“新課程に対応した入試変更”の生徒認知度※は66.6% 「進路検討を早く始めたい」「入試方式を早く知りたい」 進路検討早期化への意識高まる
高校生の進路選択行動影響調査
※高校1年生
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘)が提供する進路情報メディア『スタディサプリ進路』は、進路を考える高校生の進路選択に関する状況や意識などを把握するために、定期調査を実施しております。このたび2022年9月に実施した「高校生の進路選択行動影響調査」調査結果を一部ご報告いたします。
2022年4月から新学習指導要領がスタートした。新課程では教科・科目が再編され、高校で学習する内容も大きく変わっており入試も変更となる。2022年4月時点の高1から年次進行で変更するため、現高2は旧課程対応入試ラスト年度の学年となる。本調査では新課程対応入試について、旧課程ラストの高2と新課程初年度の高1の認知と進路検討への意識変化を問うた。
■新課程対応入試の認知度は63.2%。変更初年度対象である高1認知は66.6%で早期から入試への意識は高い傾向。
・変更初年度対象である高1での認知は進んでいるが、3割強は知らないと回答(図1)。
・希望入試方式別に見ると、年明け入試希望層の方が年内入試希望層より高く70.9%が認知。
<図1>2025年度より新課程に対応した入試変更になることを知っているか(単一回答/高1、2対象)
■新課程対応入試に変更されるに当たり、高1は「進路検討を早く始めたい」(48.3%)、高2は「現役で進学したい」(49.4%)について意識する割合が最も高い。
・学年別に新課程対応入試変更への意識は異なり、高2は浪人回避意向が強く出ており「現役で進学したい」が約半数(図2)。
・変更の対象学年となる高1のトップ3は、1位:「進路検討を早く始めたい」、2位「入試方式を早く知りたい」、3位「現役で進学したい」で、まずは進路検討を始めるため重要な情報源である『入試方式』への要望が高い様子がうかがえる。
<図2>新課程に対応した入試変更により進路検討において意識することはあるか(複数回答/入試変更認知者&高1、2対象)
■高校2年生9月時点での第1志望校決定率は56.6%、対前年+7.8ptで、さらに早期化傾向。
・9月時点の第1志望校決定率は、学年別、希望入試方式別全てのクロス条件で「第1志望校は決まっている」高校生が増加している(図3)。
・前年比増加率で見ると、高校2年で7.8pt増えて半数超えの56.6%。年明け入試検討者は+5.2ptで64.0%と、年内入試の決定率とほぼ同水準となった。年内入試と年明け入試併願層も増加傾向である(参照;「コロナ禍における進路選択行動影響調査2022年3月」)ことからも、入試方式にかかわらず「第1志望校決定」はさらなる早期化の様相を呈している。
・検討している入試方式については、「総合型選抜」が前年比で最も増加し+4.7pt(20.8%)、他に「学校推薦型選抜(公募制・指定校)」といったいわゆる『年内入試』を検討している高校生が増加している(図4)。
<図3>第1志望校は決まっているか(単一回答)
<図4>受験する際に、検討している入試方式全て(複数回答)
[リクルート進学総研 研究員コメント]
◆2年生は「現役で進学したい」が約半数を占め、新課程対応入試を避けたい意向。一方、新課程対応入試初年度となる1年生は「進路検討を早く始めたい」「入試方式を早く知りたい」と、早期公表への要望が高い。
今回の調査結果を見ると、全体的に新課程に対応する2025年度入試公表への要望が高かった。「進路検討を早く始めたい」「現役で進学したい」「第1志望校を早く決めたい」という高校生の声に応えて、大学には新課程対応入試の方針を丁寧に早く届けてほしい。文部科学省も、各大学に対し2025年度入試に関する予告を早期に公表するよう要請しているが、10月時点においても公表している大学は少ないのが現状だ。一方、「併願先を早く決めたい」「併願先を多く検討したい」など併願先に関する意識は10%前後と低かった。これは約7割が第1志望大学へ進学する時代(リクルート進学総研「進学センサス2022」より)において、高校生は「自分が行きたい大学、合っている大学」を見つけるために “多くの情報”から自分とマッチする第1志望校探しをしており、出願校数が減少していることからも併願校という概念自体が希薄になっている影響もあるのではないだろうか。
◆第1志望校決定時期、受験検討方式時期、ともにさらに早期化の様相。
第1志望校決定時期が早期化し、受験検討方式の『年内入試』が増加している。注目すべきはこの傾向が、学年や大学・短大進学率問わず起きていることである。『年明け入試検討層』は67.0%で『年内入試検討層』47.8%より多いが、対前年比で見ると『年内入試検討層』の増加幅(+4.5pt)が大きい。高校生が十分な情報収集や準備期間を確保し、満足のいく進路検討を進めるためには、肝心の入試方式についての情報が出揃うことは重要である。学力観も多様化する中で“自分に合っている大学”を入学前に見極めるのは相当に難しい。最初に決めた第1志望校を受験時変更する高校生は4割で、6割は変更しない(進学センサス2022)ことからも、大学側は第1志望候補校リストに低学年検討時に入るための広報活動がさらに求められる。
【アンケート概要】
■調査時期:2022年9月2日~2022年9月12日
■調査方法:インターネットリサーチ
■調査対象:大学への進学意向のある全国の高校生
■有効回答数:2,524人(高校1年875人、高校2年837人、高校3年812人)
■調査実施機関:株式会社インテージ
▼リクルートについて
https://www.recruit.co.jp/
