松尾豊氏(東京大学大学院教授)推薦!北欧ノルウェーからAIをテーマにした最新サイエンス・ノンフィクションのベストセラーが上陸
株式会社誠文堂新光社(東京都文京区)は、2025年6月11日(水)に、『考える機械たち』を発売いたします。

松尾豊氏(東京大学大学院教授)推薦!
ブラーゲ賞ノンフィクション部門受賞。
AI(人工知能)の歴史、現在、未来の展望をわかりやすく解説する、ノルウェー発のサイエンス・ノンフィクションが上陸。
本文は3部構成となっており、まずは人工知能の歴史。次いで人工知能の最先端の現状と、人間が問題解決や意思決定まで機械に任せるとどうなるのかの倫理的、進化論的考察。最後に、創造性、意識、人工知能の未来の問題を論じます。どれも具体的な逸話が豊富で、かつコミカルな口調とテンポのよい解説は秀逸で、人工知能に詳しくない読者でも気軽に読むことができます。



第1部の歴史では、18世紀の「チェスをするトルコ人の人形」から始まり、アラン・チューリング、DeepBlue……そして教師あり・なし学習、ニューラルネットワーク、ChatGPTなどなど。損失関数設計の問題に登場するのは、超インテリジェントなお掃除ロボット。家をきれいにすることに勤しむロボットは、ある日こう気づくかもしれない。汚れの元凶はあなたであり、最適解とはあなたを排除することだと……。
第2部の人工知能の現状での逸話は、オスロ中央駅近くのピザチェーンにあったデジタル看板の話。メニューに載っている食べ物の写真を次々に映し出すだけでなく、なんと隠しカメラでそれを見ている人の表情を観察していました。その一方で、テスラ車はカメラで周囲の状況を撮影しています。この2例から著者は、「データを集めること」と「データの使用目的」は分けて考えるべきだと語ります。さまざまな事例を引き出しつつ、人工知能の現状と問題点を説明します。


第3部は、AIの倫理をどう考えるか。その結論は、規制はすべきだが、その過程は簡単でも単純でもない。このまま機械に意思決定を任せてしまうと、人間の意思決定能力が低下するとの意見があるが、これは進化論上、普遍的なこと。データを集める目的は何か、同意をどのように得るのか? 大衆、AI技術者、政治家のあいだで人工知能に対する考えは異なります。EUで進んでいる人工知能に関する法の整備についても論じます。
【目次】




【著者・翻訳者・監修者プロフィール】
■インガ・ストルムケ
ノルウェー科学技術大学のコンピュータ・サイエンス科准教授。1989年ドイツ生まれ。もともとは素粒子物理学が専門だったが、その調査に人工知能を使っているうちに関心が移り、研究分野を変えた。現在の研究テーマは「人工知能が何を学んでいるのかを知ること」。ポッドキャストなどで一般向けに人工知能の説明をおこなっている。本書は2023年4月に発行され、人口550万人のノルウェーで7万5000部以上を売り上げ、デンマーク、スウェーデン、ドイツで翻訳刊行された(2024年12月時点)。
■羽根由(はね・ゆかり)
スウェーデン語・ノルウェー語翻訳者。大阪市立大学(現・大阪公立大学)法学部卒業。ルンド大学法学部修士課程修了。共訳書に『「人間とは何か」はすべて脳が教えてくれる』(2020年、誠文堂新光社)、『海馬を求めて潜水を』(2021年、みすず書房)、単訳書に『森の来訪者たち』(2022年、草思社)などがある。
■小林 聡 (こばやし・さとし)
東京大学大学院理学系研究科博士後期課程満期退学。博士(理学)(東京大学)。龍谷大学理工学部助手を経て、現在、京都産業大学情報理工学部教授。研究分野は数理論理学及び理論計算機科学。数学的な証明とコンピュータプログラムの間に成立つ対応関係に興味を持っている。音楽好きで、高校時代にはバンドを3つかけ持ちしていた。その経験を生かして、学生には卒業研究で音楽情報処理を教えている。著書に『岩波数学辞典第4版』(分担執筆、2007年、岩波書店)、『構成的プログラミングの基礎』(共著、1991年、遊星社)などがある。
【書籍概要】
書 名: 考える機械たち
著 者:インガ・ストルムケ
翻 訳:羽根 由
監 修:小林 聡
仕 様:四六判、384ページ
定 価:2,640円(税込)
発売日:2025年6月11日(水)
ISBN:978-4-416-52440-4

株式会社 誠文堂新光社
〒113-0033 東京都文京区本郷3-3-11
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