朝日新聞社が東京写真記者協会賞を受賞
「『泣いてもいいんだよ』 避難所で母との約束」が選ばれました
株式会社朝日新聞社(代表取締役社長:角田 克)は、優れた報道写真に贈る2024年の東京写真記者協会賞を受賞しました。東京写真記者協会(新聞・通信・放送の34社加盟)が11月25日、発表しました。
受賞した「『泣いてもいいんだよ』 避難所で母との約束」は、帰省中に能登半島地震で被災した子どもたちが家族とともに体育館で避難する一夜を、東京本社映像報道部の内田光記者が撮影した写真です。
内田記者は、石川県中能登町から帰省中に被災し、廃校の体育館に家族と避難した小学3年の原椿月さんとその家族を取材しました。大きな余震があった後、布団を頭からかぶって兄の優月さんらと絵を描いていた姿を撮影。椿月さんが母親と「1日1回は泣いてもいい」と約束を交わしていたことなど、不安な中で耐えている様子を伝えました。
1月7日付朝刊や朝日新聞デジタルに掲載されました。
■朝日新聞デジタル https://digital.asahi.com/articles/ASS165S5XS16UQIP019.html
編集局 映像報道部 内田 光のコメント
能登半島地震発生後の1月5日、孤立集落の取材のために輪島市東部の町野地区をめざしました。地区に通じる小さな峠道は何とか通れるようになったばかり。避難所へ向かい、新聞が役に立てることはないか、取材をさせてもらえないかと聞いて回りました。 「泣いてもいいんだよ」という言葉は、避難所で出会った女性が子どもを寝かしつける際に掛けていた言葉です。大きな余震が何度も続く中、住民らが感じていた恐怖や不安、それに何とか耐えている様子を伝えたいと思いました。
取材させてもらった女性から、別れ際に「伝えてください」という言葉を掛けられました。その思いに少しは応えられたのかなと思います。報道が人の役に立てることと、その責任を改めて感じました。
部門賞なども受賞
朝日新聞社ではこのほか、東京写真記者協会の一般ニュース部門(海外)の奨励賞に、米大統領選挙の集会で演説するトランプ前大統領を撮影した「分断の行方は 混迷の米大統領選」(国際報道部・藤原伸雄記者)、企画部門(国内)の奨励賞に、酷暑に備える社会の変化を取材した、5枚組みの「沸騰列島」(東京本社映像報道部・小宮健、細川卓、友永翔大、長島一浩、小林一茂の各記者)が選ばれました。
また、関西写真記者協会では、ニュース部門・金賞で、捜索活動を続ける消防隊員を撮影した「能登半島地震、雪の捜索」、スポーツ組写真部門・銀賞に、モノクロ写真でアーティスティックスイミングを表現した「白黒で描くパリ五輪の芸術」(いずれも大阪本社映像報道部・田辺拓也記者)が選ばれました。
中部写真記者協会のスポーツ部門・優秀賞には、パリ・パラリンピックで車いすテニスの小田凱人選手が決勝で勝利した喜びを写した「かっこよすぎる俺」(名古屋本社映像報道部・小玉重隆記者)、一般ニュース部門・奨励賞に、羽田空港での航空機の事故を撮影した「日航機炎上 正月の羽田空港で」(現東京本社映像報道部・長島一浩記者)が選ばれました。
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