第13回中国化粧品学術研討会において「1等賞」、「2等賞」、「3等賞」をトリプル受賞
資生堂は、中国香料香精化粧品工業協会が主催する、第13回中国化粧品学術研討会(2020年8月12~14日、中国・江蘇省蘇州市)において、優秀論文として「1等賞」、「2等賞」、「3等賞」をトリプル受賞しました。当受賞は研究内容に加え、中国化粧品業界の技術進歩への貢献が評価されたものです。また、最も優秀な研究に贈られる「1等賞」については、資生堂として通算7回目の受賞です。これらの最新研究や高い技術を今後も中国専用ブランド「オプレ」や、全世界で展開する「クレ・ド・ポー ボーテ」「SHISEIDO」ブランドなどの化粧品開発へ活用していきます。
中国香料香精化粧品工業協会(China Association of Fragrance Flavour and Cosmetic Industries, CAFFCI)はエッセンス・香料、化粧品および化粧品の原料、機器、包装、関連研究開発、デザイン、教育などの企業、機関、および個人で構成された非営利団体です。中国化粧品学術研討会は2年に一度開催される、化粧品に関する研究発表と学術討論の一大発表会であり、論文賞には、中国国内外の多くの企業・大学・研究機関が参加し、中国化粧品産業の技術進歩に貢献する優秀な論文が選考されています。
《受賞した研究論文の概要》
【1等賞】
<論文タイトル>
肌内部の毛細血管の可視化とハリとの関係性の解明 - 酵母エキスは毛細血管機能を改善することでコラーゲン産生を促す -
<発表者>
資生堂グローバルイノベーションセンター 加治屋健太朗
肌内部の毛細血管を3次元で可視化することに成功し、肌の弾力に毛細血管が関与していることを初めて解明しました。また、加齢に伴い毛細血管中のインテグリンα5の発現量が減少し、それに伴い肌弾力も低下することを明らかにしました。そこで、インテグリンα5を増加させる薬剤を探索した結果、酵母細胞抽出液がその発現を増加させ毛細血管を健康に保ち、肌の弾力の維持に重要なコラーゲンの産生を促す効果を持つことを見出しました。
これらの結果は、毛細血管をケアすることが肌の性状を維持するために重要であることを示しています。
【2等賞】
<論文タイトル>
肌における感覚神経の新たな役割の発見と神経細胞を活性化して肌のコラーゲン産生を高めるラベンダーオイル
<発表者>
資生堂グローバルイノベーションセンター 堤 も絵
皮膚には温度や、物に触れたり触れられたりした時の圧など、さまざまなことを知覚する感覚神経が存在しています。これまで、感覚神経が肌状態にどのように関わっているかは知られていることが少なく、特に真皮における機能については未解明でした。そこで、真皮深層を含む肌奥深くの神経線維を3次元で可視化する技術を確立し、肌に存在する神経線維が加齢と共に減少すること、そして感覚神経細胞から放出される成分が、肌の弾力に関わる線維芽細胞のコラーゲン産生を促すことを初めて明らかにしました。また、ラベンダーオイルが感覚神経細胞を活性化することで、線維芽細胞のコラーゲン産生をさらに促進する効果があることも見出しました。
【3等賞】
<論文タイトル>
首のシワを有意に改善するレチノールの有効性
<発表者>
資生堂グローバルイノベーションセンター 大田正弘
「首をみれば年齢がわかる」と言われるように、首のシワは見た目の印象に影響を与え生活者の関心が高い肌悩みのひとつです。しかし、これまでに首のシワに対して化粧品が適切な臨床試験に基づいて有効性を示した報告例はありませんでした。当社が製品化したレチノール製剤は目尻のシワに対する有効性を認め、医薬部外品の有効成分として「シワを改善する」効能訴求を厚生労働省から承認されていますが、今回、目尻のシワと同時に首のシワに適用部位を拡大しヒトでの有効性を評価しました。その結果、レチノール製剤は8週間の連用により視感評価及び機器評価の両方で有効性を示し、目尻のシワだけでなく首のシワに対しても有意に改善することが初めて見出されました。
《本学会における資生堂の受賞歴》
<開催年>2020年(第13回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
肌内部の毛細血管の可視化とハリとの関係性の解明 - 酵母エキスは毛細血管機能を改善することでコラーゲン産生を促す -
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
肌における感覚神経の新たな役割の発見と神経細胞を活性化して肌のコラーゲン産生を高めるラベンダーオイル
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
首のシワを有意に改善するレチノールの有効性
<開催年>2018年(第12回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
シワ形成における角層の役割解明と抗シワスキンケアの開発
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
革新的なアンチエイジングスキンケアの開発 - 汗腺の収縮による肌老化メカニズムの発見:「真皮空洞化」
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
リンパ管の機能低下が引き起こす皮膚老化メカニズムの解明に基づくリンパ機能を促進する抗老化成分の開発
<開催年>2016年(第11回)
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
皮膚の係留構造とその加齢変化の解明に基づく新たな抗老化スキンケア
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
化粧品成分の光安全性評価における活性酸素分析の応用
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
水に応答する自律性塗布膜の開発と革新的サンスクリーンの応用
<開催年>2014年(第10回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
中国女性における肌の老化関連酵素ゼラチナーゼの発現に関する研究とゼラチナーゼ抑制剤配合化粧品の開発
