TIS、「デジタル基盤オファリングサービス」に高レジリエンスオプションを追加

~PingCAPのTiDBを活用し、ミッションクリティカルなシステムをAWSクラウド上で実現~

TISインテックグループ

TISインテックグループのTIS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岡本 安史、以下:TIS)は、企業のニーズに応じて最適なデジタル基盤を提供する「デジタル基盤オファリングサービス」に、クラウドネイティブな高可用性システムを実現する高レジリエンスオプションを追加し、2025年春頃より提供開始することを発表します。

今回追加する高レジリエンスオプションは、クラウドネイティブで新しく決済システムを構築したいFinTech事業者や、レガシーな決済システムでの運用に課題を抱えている決済事業者、決済領域に限らずシステム稼働率や性能に課題を抱えている企業向けに、従来、クラウドへの移行が難しかったミッションクリティカルな要件を持つシステムを、高セキュリティ・高品質なクラウドネイティブプラットフォームで実現するサービスです。 TISが独自検証したソフトウェアスタック「Lerna※1」を活用し、ミッションクリティカルなシステムに求められる高い可用性とスループットをAWS上で実現します。

また、PingCAP株式会社(以下:PingCAP)とパートナーシップ契約を締結し、PingCAPが提供するマルチプラットフォーム対応のNewSQLデータベース「TiDB※2」をコア技術として採用しています。

※1 TISが開発したソフトウェアスタック。分散SQLデータベースTiDBをはじめとするOSSを活用して、高価なサーバを購入せず安価に高可用性とスループットを実現可能。

※2 MySQLと互換性のあるオープンソースの高可用分散型データベース

高レジリエンスオプションが解決する課題

高レジリエンスオプションの開発にあたり、TISで設定したシナリオでミッションクリティカルな要件を満たしているか検証を行った結果、高い可用性とスループットを実現しています※3。

高レジリエンスオプションを利用した検証結果

※3 TIS検証環境における計測結果であり、サービスレベルを保証するものではありません。

背景

経済産業省の調査によると、2023年のキャッシュレス決済比率は39.3%であり、直近5年間で+15.2%と堅調にキャッシュレス化が進んでいます※4。クレジットカードの利用が増加する一方で、決済の承認を行うオーソリゼーションシステムでは、多くの場合、レガシーアーキテクチャが使われています。ミッションクリティカルなシステムのため、アーキテクチャの刷新が難しく、運用人材や運用コストの硬直化が課題となっています。また、決済事業者以外でも、受発注などでミッションクリティカルなシステムを持つ事業者に同様の課題がありますが、レガシー環境からの移行は難しいと考えられていました。当社の調査※5によると、約35%の企業が自社で運用するシステムに耐障害性や性能面での課題を感じているが、コストや人材不足によりアーキテクチャの改善に踏み切れていないことがわかりました。そのほかにも、自社システムのクラウド移行に関心があるものの、クラウドネイティブなシステムの設計ができる人材不足が課題となっているという声も多くありました。

そこでTISは、クラウドネイティブでレジリエントな運用により、ビジネスの環境変化に柔軟に対応できる高レジリエンスオプションの提供を開始します。サービスアーキテクチャコンサルティングチーム主導のもと、ミッションクリティカル品質のシステムをより最適なコストで構築することを可能にします。

※4 経済産業省「2023年のキャッシュレス決済比率を算出しました」

   https://www.meti.go.jp/press/2023/03/20240329006/20240329006.html

※5 ZDNet Japanと共同で実施した「システムのアーキテクチャ見直しに関するアンケート調査」

  (実施期間:2024/9/20~2024/10/9、回答数:107件、対象:情報サービス業、製造業、商社・小売・卸売業等)

特長

高レジリエンスオプションは、TISが決済システムの開発で培った高可用性・高セキュリティ・高品質なプラットフォーム構築のノウハウ・基盤を提供するメニューです。特長は以下の通りです。

  • 高レジリエンス実現のためのAWSマルチリージョン構成

ミッションクリティカルなシステムを実現するため、AWSの基盤構成を冗長化。単一リージョンレベルの広域障害への対応として、マルチリージョン構成で災害対策を実現。

  • PingCAPの「TiDB」を採用

TiDBにより処理能力を柔軟に変化させながら、従来のRDBと同様のインターフェースで利用可能。マルチマスター構成のもとでデータが複数のノードに自動的にレプリケーションされ、高い可用性を確保。 

  • 高い稼働率

模擬障害シナリオの検証において、サービス稼働率99.9999%を達成。サービスを停止することなく、アプリやDBのメンテナンスやキャパシティの調整が可能。

  • 導入時のコンサルティングからカスタマイズ開発までサポート

30年以上にわたるミッションクリティカルな決済システムの構築・運用の実績で培った技術や経験に基づいたノウハウを豊富に持つ専門家が、導入前のコンサルティングからシステムの構築・運用までを一気通貫でサポート。

