アフガニスタン:物資輸送経路の確保を訴え【共同プレスリリース】
【2021年8月22日 カブール(アフガニスタン)/カイロ(エジプト)/カトマンズ(ネパール) 発】
アフガニスタンにおいて人道支援物資の空輸が困難な状況を受け、ユニセフ(国連児童基金)南アジア地域事務所代表のジョージ・ラリア・アジェイと世界保健機構(WHO)東地中海事務局長のアフマド・アル・マンダリは、共同で以下の声明を発表しました。
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アフガニスタンにおける人道支援ニーズが高まる一方で、そのニーズに対応する能力は急速に低下しています。ユニセフとWHOは、この2カ月間で新たに避難民となった30万人を含め、支援を必要とする数百万人の人々に医薬品やその他の命を守る支援物資を届けるために、制限のないアクセスを直ちに求めています。
ここ数日は、外国人や弱い立場にあるアフガニスタン人を避難させるための大規模な航空作戦に焦点が当たっていますが、アフガニスタンの国民の大多数が直面している大規模な人道支援ニーズを無視することはできませんし、あってはなりません。ここ数週間の緊急事態の前から、アフガニスタンでは世界で3番目に大規模な人道支援活動が展開されており、1,800万人以上の人々が支援を必要としていました。
ユニセフとWHOは、アフガニスタンの人々に支援を継続するため、現地に留まり活動を続けます。しかし、現在、カブールへの民間航空機の着陸が許可されていないため、国内に物資を運び入れ、必要としている人々に届ける手段がありません。 他の人道支援機関も同様の制約を受けています。
私たちは、アフガニスタンへの支援物資の継続的かつ円滑な輸送のために、人道的なエアブリッジ(航空輸送経路)を早急に確立することを求めています。 また、すべての国連および国際パートナーと緊密に連絡を取り合い、支援物資の輸送を迅速化するための選択肢を検討しています。
最近の衝突の最初の数日間は、ユニセフもWHOも、他の国連機関と同様に、職員の安全とセキュリティを優先して対応しました。しかし、敵対行為が最悪の状態であっても、私たちは活動を継続しました。 両機関はアフガニスタンに留まり、国内に残る何百万人ものアフガニスタン人を支援するため、直ちに活動を加速しました。
紛争、避難民、干ばつ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行などすべてのことが合わさり、アフガニスタンの複雑で絶望的な状況を引き起こしています。 ユニセフとWHOは、アフガニスタンで増え続ける膨大なニーズに対応し、支援を受けられずに不必要に命を落とす人が出ないよう、支援と協力を必要としています。
※ユニセフのアフガニスタンでの活動について
ユニセフはアフガニスタン国内に13カ所の事務所を持ち、厳しい状況にある人々に命を守る支援物資を届けるために、さまざまなパートナーと協力しています。ユニセフは現在、人道危機の影響を受けている約1,000万人の子どもたちとその家族を支援するために、栄養不良に苦しむ子どもたちへの治療食や、緊急の医療ケアを行う移動式診療所など、命を守るためのサービスを提供しています。ユニセフはまた、キャンプに身を寄せる国内避難民を含め、干ばつの影響を最も受けている人々に水を届けています。人道的危機が続いているに中においても、衛生キットを配布し、乳幼児へのワクチン接種を継続しています。さらにユニセフは、物資を事前に配置することで、同国内での人道支援を拡大しています。先週、カブールにある新しい国内避難民キャンプのいくつかに、子どもにやさしい空間、栄養支援拠点、予防接種会場を設置しました。
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。 https://www.unicef.or.jp/
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/
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