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公益財団法人日本ユニセフ協会
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新型コロナウイルス:イエメンの子どもたちに迫る飢餓【プレスリリース】

資金不足で支援中断のおそれ

公益財団法人日本ユニセフ協会

紛争が激化したアデンで、一年前に片腕を失った3歳のライアンちゃん。 (2020年2月6日撮影) © UNICEF_UNI338366_Alzekri紛争が激化したアデンで、一年前に片腕を失った3歳のライアンちゃん。 (2020年2月6日撮影) © UNICEF_UNI338366_Alzekri

【2020年6月26日 サヌア/アデン/アンマン 発】

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの最中、人道支援のための資金が大幅に不足しているため、イエメンの何百万人もの子どもたちが「飢餓の瀬戸際」に追い込まれる可能性があると、ユニセフ(国連児童基金)は、紛争が始まってから5年が過ぎる中で発表した新報告書の中で述べました。

報告書『イエメン 5年後の今:子ども、紛争、新型コロナウイルス』(原題:Yemen five years on: Children, conflict and COVID-19)は、イエメンの壊滅的な医療システムとインフラによりCOVID-19への対応が難しくなっており、すでに悲惨な状況に置かれた子どもたちの状況がさらに悪化する可能性が高いと警鐘を鳴らしています。報告書は以下の内容について述べています:
  • さらに3万人の子どもが今後半年間で命にかかわる重度の急性栄養不良に陥り、5歳未満の栄養不良の子どもたちの総数が合計240万人に増加する可能性がある。これは、国の5歳未満児の約半数であり、約20パーセントの増加になる。
  • さらに6,600人の5歳未満の子どもが、年末までに予防可能な原因で死亡するおそれがあり、28パーセントの増加になる。
  • 医療制度が崩壊に近づいている。長年にわたる紛争の結果、医薬品、医療機器やスタッフが大幅に不足した状態で、稼働している医療施設は半分に限られる。
  • 水と衛生へのアクセスが不十分なため、COVID-19の蔓延が進んでいる。約958万人の子どもが安全な水と衛生への十分なアクセスがない。
  • 学校が休校になり、780万人の子どもが教育を受けることができない。
  • 休校と経済の悪化により、児童労働、武装グループへの加入、児童婚のリスクが高まるおそれがある。国連は、10歳の子どもも含む3,467人の子どもが過去5年間に軍や武装グループによって徴用されたと報告した。
 

 

紛争から逃れ避難を余儀なくされたAl-Kharaib国内避難民キャンプの子どもたち。(2020年5月14日撮影) © UNICEF_UNI338488_紛争から逃れ避難を余儀なくされたAl-Kharaib国内避難民キャンプの子どもたち。(2020年5月14日撮影) © UNICEF_UNI338488_

「この世界の最悪の人道危機の中で、COVID-19から生き残るための闘いが子どもにとってどれほどの緊急事態なのか、誇張してもし過ぎることはありません」ユニセフ・ イエメン事務所代表のサラ・ベイソロー・ニャンティは述べました。「緊急の資金がなければ、子どもたちは飢餓の瀬戸際に追い込まれ、多くが命を落とすでしょう。国際社会は、紛争、病気、経済崩壊によって荒廃した国の子どもたちの命は、どうでもいいというメッセージを示すことになるのです」

報告書は、保健と栄養サービスのための資金5,450米万ドルが8月末までに得られなければ、以下のリスクがあると警告しています:
  • 重度の急性栄養不良の2万3,500人の子どもが、命を落とすリスクが高まる
  • 最大100万人の子どもが重要な微量栄養素サプリメントとビタミンAを受け取ることができず、また50万人の妊娠中および授乳中の母親が乳幼児の食事に関するカウンセリング、葉酸と鉄サプリメントを含む基本的な栄養サポートを受けられない
  • 5歳未満の子ども500万人が、命を奪う病気から身を守るための予防接種を受けられない
  • 100万人の妊娠中および授乳中の母親とその子どもを含む、1,900万人が保健ケアを利用できなくなる
 

 

マアリブにある国内避難民キャンプで、すぐに食べられる栄養治療食(RUTF)を口にする1歳のアルワちゃん。(2020年3月12日撮影) © UNICEF_UNI337484_マアリブにある国内避難民キャンプで、すぐに食べられる栄養治療食(RUTF)を口にする1歳のアルワちゃん。(2020年3月12日撮影) © UNICEF_UNI337484_

また、4,500万米ドルが確保できなければ、300万人の子どもたちとそのコミュニティのための重要な水と衛生サービスを7月末から閉鎖し始めなければならないと報告しています。これは、200万人を超える非常に脆弱な栄養不良の子どもたちにさらに悪影響を及ぼし、支援物資の供給が中断された場合、栄養状態が壊滅的に悪化するおそれがあります。

ユニセフは、イエメンでの人道支援に4億6,100万米ドルを要請し、COVID-19対応についてはさらに5,300万米ドルを必要としています。これまでに、COVID-19対応における要請額のうち確保できたのは10パーセントに留まり、人道支援の要請額は39パーセントに留まります。ユニセフは、WHO(世界保健機関)やイエメン各地の当局と協力し、深刻に助けを必要としている子どもたちに向けて、命を守るための以下の支援を行っています:
  • 安全な水と衛生設備の提供、教育支援、弱い立場に置かれた子どもたちの安全確保を含む、イエメン全土の子どもたちのための基本的な保健サービスと人道プログラムの維持
  • テレビ、ラジオ、ソーシャルメディアを通じて重要な予防メッセージを1,600万人以上に届けることにより、コミュニティレベルでCOVID-19への感染を抑制
  • パンデミックに応じるための物資の調達、輸送、配布
  • 3万人の保健・医療従事者に向けた感染防止・制御のための研修機会の提供、数千の衛生キットを配布

「ユニセフは、深刻な状況にあり、助けを必要とする子どもたちのために24時間体制で取り組んでいますが、支援を届けるために必要な資金はほんの一部しかありません。イエメンの子どもたちは、国の永続的な平和と安定を必要としています。それが達成されるまで、私たちは命を守り、子ども時代を守るためにできる限りのことをしなければなりません」(ニャンティ)

* * *

■ 新型コロナウイルスに関するユニセフの情報はこちらからご覧いただけます。
特設サイト: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/
各種ガイドライン: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/info/

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )

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本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
-
設立
-
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