【全国の書店で続々1位を獲得】『名探偵のままでいて』7万部突破!

~第21回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作~著者は人気ラジオ番組構成作家・小西マサテル!

株式会社 宝島社



 株式会社宝島社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:蓮見清一)が2023年1月7日に発売した、第2 1回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞受賞作『名探偵のままでいて』が発行部数7万部を突破しました。デビュー作ながら全国の書店で1位を獲得し、テレビ・新聞・ラジオなど各種メディアで取り上げられ、注目を集めています。

 本書は、レビー小体型認知症の祖父が安楽椅子探偵となり、孫娘の持ち込む様々な「謎」を次々と解決していく連作ミステリーです。選考委員から、「マニア心をそそられる趣向が凝らされており、古典作品へのオマージュも好印象」「“日常の謎”系の本格ミステリーの連作で、ラストがきれいに決まっている」「キャラクターが非常に魅力的」「全体を通しての空気感、安定感が秀逸。」と高い評価を得て大賞に選ばれました。

著者のインタビューも可能ですので、是非、取材ご検討いただけますと幸いです。『このミステリーがすごい!』大賞は、これからも新しい作家・作品を発掘・育成し、業界の活性化に努めてまいります。

『名探偵のままでいて』
発売予定日:2023年1月7日(土)

【あらすじ】
27歳の小学校教師・楓(かえで)の祖父は、素晴らしく頭の切れる人物だったが、71歳となった現在、認知症を患い介護を受けていた。「レビー小体型認知症」だったため、幼児退行するようなことはなかったものの、「青い虎が見える」といった幻視や記憶障害などの症状が現れていた。しかし、楓がある時ちょっとした謎を持ち込むと、祖父はそれに対する鮮やかな解答を語ってくれたのだ。かつての知能と、レビー小体型認知症特有の症状とによって。それ以降、楓は身辺で何か事件が起こると、祖父のところへ相談に行くのだった。やがて、彼女の人生に関わる重大な事件が起こり・・・・・・。
 


【著者プロフィール】
小西マサテル(こにし・まさてる)
香川県高松市出身。東京都在住。明治大学在学中より放送作家として活躍。趣味・特技は落語。

 
  • 人気ラジオ番組の構成作家!『このミス』大賞作家・小西マサテル
南原清隆さんと出会い、ミステリー&落語漬けだった高校時代
上京後は芸人活動!? 構成作家になったきっかけとは・・・・・・

小学生の頃は、今の100倍は本を読んでいて。ミステリーでいうと、最初はやっぱり「少年探偵団」シリーズや、「シャーロック・ホームズ」 シリーズから入ったのですが、世の中には名探偵というものすごい仕事があるのだなと仰天しつつ、強烈に憧れました。勢いあまって電話帳をめくって高松市の探偵事務所に電話して「弟子にしてください」って頼んだほどです。そのとき応対してくれた若い女性が今思えば非常に洒落ている方で、「うちの先生は難事件を解決するため海外に行ってまして」と。「いつか帰国したら先生から連絡してもらうから待っててね」みたいな素敵なことを言うんですよ。なので、その連絡を心待ちにしつつ(笑)、中学あたりからクリスティ、クイーン、カーの御三家に夢中になっていくという、いわば“王道”を歩んでミステリーの世界にハマっていったんです。世代的に非常に幸せだったなと思うのは、この三人が当時まだ存命中だったということですね。まだ見ぬ名探偵という存在を、実在する彼らに投影していました。だから、いまだに「名探偵」と聞くとゾクゾクします。高校では落語研究会に入りました。というのも、部長が南原清隆さんだったんです。世の中にはこんな面白い人がいるんだ、こんなに面白い表現方法があるんだと衝撃を受けました。落語の発端の意外性とオチって、ミステリーと親和性が高いんです。高校時代はミステリーと落語漬けの毎日でしたね。僕の中で南原さんの存在は大きくて、南原さんが上京したのに合わせて自分も東京の大学へ。南原さんがウッチャンナンチャンとしてデビューを果たすと、やはり背中を追いかけて漫才コンビを組んで、『お笑いスター誕生!!』などに出るようになりました。そのうち芸人としての仕事が忙しくなってきたので、大学は留年。相方は先に卒業して就職しましたから、しばらく抜け殻みたいになっていました。田舎の父はさぞかし怒っていたでしょうね。そんなとき、コント赤信号の渡辺正行さんが「俺がやってるラジオ一緒にやる?」と声をかけてくれたんです。そこから放送作家として仕事をやっていくようになりました。もともと漫才のネタも書いていて、文章を書くことに抵抗がなかったこともこの仕事を続ける要因になったと思います。大学のほうは単位ギリギリ、逃げるように卒業しました(笑)。