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
ITS手法を用いた化粧品素材の皮膚感作性評価法開発
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
D-アミノ酸:皮膚恒常性維持機能やバリア回復機能等を有する新規アミノ酸群
<開催年>2012年(第9回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
アジア人の肌における光老化皮膚でみられる黄色化と、真皮カルボニル化との関連
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
PDMEはSDSで誘導された乾燥肌の角層細胞間脂質の構造
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
耐水性、洗浄性に優れた刺激応答性ポリマー被覆粉末の開発とサンスクリーン製剤への応用
<開催年>2010年(第8回)
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
表皮肌荒れ原因因子の解明と肌質改善成分の開発
<開催年>2008年(第7回)
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
中国女性の眼袋に関する基礎研究
<開催年>2006年(第6回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
血管新生が仲介する新しい光障害メカニズムの解明とそのメカニズムに立脚した傷害防止成分の開発
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
中医美白処方の日本人女性に対する科学的皮膚評価
<開催年>2004年(第5回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
肌荒れの発生機序と新規有効成分の開発に関する研究
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
ビタミンA誘導体安定配合製剤の開発
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
乾燥肌及びニキビ肌用化粧品への生薬の応用とその効果の分析
<開催年>2002年(第4回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
植物組織培養技術を応用した新皮膚賦活薬剤「サイコエキスBS」の開発
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
O/W/O型マルチプルエマルションの特性と応用
<開催年>2000年(第3回)
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>精神ストレスの皮膚への影響と香りによる改善効果
※資生堂は、2000年の第3回より本学会に参加しています。
▼ ニュースリリース
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002957&rt_pr=trg56
▼ 資生堂 企業情報
https://corp.shiseido.com/?rt_pr=trg56
中国香料香精化粧品工業協会(China Association of Fragrance Flavour and Cosmetic Industries, CAFFCI)はエッセンス・香料、化粧品および化粧品の原料、機器、包装、関連研究開発、デザイン、教育などの企業、機関、および個人で構成された非営利団体です。中国化粧品学術研討会は2年に一度開催される、化粧品に関する研究発表と学術討論の一大発表会であり、論文賞には、中国国内外の多くの企業・大学・研究機関が参加し、中国化粧品産業の技術進歩に貢献する優秀な論文が選考されています。
《受賞した研究論文の概要》
【1等賞】
<論文タイトル>
肌内部の毛細血管の可視化とハリとの関係性の解明 - 酵母エキスは毛細血管機能を改善することでコラーゲン産生を促す -
<発表者>
資生堂グローバルイノベーションセンター 加治屋健太朗
<論文の概要>
肌内部の毛細血管を3次元で可視化することに成功し、肌の弾力に毛細血管が関与していることを初めて解明しました。また、加齢に伴い毛細血管中のインテグリンα5の発現量が減少し、それに伴い肌弾力も低下することを明らかにしました。そこで、インテグリンα5を増加させる薬剤を探索した結果、酵母細胞抽出液がその発現を増加させ毛細血管を健康に保ち、肌の弾力の維持に重要なコラーゲンの産生を促す効果を持つことを見出しました。
これらの結果は、毛細血管をケアすることが肌の性状を維持するために重要であることを示しています。
【2等賞】
<論文タイトル>
肌における感覚神経の新たな役割の発見と神経細胞を活性化して肌のコラーゲン産生を高めるラベンダーオイル
<発表者>
資生堂グローバルイノベーションセンター 堤 も絵
<論文の概要>
皮膚には温度や、物に触れたり触れられたりした時の圧など、さまざまなことを知覚する感覚神経が存在しています。これまで、感覚神経が肌状態にどのように関わっているかは知られていることが少なく、特に真皮における機能については未解明でした。そこで、真皮深層を含む肌奥深くの神経線維を3次元で可視化する技術を確立し、肌に存在する神経線維が加齢と共に減少すること、そして感覚神経細胞から放出される成分が、肌の弾力に関わる線維芽細胞のコラーゲン産生を促すことを初めて明らかにしました。また、ラベンダーオイルが感覚神経細胞を活性化することで、線維芽細胞のコラーゲン産生をさらに促進する効果があることも見出しました。
【3等賞】
<論文タイトル>
首のシワを有意に改善するレチノールの有効性
<発表者>
資生堂グローバルイノベーションセンター 大田正弘
<論文の概要>
