マイナビ「2022年度 就職活動に対する保護者の意識調査」を発表
約3割の保護者は子供が全国転勤のある会社に就職するのは「反対する」と回答。子供の「Z世代らしい」エピソードは「足を使って説明会に赴くのは最小限」、「出世よりも休みを重視」など。
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、「大学4年/大学院2年以上で今年就職活動を終えた、もしくは現在活動中」の子供を持つ保護者1,000名を対象に、「就職活動に対する保護者の意識調査」を行いました。
《TOPICS》
- 就職活動で話題になる言葉の認知度は、「勤務地ガチャ・配属ガチャ」が上位に。約3割は子供が全国転勤のある会社に就職するなら「反対する」と回答【図1、2】
- 子供の大学選びで重視したことは、進学費用など支出関連の項目が前年より増加。教育資金への補助に「大学の授業料の減免」や「所得制限なしの国からの支援」などを求める声も【図3、4】
- 貸与型奨学金について「子供の将来に大きな負担になると思う」という回答が85.0%【図5】
- 子供から「Z世代らしさ」を感じたエピソードは、「キャリアセンターともSNSでやりとりして無駄なく就活」や「足を使って説明会に赴くのは最小限」、「出世よりも休みを重視」など【図6】
【調査概要】
就職活動で話題になる言葉を提示し、知っているものを選んでもらったところ、最多の「知っているものはない」を除くと、「お祈り」「終活」のほか、入社後の配属先が自身の希望通りになるかを不安視する学生の心情を表す「勤務地ガチャ・配属ガチャ」が上位になった。また、子供が全国転勤のある会社に就職するとしたら「反対する」と回答した割合は29.6%になり、子供の勤務地が定まらないことに、一定数の保護者は懸念を抱いていることがわかる。【図1、2】
子供の大学選びで重視したことを聞くと、「大学選びは子供に任せていた/特に重視したことはない」を除くと最多の回答は「子供の興味や関心に合うかどうか」で29.0%だったが、「進学にかかる費用すべて」(12.9%/前年比3.2pt増)、「大学の授業料」(9.8%/前年比0.1pt増)といった支出関連の項目が前年比で増加した。教育資金についてどのような補助があればよかったか自由回答で聞くと、「授業料の無償化」や「授業料がとても高いのでもっと国の支援があれば助かった」、「家族の収入に左右されない一律の大学授業料の補助」など所得制限のない補助や支援を求める意見もあった。【図3、4】
教育資金を準備する際、貸与型の奨学金を利用した保護者のうち85.0%が「奨学金の返済は子供の将来に負担になると思う」と回答した(「負担になると思う(36.6%)」+「どちらかというと(48.4%)」合計)。教育資金の補助については「返済不要の奨学金」や「給付型奨学金の対象拡充」を求める声や、「返還する負担が、大きいのではないかと将来に不安がある」と奨学金返済を不安に感じる声が挙がった。【図5】
子供の就職活動や日頃のコミュニケーションにおいて「Z世代らしさ」を感じることがあったかを自由回答で聞いたところ、「キャリアセンターともSNSでやりとりして、無駄なく就職活動していた」や「情報収集がインスタやTikTokであること」のように、スマートフォンやSNSを駆使して情報収集している様子が挙げられた。また就職については「出世ややりがいを1番には考えず、休みがある程度保証される職場を選んだこと」や「長時間労働や休日出勤は古くてダサいと断言している」のように、ワークライフバランス重視の特徴がうかがえるコメントも寄せられた。【図6】
【調査担当者コメント】
今回の調査では、「勤務地ガチャ・配属ガチャ」という言葉が、一定数の保護者にも認知されており、また子供が全国転勤のある会社への就職を希望したら「反対する」という保護者が約3割に上るという結果が出ました。就職先の勤務地や全国転勤の有無は、就職する子供本人だけでなく保護者にとっても懸念となっているようです。また、政府による教育資金について所得制限なしの補助を求める声や、奨学金返済が子供の将来に負担として圧しかかることへの不安の声なども見られました。そうした不安を抱えながらも、子供の自主性や将来への希望を尊重し就職活動をサポートしていると思いますが、それには日頃からコミュニケーションを重ね就職や働き方など将来のことについての対話を重ねていくことが大切だと考えています。
キャリアリサーチラボ 研究員 長谷川 洋介
【図1】就職活動で話題になる言葉について知っているもの
(※は今年から追加/「知っているものはない」以外を表示)
【図2】子供が全国転勤のある会社に就職を希望した場合、賛成するか反対するか
【図3】子供の大学選びで重視したこと
【図4】教育資金について、どのような補助があればよかったと思うか(自由回答)
【図5】奨学金に関する状況・考え方(返済の負担感)
【図6】就職活動や日頃のコミュニケーションを通じて、Z世代らしさを子供から感じたエピソード
【調査概要】「2022年度 就職活動に対する保護者の意識調査」
- 調査期間/2023年1月18日(水)~1月19日(木)
- 調査方法/インターネット調査
- 調査対象/「大学4年/大学院2年以上で今年就職活動を終えた、もしくは現在活動中」の子供を持つ保護者
- 調査機関/株式会社マイナビ(アンケートモニター提供元:株式会社クロス・マーケティング)
- 有効回答数/1,000名
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