TOPPAN、「WAN-かいご®」のプラットフォーム内に新サービスを構築

高齢者の在宅時を可視化する「在宅モニタリング」を追加し、通所・在宅データの連携・分析により介護事業所の質の高いサービス提供を支援

 TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPAN株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:大矢 諭、以下 TOPPAN)は、2024年6月よりサービス提供している通所介護・短期入所・訪問介護・グループホームなどの在宅介護事業所(※1)向けに業務効率化を実現するDXサービス「WAN-かいご®」に、高齢者の在宅時の状態を可視化するサービス「在宅モニタリング」(以下本サービス)を2025年7月より追加し提供を開始しました。

 「在宅モニタリング」はマルチセンサ(室内の人感、温度、湿度、照度をセンシング)、ドア開閉センサ、睡眠センサの3種のプライバシーに配慮したセンサを使用し、在宅介護を受けている要介護者の生活動態を可視化し、睡眠や認知機能に関する異変を検知して、ケアマネジャーや在宅介護事業所へ情報共有するサービスです。要介護者の在宅時の行動データから、事前に生活状況を確認でき、訪問時のヒアリングの時間を軽減できます。また事前に要介護者の在不在がわかる事で、訪問時の空振りが防止できます。 「在宅モニタリング」において取得したデータをもとに要介護者の活動状況や異変等を集計、レポートとして出力することができ、介護業界の生産性向上に寄与します。

 「在宅モニタリング」サービスのイメージ © TOPPAN Inc.

■ 開発の背景

 急速な少子高齢化が進み、2040年には高齢者割合が約35%に到達すると見込まれています(出典:厚労省「我が国の人口について」)。そのような中、介護業界でサービスを提供する介護事業所には、要介護高齢者に対して科学的介護・自立支援・重度化防止等を加味した介護サービスの提供が求められています(出典:厚労省「LIFE(自立支援・重度化防止を重視した質の高い介護サービスの推進)」)。また、介護職員数は2040年には約70万人不足すると言われており(出典:厚労省「介護人材確保に向けた取組」)、介護事業所は介護職員の働き方改革(生産性向上等)への取り組みも必要とされています。

 このような状況の解決に向けて、介護事業所はDXによる業務効率化等を目指していますが、在宅要介護高齢者のデータ取得及びその活用に向けては、介入方法やデータ活用人材が不足しているため、多くの課題があります。

 TOPPANは中期経営計画の目指す姿を「Digital & Sustainable Transformation」とし、さまざまな業界のサプライチェーンにおけるDXを推進しています。これらの介護業界の課題に対してTOPPANは、要介護高齢者や介護従事者を支援するためのプラットフォーム「WAN-かいご™」の提供を2024年6月より開始し、第一弾として「WAN-かいご®介護レクリエーション計画作成サービス」を提供しました。

今回2024年7月~12月には青森県中泊町で実証実験を行い、高齢者宅をモニタリングすることで異変の検知・対応、地域における情報連携を行い、ケアマネジャーの業務負荷及びケアプランの適正化に繋がることを確認しました。

■ 青森県中泊町で行った実証実験の結果

・認知症高齢者の夜間屋外での排尿を発見し、対策を実施したことで夜間外出を抑制

玄関とトイレのドア開閉情報から異変を検知し、夜間屋外で排尿をしていることを発見しました。認知症高齢者のための張り紙や、介護従事者が排泄に関する介入をすることで、計測期間内に最大15回あった夜間の外出を0回に、平均でも7回を1回に抑えることができました。

※夜間は20時~3時59分までの実績です。

・ケアマネジャーの訪問に関わる時間を削減し生産性の向上を実現  

 訪問前にセンサの情報と在不在情報を確認することで、空振りの回避と訪問時のモニタリングに関するヒアリング時間の削減に取り組み、アセスメント等の質向上と5時間/月の業務削減を実現しました。

・客観的な情報を基にケアプランの適正化を実現

センサの情報をもとにして、介護関係者との連携も行い、ケアプランの適正化を行いました。

■  「在宅モニタリング」の特長

・ケアマネジャーの業務負荷軽減

要支援・要介護者の在宅時における状況を可視化することで、訪問する前に生活状況の状態が確認でき、訪問時のアセスメントやヒアリングにかかる時間を低減できます。また、事前に在不在がわかる事で、高齢者宅への移動を効率的に行うことができます。

・レポートによる状態の可視化

 センサによって入手した、要支援・要介護者の活動状況や異変等を集計し、レポートとして出力することができます。それによりこれまで気づけなかった高齢者の変化を簡単かつ分かりやすく把握することができます。レポートをご家族や他事業所と情報共有することができ、より最適なケアの実現を支援します。

■ 介護事業所むけデータプラットフォーム「WAN-かいご®」今後の展開

 「WAN-かいご®」は今後在宅モニタリングサービスで取得した「在宅データ」と本データプラットフォームを活用して進めるほかのサービスとの連携を進めていきます。連携したデータを分析しサービス計画書の項目に合わせたアウトプットを行うことで、利用者の自立支援・重度化防止に向けたサービス提供と事業所の生産性向上を目指します。在宅介護事業所に向けてデータプラットフォーム「WAN-かいご®」を提供し、2027年までに100億円の売上を目指します。

「WAN-かいご®」紹介URL:https://solution.toppan.co.jp/lifesensing/service/wankaigo.html

※1 在宅介護事業所

居宅サービス事業所の事。通所サービス(通所介護(デイサービス)、通所リハビリテーション等)を行う事業所と、訪問サービス(訪問介護、訪問看護等)を行う事業所の事

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以  上

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福祉・介護・リハビリ
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会社概要

TOPPANホールディングス株式会社

177フォロワー

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URL
https://www.holdings.toppan.com/ja/news/
業種
情報通信
本社所在地
東京都文京区水道1-3-3
電話番号
-
代表者名
麿秀晴
上場
東証プライム
資本金
1049億8643万円
設立
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