「最悪の飢饉」近づくイエメン~子どもの急性栄養不良率10%増【プレスリリース】

ユニセフ事務局長、強い懸念

国内避難民キャンプのテントで遊ぶ、栄養不良に苦しむ1歳のアルワちゃん。(2020年3月撮影) © UNICEF_UNI337487_国内避難民キャンプのテントで遊ぶ、栄養不良に苦しむ1歳のアルワちゃん。(2020年3月撮影) © UNICEF_UNI337487_

【2020年11月23日 ニューヨーク 発】

ユニセフ(国連児童基金)の事務局長ヘンリエッタ・フォアは、イエメンの子どもの栄養不良が深刻化している状況を受け、下記の声明を発表しました。

* * *

イエメンでは、「数十年で最悪の飢饉」になる可能性があると国連事務総長が言及した状況に、徐々に近づいており、子どもたちの命の危険はこれまで以上に高まっています。

その兆候は、あまりにも長い間、はっきりと見えていました。1,200万人以上の子どもたちが人道支援を必要としています。子どもの急性栄養不良率は、国のいくつかの場所では記録的なレベルに達しており、今年だけで10%の増加を記録しました。

5歳未満の約32万5,000人の子どもたちが重度の急性栄養不良に苦しみ、生き延びるために闘っています。500万人以上の子どもたちが、コレラと急性水溶性下痢の脅威に直面しています。

慢性的な貧困、数十年に及ぶ開発の遅れ、そして5年以上にわたる絶え間ない紛争により、子どもたちとその家族は、暴力と病気という致命的な組み合わせの脅威にさらされています。そして、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、深刻な危機を切迫した大惨事に変えてしまいました。
 

サヌアの病院で栄養不良の検査を受ける生後8カ月のアリちゃん。 (2020年2月撮影) © UNICEF_UNI312532_Alghabriサヌアの病院で栄養不良の検査を受ける生後8カ月のアリちゃん。 (2020年2月撮影) © UNICEF_UNI312532_Alghabri

イエメンは暴力、痛み、苦しみに取り囲まれている国です。経済は混乱に陥り、保健・医療システムは何年にもわたって崩壊の瀬戸際にあります。数え切れないほどの学校、病院、給水所、その他の重要な公共インフラが戦闘で損傷し、破壊されました。国際人道法は、驚くほど露骨に無視されています。

ユニセフは何十年もの間、イエメンで活動してきました。近年はその活動を拡大し、何百万人もの子どもたちへの人道支援の提供を加速させ、苦しみを軽減し、命を守る支援を届けてきました。

しかし、子どもたちに襲いかかる危機の波を、私たちが無期限に食い止めることはできません。

紛争のすべての当事者は、子どもたちを危険な目に遭わせないようにし、支援を必要としているコミュニティへの自由なアクセスを認めなければなりません。
 

支援物資の保健用品を受け取る9歳のシハムさんと弟。(2020年4月撮影) © UNICEF_UNI343269_支援物資の保健用品を受け取る9歳のシハムさんと弟。(2020年4月撮影) © UNICEF_UNI343269_

ドナーからの緊急の追加資金も必要です。年末が近づく中、ユニセフの人道支援活動に必要とされる5億3,500万米ドルのうち、確保できたのは2億3,700万米ドルに過ぎず、3億米ドル近い資金が不足しています。

さらに、人道支援だけでは、飢饉を回避することも、イエメンの危機を終わらせることもできません。戦いを止め、経済を支援し、資源を増やすことが重要です。

無駄にできる時間はありません。

イエメンの子どもたちは平和を必要としています。この残忍な紛争を終わらせることが、彼らが持って生まれた能力を発揮し、子ども時代を取り戻し、最終的には国を再建していく唯一の方法なのです。

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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)
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