
※2 リアルワールドデータ
日常の実臨床の中で得られる医療データの総称。
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以 上
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