アフガニスタン:人道支援待つ子ども、1,000万人~ユニセフ、子どもたちの厳しい現実を訴え【プレスリリース】
【2021年8月23日 ニューヨーク 発】
アフガニスタンにおける子どもたちの人道状況について、ユニセフ(国連児童基金)事務局長のヘンリエッタ・フォアは以下の声明を発表しました。
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現在、アフガニスタン全土で約1,000万人の子どもたちが、生きるために人道支援を必要としています。推定100万人の子どもが今年中に重度の急性栄養不良に陥り、治療を受けられなければ命を落とす可能性があります。また、推定420万人の子どもたちが学校に通っておらず、そのうち220万人以上が女の子です。1月以降、国連は2,000件以上の子どもの権利に対する重大な侵害行為を記録しています。約43万5,000人の子どもと女性が、国内避難民となっています。
これは、アフガニスタンの子どもたちが直面している厳しい現実であり、政治的な進展や政権交代があったとしても、この状況は変わりません。
今後数カ月で、深刻な干ばつとそれに伴う水不足、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによる社会経済への壊滅的な影響、冬の到来など、子どもと女性の人道支援ニーズが高まっていくことが予想されます。
だからこそ、子どもと女性の生活を改善するためにアフガニスタンで65年間活動してきたユニセフは、今も、そしてこれからも現地に留まり続けます。この国の子どもたちと深く関わってきた私たちが、彼らに代わってしなければならないことはまだまだあります。
何百万人もの人々が、保健、ポリオやはしかなどから命を守る予防接種、栄養、保護、避難場所、水と衛生などの必須サービスを必要としています。近年、女の子の教育へのアクセスが大幅に改善されました。アフガニスタンのすべての女の子が質の高い教育を受けられるようにするためには、こうした成果を維持し、アドボカシー(政策提言)活動を継続することが不可欠です。
ユニセフは現在、子どもと女性の命を守る支援プログラムを拡大しています。これには、避難している家族への保健、栄養、水に関するサービスの提供も含まれます。私たちは、こうした活動を、これまで治安の悪さのために支援が行き届かなかった地域にも拡大していきたいと考えています。
私たちは、タリバンやその他の当事者に対し、ユニセフや人道支援を行うパートナーが、支援を必要としている子どもたちがどこにいたとしても、安全かつ迅速に、自由にアクセスできるようにすることを強く求めます。さらに、すべての人道支援従事者が、人道支援の基本原則である人道性、中立性、公平性、独立性に従って活動するための場所を確保しなければなりません。
アフガニスタンの子どもたちに対する私たちのコミットメントは明白です。私たちの目的は、子どもたち一人ひとりの権利が実現され、守られることです。
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。 https://www.unicef.or.jp/
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/
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