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公益財団法人日本ユニセフ協会
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東部・南部アフリカ地域:学齢期の子ども6,900万人が学校通えず【プレスリリース】

新型コロナウイルスによる学校閉鎖、貧困などが影響

公益財団法人日本ユニセフ協会

アムダット州の女子小学校で、マスクを着用して授業を受ける子どもたち。(ウガンダ、2021年2月撮影) © UNICEF_UN0421378_Abdulアムダット州の女子小学校で、マスクを着用して授業を受ける子どもたち。(ウガンダ、2021年2月撮影) © UNICEF_UN0421378_Abdul

【2021年7月27日 ヨハネスブルグ/ナイロビ 発】

ユニセフ(国連児童基金)の推計によると、東部・南部アフリカでは現在、全就学年齢の子どもたちの40%が学校に通っていません。これには、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による学校閉鎖と、パンデミック以前からの非就学の子どもの数が影響しています。

この地域では、最近のCOVID-19の急増により、年度の途中で学校が再び閉鎖されるケースが見られています。学校の閉鎖、あるいは、学校が再開しても戻ってこられなかったために、3,200万人以上の子どもたちが学校に通っていないと推定されています。加えて、パンデミック以前から学校に通っていなかった子どもたちが3,700万人いるとみられます。

ユニセフ・東部・南部アフリカ地域事務所 副代長のリーケ・ファン・ドゥ・ヴィールは、「学校に通っていない子どもたちの数は地域の状況によって常に変動していますが、この地域の子どもたちの約40%が学校に通っていないという事実は衝撃的です」と述べています。「私たちは、全ての政府が教育を優先し、学校が常に開かれ安全であることを強く求めます。一人ひとりの子どものためだけでなく、地域社会や国の将来のためにもです」
 

自宅でパソコンを使いオンライン学習に取り組む18歳のイベットさん。(ルワンダ、2020年5月撮影) © UNICEF_UNI343975_Saleh自宅でパソコンを使いオンライン学習に取り組む18歳のイベットさん。(ルワンダ、2020年5月撮影) © UNICEF_UNI343975_Saleh

アフリカでCOVID-19の新たな波が押し寄せる中、ボツワナ、ナミビア、ザンビア、ウガンダでは全国的に学校が再開されましたが、ジンバブエでは冬休みが延長されて学校閉鎖が続いており、ルワンダとモザンビークではCOVID-19の影響が最も甚大ないくつかの地域で一部学校閉鎖が行われました。南アフリカ共和国ではCOVID-19によって冬休みが延長されていましたが、今週学校が始まります。

ユニセフの推計によると、現在この地域では約6,900万人の子どもたちが学校に通っていません。COVID-19による学校閉鎖に加え、親が学費や交通費を払えないこと、貧困によって児童労働を余儀なくされていること、結婚を迫られたり生理用品を買えないといった理由で女の子が中退していること、障がいのある子どもたちが学校に通えないことなど、さまざまな要因が影響しています。

アフリカの一部の子どもたちはオンライン学習を利用していますが、何百万人もの子どもたちがインターネットやコンピュータ、携帯電話をほとんどあるいは全く利用できません。また、学校に通うことで、貧困の連鎖を断ち切るために必要な基本的な学習ができるだけでなく、早婚、早すぎる妊娠、家庭や路上での虐待といった有害なことから身を守られ、毎日栄養のある給食を食べることもできます。
 

国内避難民キャンプにある小学校で、授業を受ける子どもたち。(モザンビーク、2021年4月撮影) © UNICEF_UN0440065_Bisol国内避難民キャンプにある小学校で、授業を受ける子どもたち。(モザンビーク、2021年4月撮影) © UNICEF_UN0440065_Bisol

「パンデミックの発生以来、学校の安全性を確保するという点だけでなく、学校閉鎖が子どもたちや地域社会にどれほどのダメージを与えるかという点で、私たちは短期間で多くのことを学ぶ経験をしました」とファン・ドゥ・ヴィールは続けます。「学校閉鎖の影響は、短期的に見ても長期的に見てもあまりに大きく、このような方法を取り続けることは正しいとは言えません。また、オンライン学習だけでは、子どもたちが実際に学校に通い、楽しみ、友人から学ぶことで得られる総合的なメリットを補うことはできません。感染防止措置が議論され合意される際には、学校は最後に閉鎖され、最初に再開される施設でなければなりません」

ユニセフは、COVID-19の感染状況をリアルタイムで監視し、地域の状況に沿った適切な方法で対応する戦略をとるために密接に連携する教育省と保健省の取り組みを支援しています。全国規模での学校閉鎖は、まさに最後の手段でなければなりません。

パンデミック開始後に収集されたデータによると、子どもや学校がパンデミックの主な原因ではないことが示されています。これまでのところ、COVID-19による子どもたちへの健康リスクは低いままです。この地域で初めて学校が閉鎖されてから1年以上の間、ユニセフとパートナーは、子どもや教師、家族に対するリスクを軽減する方法についての多くの知識を蓄積してきました。
 

唯一自宅に一台ある携帯電話を使って、勉強に取り組む11歳のサムエルくん(右)とジャネットさん(左)兄妹。(ケニア、2020年7月撮影) © UNICEF_UNI362244_Everett唯一自宅に一台ある携帯電話を使って、勉強に取り組む11歳のサムエルくん(右)とジャネットさん(左)兄妹。(ケニア、2020年7月撮影) © UNICEF_UNI362244_Everett

「パンデミック以前でも、全就学年齢の子どもの5分の1が学校に通っていなかったことをふまえると、このような継続的な学校の中断によって世界中の教育危機がさらに悪化し、教育の大惨事になろうとしていることは間違いありません」と、ファン・ドゥ・ヴィールは述べています。

現在、東部・南部アフリカの21カ国のうち12カ国で学校が完全に再開し、3カ国では部分的に再開しています。ユニセフは、実績のある安全措置を施しながら学校を再開し、教師へのワクチン接種を優先した保健省と教育省の決断を高く評価しています。

パンデミックは、既に余裕がなかった教育資金の状況をさらに悪化させています。東部・南部アフリカ地域の21カ国のうち、COVID-19危機以前に立てられた「万人のための教育」の目標に沿って、予算の20%以上を教育に費やしている政府はわずか5カ国しかありませんでした。
各国政府は、学校を開き続けるための条件を満たし、マスクを確実に入手できるようにし、換気を十分に行い、机と椅子を使って社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)を保ち、水と衛生設備を整え、さらに学習損失の補習を支援し、将来の危機に耐えうるより良いシステムを構築するために、さらなる投資を行うための支援を早急に必要としています。

* * *

■ COVID-19ウイルスに関するユニセフの情報はこちらからご覧いただけます。
特設サイト: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/
COVAX情報ページ: https://www.unicef.or.jp/kinkyu/coronavirus/covax/

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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