ベテラン社員がアニメプロデューサーの仕事を紹介!「学生の頃からプレゼンの場を経験しておこう!」

株式会社ポニーキャニオン


株式会社ポニーキャニオンが、就活生に向けた1day仕事講座『クリエイティブ基礎講座編』アニメ制作コースを開催しました。今回は、講師としてアニメ・映像事業本部 アニメプロデュース1部の伊藤裕史が登場。アニメプロデューサーの仕事について貴重な体験エピソードを交えながら紹介してくれたので、今後の就職活動に役立ててください!

今回は約300名の就活生がオンラインにて参加。まず人事担当者が講座の目的について「実際の仕事内容を理解してもらうのと、入社後の働く姿をイメージして理解してもらえたらと思います」と説明。早速、「ポニーキャニオンの伊藤と申します。今日は“プロデューサーになろう!”というテーマでお届けさせていただきます」と挨拶を行い、講座がスタートしました。

自己紹介では、家族構成や趣味などプライベートな一面を気さくに語り、就活生もリラックスした雰囲気に。「よく学生のうちに読んでおいたほうが良い本はありますか?と聞かれるので、お答えすると『失敗の本質』(中公文庫)です。読んでおいて損はないかなと思います」とアドバイス。

アニメ・映像事業本部 伊藤裕史アニメ・映像事業本部 伊藤裕史

社歴については、「2006年に入社しまして、1年目から2年目は当時あった名古屋の営業所に配属されました。主にレンタル店やヴィレッジヴァンガードなどを担当しました。3年目から映像マーケティング部に異動し、アニメ・韓流・ドラマ・キッズ作品の販促活動を4年間担当し、1年間だけ法務部も兼務していました。6年目に現部署の前身となる部署に配属となり、10年くらいアニメの宣伝プロデューサーや制作プロデューサー業務をしています」とのこと。「担当作品は『ダイヤのA』『DAYS』。近年では『SSSS.DYNAZENON』『オッドタクシー』『東京リベンジャーズ』等を担当しています。事前アンケートによると観てくださった方がたくさんいて嬉しいです」と話すと、就活生の表情がほっこりするひと幕も。

そして、「まずはアニメビジネスがどういう世界なのかをお話しします。ここを客観的に見ておくことが大切だと思っています」と資料をもとにアニメ産業市場のここ数年の規模や傾向などを伊藤なりの視点で説明。「では、僕らの部署がどんな仕事をしているのかというと、アニメの企画立案、宣伝、原作開発。製作委員会の構成から権利獲得。そのほかにも、音楽商品、グッズ、舞台化、ファンクラブなど、簡単に言うとアニメにまつわる企画をして運営をしています」と紹介していきます。

 
  • ロジックだけでなく、心や人のつながりが大切!

さらに、「部署としての目標は、アニメIPを基軸とした体験型メディア展開に取り組み、世界的ヒットを創出すること」など戦略や行動指針など具体的な話に及ぶと、メモを取り始める就活生がちらほら。「その中で僕のキャリアビジョンもお話します。ここ数年掲げているのが、勢い、クリエイティブ、安心感のあるプロデューサーチームを編成して、個々のプロデューサーの特性を最大化させ、あらゆるジャンルの作品でもヒットさせることです。その先の目標は、業界トップクラスのプロデューサー集団にして、仕事を一緒にしたいチームを創り、自然と人と企画が集まる環境を創出して、ヒットを生み出すこと」と語ります。「社外の人から、ぜひこの作品をプロデュースしてほしいです、と言われると僕らはすごく嬉しい。ロジックも大切ですけど、心や人のつながりを大切にしているので、必要とされたらそれ以上に恩返ししてあげたいと思います」と想いが溢れる場面も。

続けて、「僕がマネージメントをしているアニメプロデュース1部は、コンテンツを作ることを業務とするプロデューサーを中心としたセクションです。プロデューサーは、企画書の作成と立案、製作委員会構成、原作調整、稟議書提出というわりと初期設定をして、作品の責任者というポジションに立ちます。アソシエイトプロデューサーは、本読みやアフレコ、監修業務など制作のサポートを行います」と具体的な仕事内容を伝えていきます。

そして、制作プロデューサーの仕事を紹介。「プロジェクト(作品)のコスト(製作費・市場)、クオリティー(質・スケジュール)、スタッフ(監督・キャストなど)を管理して、作品を世の中に送り出す仕事です。マネージメント能力が問われるかなと思います」とのこと。続けて、実際に伊藤が作成した企画書をもとに企画立案についても話してくれました。企画立案と作品獲得・成立するにあたり、制作プロデューサーとして何が大切かというと「ビジネス感覚、クリエイティブ感覚、作品(スタッフ)への愛情がとても大切。それらを持って、ストーリー立ててプレゼンできるか、“相手になるほど!”と思ってもらえるのがポイントです」と力説していきます。


