TOPPAN、「BioJapan 2025」に出展

ラテラルフローアッセイに関する技術のオープンイノベーションを加速し、カラーマネジメント技術を用いて検出結果を定量化するアプリなどを初展示

 TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPAN株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:大矢 諭、以下 TOPPAN)は、2025年10月8日(水)から10日(金)に開催される

「BioJapan 2025」(会場:パシフィコ横浜)に出展します。

 「BioJapan」(1986年~)は、世界で最も歴史のあるバイオテクノロジー展です。同時開催される「再生医療JAPAN」、「healthTECH JAPAN」とともに、アジア最大級のパートナリングイベントとして、多くの企業・スタートアップ・アカデミア・研究機関が参加しグローバルなオープンイノベーションが行われています。

 TOPPANブース(展示会:BioJapan、小間番号:B-79)では、細胞外小胞(エクソソーム)(※1)の検出技術・知的財産権や、紙ベースの媒体で簡便・迅速に対象物の測定が可能なラテラルフローアッセイ(※2)関連技術のオープンイノベーションを加速し、早期診断や予防医学、医療分野以外での農業・食品・環境衛生分野などの物質測定に貢献するサービスを紹介します。今回、デジタル画像のカラーマネジメント技術(※3)を用いてラテラルフローアッセイの検出結果を数値化・定量化するスマホアプリを初展示するほか、TOPPANのカラーマネジメントシステム「CAM-FIT®」を用いた検査DXや製造DXの提案、「エクソソームをイムノクロマト法(※4)で検出する技術」による研究用試薬キットを紹介します。

 また、アネックスホール(F204)において、「細胞外小胞を利用した医療応用の新未来を創る」をテーマとしたランチョンセミナーを実施します。

今回初展示となるカラーマネジメント技術を活用したラテラルフローアッセイ定量測定アプリの画面イメージ           ©TOPPAN Inc.

■ 主な展示内容

1. 初展示:「CAM-FIT®」を用いたスマホアプリによるラテラルフローアッセイの定量化技術

 TOPPANが長年にわたる印刷事業の中で培ってきたカラーマネジメント技術を活用し、デジタル画像化したラテラルフローアッセイの検出結果を数値化・定量化する技術と新たに開発したスマートフォンアプリを紹介します。

 紙ベースの媒体で簡便・迅速に対象物の測定が可能なラテラルフローアッセイは、これまで陰性/陽性の判定を主な用途として使用されていました。しかしながら、近年は、高精度の判定結果の確認や、測定対象物の項目数の拡大による処理の高速化への要望などが増える一方で、専用のモバイル端末や固定設置の機器でしか数値化・定量化ができないという課題があり、使用シーンが限定的となっていました。

 今回、新たに開発したスマホアプリでは、撮影環境による影響(色調、影、明暗等)を本来の正しい画像に変換するサービス「CAM-FIT®」(※5)を用いて、スマホのカメラで撮影した検査紙の画像を解析します。ラテラルフローアッセイの検出結果を、撮影の光源環境や端末種類に依存せずグラフでの可視化により、数値化することができます。

 

2. 「CAM-FIT®」を用いた色補正・色変換によるDX化の提案

 TOPPANが培ってきたカラーマネジメント技術は、画像の色を補正・変換する技術として、デジタル画像による正確な判定が求められる利用シーンで活用が可能です。例えば、オンラインでの診察において医師が患者の顔や患部の色を適切に確認し診断する必要がある遠隔医療や、品質検査などの管理工程で製品の色を確認して記録したり、遠隔地の拠点と共有することが必要な製造現場などで、「CAM-FIT®」を用いて撮影画像を適切な色に再現することができます。TOPPANのカラーマネジメント技術により、検査DX・製造DXなどに貢献できる可能性を展示します。

遠隔医療における医師の診察(左)、製造現場における品質検査(右)  ©TOPPAN Inc.

