世界最高の知性が予言する『2035年の世界地図』発売!パンデミックと戦争で「地殻変動」を起こす世界に、私たちの居場所はどこにあるのか?
【著者】エマニュエル・トッド=歴史家、マルクス・ガブリエル=哲学者、ジャック・アタリ=経済学者、ブランコ・ミラノビッチ=経済学者、ほか
【本書の構成】
1. 民主主義の未来予想図
エマニュエル・トッド 「まもなく民主主義が寿命を迎える」
パンデミックで明らかになったこと、それは「民主主義が消滅する」ことだ。
これまでのルールが通用しない世界で、日本はどこへと向かっていくのか?
- 歴史家、文化人類学者、人口学者。1951年フランス生まれ。家族制度や識字率、出生率に基づき現代政治や社会を分析し、ソ連崩壊、米国の金融危機、アラブの春、英国EU離脱などを予言。主な著書に『グローバリズム以後』(朝日新聞出版)、『帝国以後』『経済幻想』(藤原書店)、『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』『第三次世界大戦はもう始まっている』(文藝春秋)など。
マルクス・ガブリエル 「危機の時代にこそ、「新しい啓蒙」が生まれる」
世界が相互につながるようになった現代。戦争やパンデミックといった世界的危機も生じたが、大陸を超えた普遍的な道徳的価値を見出す好機でもある。「新しい啓蒙」という2035年の希望を世界最高の哲学者が語る。
- 哲学者。1980年ドイツ生まれ。古代から現代にいたる西洋哲学の緻密な読解から「新しい実在論」を提唱したことで、世界的な注目を集めた。「哲学界のロックスター」の異名を持ち、伝統あるボン大学において史上最年少の29歳で正教授に就任した。主な著書に『なぜ世界は存在しないのか』『「私」は脳ではない』(講談社)、『世界史の針が巻き戻るとき』『つながり過ぎた世界の先に』(PHP新書)など。
市原麻衣子×與那覇 潤 「激変する世界の中で、共に生きるための”免疫”とは?」
市原麻衣子:政治学者。ジョージ・ワシントン大学大学院修了。博士(政治学)。一橋大学大学院法学研究科教授。専門は国際政治学、民主化支援、日本外交。著書に『Japan’s International Democracy Assistance as Soft Power:Neoclassical Realist Analysis』(Routledge)。共著に『自由主義の危機│国際秩序と日本』(東洋経済新報社)、『戦争と平和ブックガイドー21世紀の国際政治を考える』(ナカニシヤ出版)、監訳書に『侵食される民主主義』(ラリー・ダイアモンド著、勁草書房)など。
與那覇 潤:評論家。1979年神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。当時は歴史学者で、専門は日本近現代史。地方公立大学准教授として7年間教鞭をとった後、2017年に病気離職。2018年より在野で言論活動を再開した。著書に『心を病んだらいけないの?』(斎藤環氏との共著、新潮選書。小林秀雄賞)、『中国化する日本』(文春文庫)、『歴史なき時代に』(朝日新書)など。
2.資本主義の未来予想図
ジャック・アタリ 「今こそ、「命の経済」へ舵を切るとき」
人類に求められているのは、「利他主義」である。パンデミックとウクライナ危機に直面した世界は、「新たなるグローバル化」の時代へと突入する。伝統と文明が共存する日本が、取るべき選択肢とは?
- 経済学者、思想家。1943年アルジェリア生まれ。経済はもちろん、政治や文化芸術にも造詣が深く、あらゆる主題を網羅した文筆活動を行っている。ソ連の崩壊、金融危機、テロの脅威、ドナルド・トランプ米大統領の誕生などを的中させたことでも知られる。主な著書に『21世紀の歴史―未来の人類から見た世界』『危機とサバイバルー21世紀を生き抜くための〈7つの原則〉』(作品社)、『2030年ジャック・アタリの未来予測│不確実な世の中をサバイブせよ!』『海の歴史』(プレジデント社)など。
ブランコ・ミラノビッチ 「「不平等」な世界で、資本主義を信じる」
冷戦後の世界では、資本主義だけが残った。しかし、グローバルな不平等は広がり続け、世界経済は行き詰まりの様相を呈している。立往生しつつある経済へ、今捧げるべき処方箋。
- 経済学者。1953年生まれ。「エレファントカーブ」のモチーフによって先進国中間層の所得の伸び悩みを指摘し、所得分配と不平等に関する研究で世界的に知られている。世界銀行調査部の主任エコノミストを20年間務めた経験もある。主な著書に、『不平等について』『大不平等』『資本主義だけ残った』(みすず書房)など。
小川さやか:文化人類学者。1978年愛知県生まれ。京都大学大学院博士課程単位取得満期退学。博士(地域研究)。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。専門はアフリカ地域研究。タンザニアや重慶の参与観察を行い、「インフォーマル経済」についての研究を行っている。著書に『都市を生きぬくための狡知』(世界思想社)、『チョンキンマンションのボスは知っている』(春秋社)、『「その日暮らし」の人類学』(光文社新書)など。
【概要】(「はじめに」より抜粋)
2035年。世界は、日本はどんな状況になっているのでしょうか?
