対カチオン制御によって温度応答性酸化グラフェンを開発 〜機能性ソフトマテリアルの設計に新たな指針を提示〜〔信州大学、科学技術振興機構(JST)、岡山大学〕
信州大学、科学技術振興機構(JST)、岡山大学の共同プレスリリースです
2023(令和5)年 7月 27日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/
【発表概要】
信州大学学術研究院繊維学系の佐野航季助教(科学技術振興機構さきがけ研究者)と信州大学総合理工学研究科繊維学専攻の近藤翔麻大学院生(修士課程1年)らの共同研究グループは、酸化グラフェン(GO)ナノシートの表面に存在する負電荷と対になる陽イオン(対(たい)カチオン)の種類を制御することによって、温度応答性高分子を利用することなく温度応答性GOナノシートを開発することに成功しました。
温度応答性GOナノシートは様々な機能性ソフトマテリアルを作製するための基盤となる物質として利用されますが、GOナノシートに温度応答性を付与するためには温度応答性高分子の利用が必要不可欠でした。今回、共同研究グループは、GOナノシート表面に存在するカルボキシ基などの酸性官能基の対カチオンを自在に制御する簡便な方法を確立し、様々な対カチオンにおける温度応答挙動を精査したところ、特定の対カチオンを有するGOナノシートが温度応答性を示すことを見出しました。得られた温度応答性GOナノシートの水分散液は、温度に応答してGOナノシートが自己集合/解離することで可逆的なゾル-ゲル転移を示すことが明らかになりました(図1)。さらに、この水分散液をインクとして利用することで、三次元形状がデザイン可能なハイドロゲルを作製することにも成功しました。本戦略は機能性ソフトマテリアルの新たな設計指針として広く用いられることが期待されます。
本研究成果は、2023年7月24日(現地時間)に米国化学会の学術誌「ACS Applied Materials & Interfaces」に掲載され、同誌のSupplementary Coverにも選ばれました。
◆論文情報
タイトル: Countercation Engineering of Graphene-Oxide Nanosheets for Imparting a Thermoresponsive Ability
著 者: Shoma Kondo, Tomoki Nishimura, Yuta Nishina, and Koki Sano*
掲載誌: ACS Applied Materials & Interfaces
D O I: 10.1021/acsami.3c07820
U R L: https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acsami.3c07820
◆共同研究グループ
信州大学 総合理工学研究科 繊維学専攻 大学院生 近藤 翔麻
信州大学 学術研究院繊維学系 助教 西村 智貴
岡山大学 異分野融合先端研究コア 研究教授 仁科 勇太
信州大学 学術研究院繊維学系 助教 佐野 航季
◆研究資金
本研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業さきがけ(JPMJPR20A6)、日本学術振興会(JSPS)科学研究費補助金(JP22H02057、JP22H04548)などの支援を受けて実施されました。
◆詳しい研究内容について
対カチオン制御によって温度応答性酸化グラフェンを開発〜機能性ソフトマテリアルの設計に新たな指針を提示〜
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r5/press20230726-1.pdf
◆本件お問い合わせ先
<研究に関すること>
信州大学 学術研究院繊維学系 助教 佐野 航季
<報道に関すること>
信州大学 繊維学部 広報室
TEL: 0268-21-5305
科学技術振興機構 広報課
TEL: 03-5214-8404
FAX: 03-5214-8432
岡山大学 広報課
TEL: 086-251-8415
FAX: 086-251-7294
<JST事業に関すること>
科学技術振興機構 戦略研究推進部 グリーンイノベーショングループ 安藤 裕輔
TEL: 03-3512-3526
FAX: 03-3222-2066
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2023年7月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001510.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/
【発表概要】
信州大学学術研究院繊維学系の佐野航季助教(科学技術振興機構さきがけ研究者)と信州大学総合理工学研究科繊維学専攻の近藤翔麻大学院生(修士課程1年)らの共同研究グループは、酸化グラフェン(GO)ナノシートの表面に存在する負電荷と対になる陽イオン(対(たい)カチオン)の種類を制御することによって、温度応答性高分子を利用することなく温度応答性GOナノシートを開発することに成功しました。
温度応答性GOナノシートは様々な機能性ソフトマテリアルを作製するための基盤となる物質として利用されますが、GOナノシートに温度応答性を付与するためには温度応答性高分子の利用が必要不可欠でした。今回、共同研究グループは、GOナノシート表面に存在するカルボキシ基などの酸性官能基の対カチオンを自在に制御する簡便な方法を確立し、様々な対カチオンにおける温度応答挙動を精査したところ、特定の対カチオンを有するGOナノシートが温度応答性を示すことを見出しました。得られた温度応答性GOナノシートの水分散液は、温度に応答してGOナノシートが自己集合/解離することで可逆的なゾル-ゲル転移を示すことが明らかになりました(図1)。さらに、この水分散液をインクとして利用することで、三次元形状がデザイン可能なハイドロゲルを作製することにも成功しました。本戦略は機能性ソフトマテリアルの新たな設計指針として広く用いられることが期待されます。
本研究成果は、2023年7月24日(現地時間)に米国化学会の学術誌「ACS Applied Materials & Interfaces」に掲載され、同誌のSupplementary Coverにも選ばれました。
◆論文情報
タイトル: Countercation Engineering of Graphene-Oxide Nanosheets for Imparting a Thermoresponsive Ability
著 者: Shoma Kondo, Tomoki Nishimura, Yuta Nishina, and Koki Sano*
掲載誌: ACS Applied Materials & Interfaces
D O I: 10.1021/acsami.3c07820
U R L: https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acsami.3c07820
◆共同研究グループ
信州大学 総合理工学研究科 繊維学専攻 大学院生 近藤 翔麻
信州大学 学術研究院繊維学系 助教 西村 智貴
岡山大学 異分野融合先端研究コア 研究教授 仁科 勇太
信州大学 学術研究院繊維学系 助教 佐野 航季
◆研究資金
本研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業さきがけ(JPMJPR20A6)、日本学術振興会(JSPS)科学研究費補助金(JP22H02057、JP22H04548)などの支援を受けて実施されました。
◆詳しい研究内容について
対カチオン制御によって温度応答性酸化グラフェンを開発〜機能性ソフトマテリアルの設計に新たな指針を提示〜
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r5/press20230726-1.pdf
◆本件お問い合わせ先
<研究に関すること>
信州大学 学術研究院繊維学系 助教 佐野 航季
<報道に関すること>
信州大学 繊維学部 広報室
TEL: 0268-21-5305
科学技術振興機構 広報課
TEL: 03-5214-8404
FAX: 03-5214-8432
岡山大学 広報課
TEL: 086-251-8415
FAX: 086-251-7294
<JST事業に関すること>
科学技術振興機構 戦略研究推進部 グリーンイノベーショングループ 安藤 裕輔
TEL: 03-3512-3526
FAX: 03-3222-2066
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
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岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
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産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2023年7月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001510.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学である岡山大学にご期待ください
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