新型コロナウイルス:ウガンダで新規感染2,800%増~アフリカで続く感染拡大、子どもへの影響に警鐘【プレスリリース】

COVAXを通じて届いたCOVID-19ワクチン。(ウガンダ、2021年6月17日撮影) © UNICEF_UN0478408_NtabaddeCOVAXを通じて届いたCOVID-19ワクチン。(ウガンダ、2021年6月17日撮影) © UNICEF_UN0478408_Ntabadde

【2021年6月25日 ジュネーブ 発】

サハラ以南のアフリカにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況について、国連の定例記者会見においてユニセフ(国連児童基金)広報官が報告した内容を要約してお知らせします。

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サハラ以南のアフリカは、COVID-19の猛威の渦中にあります。現時点の感染率から見て、数週間以内には前回の感染急増の波を上回る状況になるでしょう。より感染力の強い変異種が広がる中、ワクチンがアフリカに届くのは非常に遅く、病院は収容能力を超えてしまっています。下記はその一例です。
 
  • ウガンダ:2021年3月から6月の間に、COVID-19の新規感染者数が2,800%増加しており、酸素を入手できるかどうかが生死を分ける状況になっている。
  • ナミビア:先週、アフリカで最も高い死亡率を記録した。病院は満杯で、酸素タンクも不足。保健省によると、人口250万人のこの国で、毎日1,000人以上の新規感染が発生し、30人が死亡している。
  • コンゴ民主共和国:ワクチン接種率の低さや医療施設の不備など、同様の厳しい状況にある。
  • 南アフリカ:第3波がすでに疲弊している医療システムを圧迫し、第1波・第2波よりもさらに深刻な状況を招きつつある。これまでのところ、人口約5,700万人のうち、少なくとも1回のワクチン接種を受けた人は250万人に留まるが、アフリカの中では接種率が高い国のひとつ。
  • 実際、世界全体で約27億回のワクチン接種が行われたが、そのうち、アフリカ内の接種が占める割合はわずか1.5%。
 

北キブ州・ゴマの州立病院にある予防接種用テントの中で、COVID-19の予防接種をする医療従事者。(コンゴ民主共和国、2021年5月撮影) © UNICEF_UN0460889_Acland北キブ州・ゴマの州立病院にある予防接種用テントの中で、COVID-19の予防接種をする医療従事者。(コンゴ民主共和国、2021年5月撮影) © UNICEF_UN0460889_Acland

こうした状況の中、この地域の多くの子どもたちが、両親や面倒を見てくれる祖父母を亡くす恐れがあります。

教育を受けられず、虐待も増えるでしょう。COVID-19は、教育に壊滅的な打撃を与えており、東部・南部アフリカでは900万人にのぼる子どもたちが、学校が再開されても教室に戻ることができていないとユニセフは推計しています。そして、再開した学校が再び休校になり始めています。

保健・医療も悪化するでしょう。妊産婦の訪問ケア、定期予防接種、マラリアの治療などが、国によっては20%以上も減少しており、改善の傾向から一転しています。

かつてないほどの経済危機の中で、ジェンダーに基づく暴力、虐待、10代の妊娠、児童労働の状況も悪化しています。実際、いずれの国でも貧困の数値が記録を更新し、サハラ以南のアフリカでは、今年に入ってから推定5,000万人が極度の貧困に陥りました。子どもの貧困はさらに深刻です。各国の定義に基づく子どもの貧困率は、サハラ以南のアフリカでは2020年はじめから10%も跳ね上がり、今も悪化し続けています。
 

自宅で宿題をするカレブくん(10歳)。学校授業はラジオやテレビで放送されるが、その授業の前に、お姉ちゃんとノートを見せ合って予習している。(ルワンダ、2020年5月撮影) © UNICEF_UNI343972_Saleh自宅で宿題をするカレブくん(10歳)。学校授業はラジオやテレビで放送されるが、その授業の前に、お姉ちゃんとノートを見せ合って予習している。(ルワンダ、2020年5月撮影) © UNICEF_UNI343972_Saleh

ユニセフは、COVID-19がもたらす保健危機と、子どもやその家族への二次的影響に取り組むために、各国政府、世界保健機関(WHO)、その他のパートナーへの支援を続けています。

新型コロナワクチンの調達と輸送、医療・保健ケアやコールドチェーン(低温輸送)システムの強化、ワクチン製造企業や航空会社との連携などのワクチン接種体制への支援や、子どもたちが教育を続けるための支援、特に困難な状況にある人々への現金給付支援の拡大を進めています。

また、子どもとその家族に対するメンタルヘルス(心の健康)および心理社会的支援の提供、家族離散を防ぎ、家族やコミュニティを基盤にしたケアの強化、児童婚などの有害な慣習からの子どもたちの保護も行います。

しかし、しなければならないことはまだまだあります。
 

ナイロビにある仮設住居の路上で、モノを売る男の子。(ケニア、2020年7月撮影) © UNICEF_UNI362223_Everettナイロビにある仮設住居の路上で、モノを売る男の子。(ケニア、2020年7月撮影) © UNICEF_UNI362223_Everett

このパンデミックから抜け出すための最も明確な道筋は、ワクチン、診断薬、治療薬を世界規模で公平に分配することであり、各国がCOVAXへ十分な資金や物資を提供するための持続可能な計画を立てるとともに、知的財産権ライセンスの積極的な供与や技術移転などを通じてワクチン製造能力の拡大を支援することで、世界規模のワクチン接種という闘いに勝利することができるのです。

利用可能な余剰ワクチンを直ちに共有することは、最低限かつ必要不可欠な緊急措置であり、今すぐにでも必要です。ワクチンの展開を支援するための資金も必要です。

ユニセフは、2021年にワクチン、治療薬、診断ツールの提供を通じて各国を支援するための資金として、6億5,900万米ドルの資金支援を求めています。

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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。 https://www.unicef.or.jp/
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/
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