  • 最適なコストでスピーディなシステム構築

高可用なアーキテクチャがプリセットされたマルチテナント型クラウドプラットフォームにより、フォールトトレラントシステムをスピーディに導入。また、ビジネス規模の拡大に応じた最適なコストで実現可能。 

  • 充実したアセット・ノウハウを提供

高可用を実現するための方式設計サンプルや、障害やメンテナンスによる影響を最小限に抑えるためのアプリケーション実装ガイドライン等、実装を支援する豊富なコンテンツを提供。

<提供メニュー>

  • 高レジリエンスシステム導入支援

高レジリエンス設計・構築ノウハウを持った専門家によるシステム導入支援

  • データベース共用型プラットフォーム

スモールスタートが可能なマルチテナント型のデータベースをサービス型で提供し、個社専用のアプリケーション実行プラットフォームを提供

  • データベース専用型プラットフォーム

個社専用のデータベースをサービス型で提供し、専用のアプリケーション実行プラットフォームを提供

※データベースは非機能要件に応じてTISの運用環境もしくはTiDB Cloudを選択可能。

<提供価格>

個別見積

詳細は以下よりお問い合わせください。

https://www.tis.jp/service_solution/digital-infrastructure-offering-service/

今後について

「デジタル基盤オファリングサービス」にNewオンプレミスやAI基盤サービス等、デジタル化を後押しする機能を拡充することで、取引先の幅広いハイブリッドクラウドニーズに対応していくとともに、徹底的な構築・運用の自動化を図り、リーズナブルなプラットフォームの実現を目指します。

エンドースメント

このたび、TIS株式会社様の新サービスである「デジタル基盤オファリングサービス」の高レジリエンスオプションにおいて、コア技術としてTiDBを採用いただきましたことを心より感謝申し上げます。TiDBは、PCI DSS認定をはじめとする高度なセキュリティ基準を満たした製品であり、クレジットカード業界での信頼性とセキュリティを兼ね備えています。これにより、TIS株式会社様の高レジリエンスオプションが提供する堅牢性と信頼性のさらなる向上に寄与できると確信しております。このたびの採用に感謝するとともに、今後ともTIS株式会社様のご発展に貢献できるよう、より一層努めてまいります。

PingCAP株式会社 代表取締役社長 Eric Han

デジタル基盤オファリングサービスについて

ITサービスの立ち上げやITインフラのモダナイズを検討する企業のニーズに応じて、アーキテクチャの最適化やデジタル基盤・サービス基盤の構築、運用管理までを提供するサービスです。TISが長年の運用実績を持つ「インフラ基盤」、サービスの企画から開発・運用までを一気通貫でサポートする「サービス基盤」、先進テクノロジーに習熟した「サービスアーキテクチャコンサルティングチーム」の3つを最適な形に組み合わせて提供することで、企業がアプリケーション開発へ専念できる環境の実現や、インフラ運用にかかる負荷の軽減を目指しています。

詳細は以下をご参照ください。

https://www.tis.jp/service_solution/digital-infrastructure-offering-service/

PingCAPについて(https://pingcap.co.jp

PingCAPは、エンタープライズ向けのソフトウェアサービスプロバイダーとして2015年に設立され、オープンソースでクラウドネイティブなワンストップのデータベースソリューションを提供することにコミットしています。

TIS株式会社について(https://www.tis.co.jp/

TISインテックグループのTISは、金融、産業、公共、流通サービス分野など多様な業種3,000社以上のビジネスパートナーとして、お客さまのあらゆる経営課題に向き合い、「成長戦略を支えるためのIT」を提供しています。50年以上にわたり培ってきた業界知識やIT構築力で、日本・ASEAN地域の社会・お客さまと共創するITサービスを提供し、豊かな社会の実現を目指しています。

TISインテックグループについて

TISインテックグループは、国内外グループ2万人を超える社員が『ITで、社会の願い叶えよう。』を合言葉に、「金融包摂」「都市集中・地方衰退」「低・脱炭素化」「健康問題」を中心としたさまざまな社会課題の解決に向けてITサービスを提供しています。デジタル技術を駆使したムーバーとして新たな価値を創造し、人々の幸せと持続可能な豊かな社会の実現に貢献します。

※ 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。

※ 記載されている情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。

◆本サービスに関するお問い合わせ先

TIS株式会社 デジタルイノベーション事業本部 PAYCIERGE総合窓口

E-mail:paycierge@ml.tis.co.jp

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会社概要

TIS株式会社

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URL
https://www.tis.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー
電話番号
050-1702-4071
代表者名
岡本安史
上場
東証プライム
資本金
100億円
設立
1971年04月