3.保有技術「エクソソームをイムノクロマト法で検出」

 TOPPANは、これまで培ってきたリキッドバイオプシー(※6)に関するエクソソームの検出技術を応用して、エクソソームをイムノクロマトで検出する技術を開発し、特許を取得しました。この技術を紹介するとともに、大日本塗料株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:里 隆幸、以下 大日本塗料)と2023年7月に特許ライセンス契約を締結し(※7)、大日本塗料より発売された研究用試薬キット「Exorapid-qIC® 細胞外小胞用イムノクロマトキット」も展示します。世界初の本キットは、海外のエクソソーム研究機関からの注目も高まっており、2024年よりアメリカで販売を開始し、今後はヨーロッパ、アジアなどに向けグローバルに展開を行っていきます。また、名古屋大学、TOPPAN、大日本塗料の3者は研究用試薬キット「Exorapid-qIC® 細胞外小胞用イムノクロマトキット」を基盤技術とする共同研究体制を推進しています。

■ セミナー情報

セミナータイトル

細胞外小胞を利用した医療応用の新未来を創る

日時

2025年10月9日(木) 11:30~12:30

会場

アネックスホール F204

内容

TOPPANは、画像解析技術を応用したラテラルフローアッセイの定量技術を中心に、これまで培ってきたカラーマネジメント技術による遠隔医療への応用可能性(医療DX)、製造における品質保証への応用可能性(製造DX)について紹介します。また、名古屋大学医学部附属病院 /名古屋大学高等研究院の横井 暁 先生によるエクソソームを中心とした細胞外小胞の最前線の研究についての講演と、大日本塗料よりラテラルフローアッセイ(LFA)による細胞外小胞検出キット「Exorapid-qIC®」について紹介します。3者の視点により、細胞外小胞の新たな医療応用の可能性について提案します。

登壇者

・名古屋大学医学部附属病院 /名古屋大学高等研究院

 講師 横井 暁氏

・大日本塗料株式会社

 スペシャリティ事業部門 新事業開拓部 宮澤 雄太氏

・TOPPAN株式会社

 情報コミュニケーション事業本部 情報系製造統括本部 勝亦 優

※ランチョンセミナーの聴講は、公式ウェブサイトでの登録が必要です。

https://biojapan2025.jcdbizmatch.jp/Lookup/jp/Seminar/u0?ke=toppan&np=2&ob=5

■「BioJapan 2025」について

名称:BioJapan 2025 ※「再生医療JAPAN2025」「healthTECH JAPAN 2025」と3展同時開催。

会期:2025年10月8日(水)~10日(金)10:00~17:00

場所:パシフィコ横浜

       (TOPPANグループブース:展示会「BioJapan」、小間番号:B-79)

主催:BioJapan組織委員会

   株式会社 JTBコミュニケーションデザイン

同時開催展:再生医療JAPAN 2025、healthTECH JAPAN 2025

公式サイト:https://jcd-expo.jp/ja/

※1 エクソソーム

様々な種類の細胞から分泌される細胞外小胞の一種。タンパク質や核酸を包含し、分泌された細胞の情報を多く含む。

※2 ラテラルフローアッセイ

略称はLFA(Lateral Flow Assays)。紙ベースのプラットフォームで、特別な駆動系を必要とせず、測定対象物を含む液体を滴下するのみで検出が可能である。低コストで迅速な試験が要求される用途で活用の場が広がっており、医療分野に限らず、農業や食品、環境衛生分野における病原体や化学物質の測定が可能。抗原と抗体の免疫反応を利用して検体を検出するイムノクロマト法もLFAの一種である。

※3 カラーマネジメント技術

ディスプレイやプリンタ、印刷物など異なるデバイス間で色の調整を行い、表示色の統一を図るための技術。

※4 イムノクロマト法

 多孔質体の中を液体が毛細管現象で流れ、体液などの検体中に含まれる物質を簡便に測定する技術。抗原と抗体の免疫反応を利用して検体を検出する。インフルエンザや新型コロナウイルスの検査キットなどに活用されている。

※5 「CAM-FIT®」

撮影対象と専用のカラーチャート印刷物を撮影することで、撮影画像を正しい色に変換できるクラウドサービス。

https://solution.toppan.co.jp/ds/service/colormanagementsystem.html

※6 リキッドバイオプシー

血液や体液などに含まれる成分を検出し、特定の疾患の診断や治療に必要な情報を取得すること。一般的な生検(バイオプシー)と比較し、体液(リキッド)を使用するため、人体に対して負担が少ない手法。

※7  https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2023/10/newsrelease231019_1.html

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以  上

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会社概要

TOPPANホールディングス株式会社

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URL
https://www.holdings.toppan.com/ja/news/
業種
情報通信
本社所在地
東京都文京区水道1-3-3
電話番号
-
代表者名
麿秀晴
上場
東証プライム
資本金
1049億8643万円
設立
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