「首をみれば年齢がわかる」と言われるように、首のシワは見た目の印象に影響を与え生活者の関心が高い肌悩みのひとつです。しかし、これまでに首のシワに対して化粧品が適切な臨床試験に基づいて有効性を示した報告例はありませんでした。当社が製品化したレチノール製剤は目尻のシワに対する有効性を認め、医薬部外品の有効成分として「シワを改善する」効能訴求を厚生労働省から承認されていますが、今回、目尻のシワと同時に首のシワに適用部位を拡大しヒトでの有効性を評価しました。その結果、レチノール製剤は8週間の連用により視感評価及び機器評価の両方で有効性を示し、目尻のシワだけでなく首のシワに対しても有意に改善することが初めて見出されました。
《本学会における資生堂の受賞歴》
<開催年>2020年(第13回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
肌内部の毛細血管の可視化とハリとの関係性の解明 - 酵母エキスは毛細血管機能を改善することでコラーゲン産生を促す -
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
肌における感覚神経の新たな役割の発見と神経細胞を活性化して肌のコラーゲン産生を高めるラベンダーオイル
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
首のシワを有意に改善するレチノールの有効性
<開催年>2018年(第12回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
シワ形成における角層の役割解明と抗シワスキンケアの開発
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
革新的なアンチエイジングスキンケアの開発 - 汗腺の収縮による肌老化メカニズムの発見:「真皮空洞化」
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
リンパ管の機能低下が引き起こす皮膚老化メカニズムの解明に基づくリンパ機能を促進する抗老化成分の開発
<開催年>2016年(第11回)
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
皮膚の係留構造とその加齢変化の解明に基づく新たな抗老化スキンケア
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
化粧品成分の光安全性評価における活性酸素分析の応用
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
水に応答する自律性塗布膜の開発と革新的サンスクリーンの応用
<開催年>2014年(第10回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
中国女性における肌の老化関連酵素ゼラチナーゼの発現に関する研究とゼラチナーゼ抑制剤配合化粧品の開発
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
ITS手法を用いた化粧品素材の皮膚感作性評価法開発
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
D-アミノ酸:皮膚恒常性維持機能やバリア回復機能等を有する新規アミノ酸群
<開催年>2012年(第9回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
アジア人の肌における光老化皮膚でみられる黄色化と、真皮カルボニル化との関連
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
PDMEはSDSで誘導された乾燥肌の角層細胞間脂質の構造
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
耐水性、洗浄性に優れた刺激応答性ポリマー被覆粉末の開発とサンスクリーン製剤への応用
<開催年>2010年(第8回)
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
表皮肌荒れ原因因子の解明と肌質改善成分の開発
<開催年>2008年(第7回)
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
中国女性の眼袋に関する基礎研究
<開催年>2006年(第6回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
血管新生が仲介する新しい光障害メカニズムの解明とそのメカニズムに立脚した傷害防止成分の開発
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
中医美白処方の日本人女性に対する科学的皮膚評価
<開催年>2004年(第5回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
肌荒れの発生機序と新規有効成分の開発に関する研究
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>
ビタミンA誘導体安定配合製剤の開発
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
乾燥肌及びニキビ肌用化粧品への生薬の応用とその効果の分析
<開催年>2002年(第4回)
<受賞>1等賞
<受賞論文のタイトル>
植物組織培養技術を応用した新皮膚賦活薬剤「サイコエキスBS」の開発
<受賞>3等賞
<受賞論文のタイトル>
O/W/O型マルチプルエマルションの特性と応用
<開催年>2000年(第3回)
<受賞>2等賞
<受賞論文のタイトル>精神ストレスの皮膚への影響と香りによる改善効果
※資生堂は、2000年の第3回より本学会に参加しています。
▼ ニュースリリース
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000002957&rt_pr=trg56
▼ 資生堂 企業情報
https://corp.shiseido.com/?rt_pr=trg56
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