国連や国内外の政府機関、研究所などの予測からイメージしてみると、22年秋に80億人に達した世界の人口は、35年には88億人を超えるようです。世界で最も人口の多い国は23年には中国からインドとなり、その中国は人口減少社会に転じて35年には高齢化社会を迎え、コンゴ民主共和国やタンザニアなどアフリカ諸国の人口増が目立っていきます。
日本では人口が減り続け、25年には、「団塊の世代」の全てが75歳以上の後期高齢者となり、総人口の5人に1人が後期高齢者になります。さらに、35年には人口1億1521万人となり、総人口の約3割が65歳以上の高齢者となると予測されています。治療や介護が必要な人口が増える一方、労働人口の不足が深刻化すると指摘され、「2035年問題」とも言われています。
こうした人口の動きに並行して、主要国や途上国といった世界の勢力図は大きく変わっていきそうです。
世界経済をみると、中国の国内総生産(GDP)は30年前後に米国を抜いて世界一の経済大国となり、インドが日本を抜いて世界3位に。日本に次ぐ5位はインドネシアになるといわれます。世界経済の中心は、欧米から中国やインドといったアジアへ移り、経済成長ではインドやナイジェリアなどが目立つようになります。
一方、科学技術ではめざましい発展が予想されています。AI(人工知能)が進化し、シンギュラリティー(技術が人類を上回る知性などを持つ技術的な特異点)が来るといわれる45年の姿が、より明確になっていそうです。
AIは、医療や教育、保守サービス、製造現場などで人の思考を代替して判断するようになり、活用分野がすさまじい勢いで広がっていくと予想されます。ロボットや自動運転、ドローンの技術などもさらに進化していることでしょう。こうした技術革新は生産性や効率性を向上させ、人に代わってAIが担う仕事も増えるなど、私たちの生活様式や働き方を変えていきます。日常生活の風景から社会や世界の姿まで、幅広い分野でこれまでの常識を超えた、まったく違う風景が出現しそうです。
こうして何となく予測できていた未来像ですが、約3年前に始まった新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)と、国連常任理事国の一つ、ロシアによるウクライナ侵攻(22年2月〜)によって、さまざまな分野でそれまでの見通しが崩れ、不透明になっています。
食料やエネルギー分野では市況が高騰し、生産体制や貿易、物流、グローバル・サプライチェーン(供給網)の混乱はなくなっていません。食料品や日用品の値上げも相次いでいます。
そんな世界と日本の状況、もろもろの課題をどう読み解けばよいのでしょうか。
<お取り扱い>
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ほか書店、各ネット書店にて順次予約スタート
【目次】
はじめに(朝日新聞社/永島学)
1.民主主義の未来予想図
・エマニュエル・トッド
まもなく民主主義が寿命を迎える
・マルクス・ガブリエル
危機の時代にこそ、「新しい啓蒙」が生まれる
・與那覇潤×市原麻衣子セッション
2.資本主義の未来予想図
・ジャック・アタリ
今こそ、「命の経済」へ舵を切るとき
・ブランコ・ミラノビッチ
「不平等」な世界で、資本主義を信じる
・東浩紀×小川さやかセッション
おわりに(朝日新聞社/寺光太郎)
『2035年の世界地図――失われる民主主義 破裂する資本主義』(朝日新書)
著者:エマニュエル・トッド、マルクス・ガブリエル、ジャック・アタリ、ブランコ・ミラノビッチ、東浩紀、市原麻衣子、小川さやか、與那覇潤
発売:2023年2月13日(月曜日)
定価:935円(本体850円+税10%)
判型:新書判 本体256P
※全国書店、ネット書店にて発売します
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