執筆のきっかけは、長らくレビー小体型認知症を患っていた父の存在・・・・・・
僕が中学2年のときに病弱だった母が亡くなったので、それから上京前まではずっと父と二人暮らしです。一人っ子といっても、実は兄と姉が幼いときに亡くなっていたこともあって、父は厳しくはあったけれど、「お腹を冷やすと大変だから」と、冬場は黒いタイツをはかせるような心配性な一面もありました。でも、そんなことは当時はわからなくて。こちらのほうが逆に父を心配しはじめるようになったのは、何十年も経ったあとのことでした。あるとき電話で「あれ? おまえ、さっきまでワシの横で一緒に飲んでたやないか」なんて言い出した。「いやいや、俺はずっと東京だよ」と答えながら、これはおかしいぞ、と。レビー小体型認知症と診断されてから知ったことなのですが、この病気の典型的な症状が、まさに幻覚(幻視)だったんです。ところが父は、症状に慣れるうち、認知症であることを自覚するようになったんですよ。日記にも「私はレビー小体型認知症である」とはっきり書いていました。東京の施設に入ってからは親子の会話も増えました。で、ときどき僕よりすごくキレのあることを言ったりするんですよね。こんな理知的なところがまだちゃんとあるんだ、と。そんななか、世間でこの認知症への誤解が広がっているのを知り、少しでも世間の理解が深まるといいな、発信できればいいな、と思うようになったんです。


岡村隆史さんからもらった「僕の中では大賞です」という言葉
ミステリーを書こうと思った一番の理由は、昔、番組を一緒にやっていたラジオディレクター(当時)の志駕晃さんが、『このミス』大賞の隠し玉として発売され、映画化までされた『スマホを落としただけなのに』を書かれたことです。知り合いのディレクターさんが素晴らしいミステリーを書いたという衝撃に、どんと背中を押されました。実は、『このミス』大賞に応募したことはほとんど誰にも話していなかったんですが、岡村(隆史)さんだけには知らせていました。応募する前の原稿段階で、彼のほうから「読ませてください」と。しかも、「めっちゃ面白いです」「僕の中では大賞ですよ」とまで言ってくれたんです。けど、ダメ出しもしてくれて、それが正鵠を射ていたので、そこは全て直して応募しました。やはりエンタメに関しては天才なのか……なにか天性の勘みたいなものが働くんでしょうね。なので、受賞してとても喜んでくれていると思います。「行きつけの天ぷら屋で奢りますんで、飲みましょう!」と言ってくれましたから。ただ、それからすでに1か月以上経ってますけど、いまだにお声がかからない(笑)。ですから今は、天ぷらの連絡と、いつかの探偵事務所の先生からの連絡を、ひたすら待っているところです。


今作の読みどころと次回作について
今作で、レビー小体型認知症の祖父にあえて名前を付けずに普通名詞にしたのは、誰にでも仮託できる存在にしたかったからです。昔話で「おじいさん、おばあさん」と言われるような万人受けする存在になればいいなと思って。また、僕は「老害」という言葉が大嫌いなんですよね。昔はお年寄りって尊敬語で、年を取っているだけで偉いとされるのが日本の文化だったじゃないですか。それが逆に今は、年を取ることそのものが害だ、という意味合いで安直に「老害」という言葉が使われたりする。それを昔みたいな空気に戻したい。今作には、そんな思いも込めています。次回作は、ミステリーで人情噺を書きたいです。そして、できれば今作の第2弾も狙っていますので、ご期待ください!


『このミステリーがすごい!』大賞とは?
『このミステリーがすごい!』大賞は、ミステリー&エンターテインメント作家・作品の発掘・育成を目的に、2002年に創設した新人賞です。これまで、第153回直木賞受賞者の東山彰良氏や、累計1080万部突破の「チーム・バチスタの栄光」シリーズの海堂尊氏、音楽ミステリー『さよならドビュッシー』や社会派サイコスリラー『連続殺人鬼カエル男』で知られる中山七里氏などの作家を輩出してきました。さらに、受賞には及ばなかったものの、将来性を感じる作品を「隠し玉」として書籍化。累計250万部を突破した岡崎琢磨氏の「珈琲店タレーランの事件簿」シリーズをはじめ、映画化もされた志駕晃氏の「スマホを落としただけなのに」シリーズなど、「隠し玉」からもベストセラー作品が多く生まれています。

 

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会社概要

株式会社 宝島社

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URL
https://tkj.jp
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区一番町25番地
電話番号
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代表者名
関川誠
上場
未上場
資本金
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設立
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