マイナビ、「中途採用実態調査(2022年)」を発表
正社員の人手不足感が顕著に。特に「スペシャリスト人材」「役職についていない人材」。男性育休、直近1年間で「取得実績あり」が約6割。一方で一部社員しか取得できていない結果に。
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2022年1~7月に中途採用を行った企業の人事担当者を対象に実施した「中途採用実態調査(2022年)」の結果を発表しました。本調査は、今年で3回目となります。
《TOPICS》
- 正社員の人手不足感が高まり、今後の中途採用はより積極的に。特に不足している人材は「スペシャリスト人材」「役職についていない人材」【図1、2】
- 男性育休、直近1年間で「取得実績あり」が約6割、一方で一部の社員しか取得できていない結果に。自発的に取得を希望できるような職場環境づくりが必要に【図3、4】
- 人的資本の情報開示の動きについて、従業員数301名以上の企業では「知っていた」が75.4%。従業員規模の大きい企業ほど認知や実施が進んでいる傾向【図5、6】
- 副業・兼業、約7割の採用担当者が「制度あり」と回答。前年から7.4pt増【図7、8】
直近半年間の正社員の人手不足感を聞くと、「余剰」が25.4%、「不足」が43.3%と不足感が顕著となった。前年比では、「不足」と回答した割合が4.4pt増加した。特に不足している人材は、「スペシャリスト人材(IT人材など)」が49.8%、「役職についていない人材」が45.4%で、現場で即時活躍できる人材やマネジメント職以外の不足感が目立つ。【図1】
今後の中途採用意向は、「積極的」が52.9%、「消極的」が7.3%だった。前年より「積極的」が5pt以上増加し、中途採用意向が高まっていることがわかる。業種別では[メーカー][流通・小売・フードサービス][IT・通信・インターネット]で「積極的」が高くなった。【図2】
【図1】直近半年間(2022年1~6月)の正社員過不足感
【図2】今後の中途採用意向
◆男性育休について
直近1年間に男性育休取得の実績がある企業の割合は57.4%(男性育休取得の権利がある人「1割は取得できた」~「全員が取得できた」の合計)。今後1年間で男性育休が取得できそうと答えたのは約7割となり、取得者が増加することが見込まれる。
一方で、直近1年間の取得実績のうち、もっとも高かったのは「1割(男性育休の取得権利がある人のうち1割は取得できた)」と、取得権利がある人数に対して実際に取得できた/できそうな人数は少なかった。今後男性育休取得が進むことは見込まれるが、取得権利がある男性全員が育休を取得できるようになるには、まだ時間がかかりそうだ。【図3】
企業の男性育休取得推進への課題としてもっとも多くあがったのは「取得希望者が少ない」ということだったが、求職者向けの調査※では、「取得しづらい雰囲気がある」や「収入面への不安」、「業務への支障」など取得したいと言い出せない理由が多くあがっていた。今後、自発的に取得を希望できるような職場環境づくりを求められると予測される。【図4】
※ 転職活動における行動特性調査2021年版
【図3】育休を取得できた/できそうな割合
【図4】男性育休取得推進への課題(複数回答/上位抜粋)
◆人的資本について
昨今、欧米を筆頭に人的資本開示を義務化する動きが進み、日本でも2022年8月に「人的資本可視化指針」が発表された。企業に人的資本の情報開示を求める動きについて聞くと、従業員数301名以上の企業は「知っていた」が75.4%、「情報公開を既に行っている・準備を進めている」は33.6%となった。従業員規模の大きい企業ほど認知や実施が進んでいることがわかる。【図5】
人的資本関連で改善したいことは、「コンプライアンスと倫理」「コスト」が上位にあげられ、特に「コンプライアンスと倫理」は41.9%と最も高く、多くの企業で改善の優先度が高いと認識されている。【図6】
【図5】人的資本の情報開示を求める動きを知っているか/アクションを行っているか
【図6】人的資本関連で今後の経営の為に改善していきたい項目(上位抜粋)
◆副業・兼業について
副業・兼業の導入について「制度がある」と回答した割合は、前年より7.4pt増の68.7%となった。また、企業が副業・兼業の人材を受け入れている割合は46.4%で、制度がある割合に比べて低いものの、前年から5.5pt増加していることがわかる。【図7】
副業・兼業の導入理由は「社員の収入を補填できる(37.6%)」「社員のモチベーションを維持できる(37.1%)」が上位となった。また、前年と比べて「新たな知見や人脈を獲得するため(33.0%)」「新事業の発案につなげるため(29.4%)」がそれぞれ約5pt高くなった。
給与の補填など収入面だけでなく、新たな知見や人脈の獲得、新事業の発案といった、企業の成長に重要なスキル面を理由に、副業・兼業制度を導入する企業も増えているようだ。【図8】
【図7】副業・兼業の導入
【図8】副業・兼業制度を導入した理由(複数回答)
【調査概要】「中途採用実態調査(2022年)」
○調査期間/2022年7月8日(金)~7月14日(木)
○調査方法/インターネット調査
○調査対象/2022年1~7月に中途採用業務を担当し、募集活動をしており、採用費用の管理・運用に携わっている人事担当者
○調査機関:株式会社マイナビ(アンケートモニター提供元:外部調査会社)
○有効回答数/1,600件
※調査結果は、端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります。
※n=30以下は参考値としております。
※調査結果の詳細は会社HPのニュースリリース(https://www.mynavi.jp/news/)からご確認いただけます
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