宣伝プロデューサーは、「アニメ化の情報解禁からテレビ放送・配信、Blu-ray&DVDリリース、イベントや続編発表までのストーリー作り(プランニング)をする仕事です。主には、キービジュアルの発注からキャッチコピー、PV制作、広告施策、SNS運用や企画、媒体プロモーションなどを製作委員会が集まる宣伝会議でスケジュールを決めていきます」とのこと。

音楽プロデューサーは、「音楽商品企画、制作・進行管理、予算管理をする責任者。ポニーキャニオンにおいては、作詞作曲、編曲、演奏をする仕事ではないです。主には、主題歌制作、劇伴(BGM)やキャラソン制作、声優アーティストのプロデュースなどを行います」と説明。続けて、実際にあった主題歌制作の工程を語るなど、就活生の興味を惹いていました。

まとめとしてプロデューサーに求められるものは、「まず、率先力で自ら考えて進んでアクションを起こす。次に、コミュニケーション力。社交性や交渉力が求められます。あとは、ビジネスセンス、収益化の視点です。やりながら覚えていけばいいと思うんですけど大切です。学生時代にも取得できる簿記3級とか取っておくとお金の流れがわかるので、ビジネスに役に立つと思います」とアドバイス。「熱意とポジティブが大事だと思うので、ぜひ一緒に夢中になれる仕事をして、ヒットを出していきましょう!」と温かいメッセージにホッとした表情をする就活生。

また、自身が携わったプロデュース実践例も紹介。『ダイヤのA』『DAYS』『SSSS.GRIDMAN』のイベントを企画したときの、キャスト陣との思い出やキャスティングのきっかけなどのエピソードを披露。続けて、社内の若手プロデューサーが手掛けている作品を紹介する際には「新入社員の企画でも、熱量と愛情が高く、ロジックがしっかりしていれば通ります」と話し、目を輝かせ笑顔を見せる就活生がたくさんいました。
 
  • 楽しく仕事をしたい!伊藤が一緒に働きたいと思う人材は?

その後、就活生からの質問コーナーへ。「大学生のうちにプロデュース力を養うことはできますか?」と聞かれると、「振り返って良かったと思うのは、大学院の頃に偉い教授や研究者たちがいる学会へプレゼンをしに行ったこと。ここで、いろいろな人に心身ともに鍛えられました。いろんな要素を集めて相手を口説く、説得をする仕事なのでプレゼン能力は大事だと思います。学生時代は、先生や教授、学友といった身近にプレゼン相手がいるので練習してみてください」と話す伊藤。人事担当者も「僕も学会などに行っていました。プレゼン資料には伝えたいことが全部書いてあるので、最後は人に伝える熱意だと思っていて。最終的にこう伝えたいっていうのを学べる場になりますよね」と思わず共感していました。

次に「働いてきた中で、一番嬉しかったことはなんですか?」との問いに、「いろいろな企画がある中で、他の人から当たらなそうだから参加しませんって言われた企画が当たったときの、ほら見たか!っていう瞬間です。マーケティング的にこのジャンルないでしょとか言われても、自分が信じたクリエイターや作品がヒットしていくことがやっぱり嬉しいです。その瞬間がまた見たくて、企画をしていくのがプロデューサーの性じゃないかな」と回答。なぜそこまで信じられるのか?と聞かれると「クリエイターやスタッフのチーム感や熱意をとても重要にしています」と説得力のある発言に何度も頷く参加者。

また、「どんな人と働きたいですか?」という質問には、「前向きかつ、やりたいことが言語化できる人かな。クリエイターにはやりたいことを言語化するのがうまくない方もいるので、それを言語化してビジネスに変えて行く仕事だと思うので」と回答。続けて、「ある分野にこだわりが強い人、寛容でなんでも楽しめる人、どちらが成功できると思いますか?」と尋ねられると、「両方成功すると思います。入るチームや環境によって変わってくるけど、直感でこの作品に合いそうだなとか見ています。適材適所があるので、他の人にはないキラリと光るものがあれば、来てほしいなと思っています。プレゼンが苦手だけどすごく意志が強いとか、そういう子はバックアップしますし、それぞれのキャリアに応じて何をすべきかをひとりひとりと話して、ゴールに近づけたいと思っています。一緒に楽しく仕事が出来たら嬉しいです!」とポジティブなメッセージで講座を締め括ってくれました。

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会社概要

株式会社ポニーキャニオン

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URL
https://www.ponycanyon.biz/
業種
製造業
本社所在地
東京都港区六本木1-5-17
電話番号
03-6230-9700
代表者名
吉村隆
上場
未上場
資本金
1億円
設立
1966年10月