▼本件に関するお問い合わせ先
https://www.recruit.co.jp/support/form/
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘)が提供する進路情報メディア『スタディサプリ進路』は、進路を考える高校生の進路選択に関する状況や意識などを把握するために、定期調査を実施しております。このたび2022年9月に実施した「高校生の進路選択行動影響調査」調査結果を一部ご報告いたします。
2022年4月から新学習指導要領がスタートした。新課程では教科・科目が再編され、高校で学習する内容も大きく変わっており入試も変更となる。2022年4月時点の高1から年次進行で変更するため、現高2は旧課程対応入試ラスト年度の学年となる。本調査では新課程対応入試について、旧課程ラストの高2と新課程初年度の高1の認知と進路検討への意識変化を問うた。
■新課程対応入試の認知度は63.2%。変更初年度対象である高1認知は66.6%で早期から入試への意識は高い傾向。
・変更初年度対象である高1での認知は進んでいるが、3割強は知らないと回答(図1)。
・希望入試方式別に見ると、年明け入試希望層の方が年内入試希望層より高く70.9%が認知。
<図1>2025年度より新課程に対応した入試変更になることを知っているか(単一回答/高1、2対象)
■新課程対応入試に変更されるに当たり、高1は「進路検討を早く始めたい」(48.3%)、高2は「現役で進学したい」(49.4%)について意識する割合が最も高い。
・学年別に新課程対応入試変更への意識は異なり、高2は浪人回避意向が強く出ており「現役で進学したい」が約半数(図2)。
・変更の対象学年となる高1のトップ3は、1位:「進路検討を早く始めたい」、2位「入試方式を早く知りたい」、3位「現役で進学したい」で、まずは進路検討を始めるため重要な情報源である『入試方式』への要望が高い様子がうかがえる。
<図2>新課程に対応した入試変更により進路検討において意識することはあるか(複数回答/入試変更認知者&高1、2対象)
■高校2年生9月時点での第1志望校決定率は56.6%、対前年+7.8ptで、さらに早期化傾向。
・9月時点の第1志望校決定率は、学年別、希望入試方式別全てのクロス条件で「第1志望校は決まっている」高校生が増加している(図3)。
・前年比増加率で見ると、高校2年で7.8pt増えて半数超えの56.6%。年明け入試検討者は+5.2ptで64.0%と、年内入試の決定率とほぼ同水準となった。年内入試と年明け入試併願層も増加傾向である(参照;「コロナ禍における進路選択行動影響調査2022年3月」)ことからも、入試方式にかかわらず「第1志望校決定」はさらなる早期化の様相を呈している。
・検討している入試方式については、「総合型選抜」が前年比で最も増加し+4.7pt(20.8%)、他に「学校推薦型選抜(公募制・指定校)」といったいわゆる『年内入試』を検討している高校生が増加している(図4)。
<図3>第1志望校は決まっているか(単一回答)
<図4>受験する際に、検討している入試方式全て(複数回答)
[リクルート進学総研 研究員コメント]
◆2年生は「現役で進学したい」が約半数を占め、新課程対応入試を避けたい意向。一方、新課程対応入試初年度となる1年生は「進路検討を早く始めたい」「入試方式を早く知りたい」と、早期公表への要望が高い。
今回の調査結果を見ると、全体的に新課程に対応する2025年度入試公表への要望が高かった。「進路検討を早く始めたい」「現役で進学したい」「第1志望校を早く決めたい」という高校生の声に応えて、大学には新課程対応入試の方針を丁寧に早く届けてほしい。文部科学省も、各大学に対し2025年度入試に関する予告を早期に公表するよう要請しているが、10月時点においても公表している大学は少ないのが現状だ。一方、「併願先を早く決めたい」「併願先を多く検討したい」など併願先に関する意識は10%前後と低かった。これは約7割が第1志望大学へ進学する時代(リクルート進学総研「進学センサス2022」より)において、高校生は「自分が行きたい大学、合っている大学」を見つけるために “多くの情報”から自分とマッチする第1志望校探しをしており、出願校数が減少していることからも併願校という概念自体が希薄になっている影響もあるのではないだろうか。
◆第1志望校決定時期、受験検討方式時期、ともにさらに早期化の様相。
第1志望校決定時期が早期化し、受験検討方式の『年内入試』が増加している。注目すべきはこの傾向が、学年や大学・短大進学率問わず起きていることである。『年明け入試検討層』は67.0%で『年内入試検討層』47.8%より多いが、対前年比で見ると『年内入試検討層』の増加幅(+4.5pt)が大きい。高校生が十分な情報収集や準備期間を確保し、満足のいく進路検討を進めるためには、肝心の入試方式についての情報が出揃うことは重要である。学力観も多様化する中で“自分に合っている大学”を入学前に見極めるのは相当に難しい。最初に決めた第1志望校を受験時変更する高校生は4割で、6割は変更しない(進学センサス2022)ことからも、大学側は第1志望候補校リストに低学年検討時に入るための広報活動がさらに求められる。
リクルート進学総研 研究員 池内 摩耶
【アンケート概要】
■調査時期:2022年9月2日~2022年9月12日
■調査方法:インターネットリサーチ
■調査対象:大学への進学意向のある全国の高校生
■有効回答数:2,524人(高校1年875人、高校2年837人、高校3年812人)
■調査実施機関:株式会社インテージ
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