詩人・谷川俊太郎さんの遺作を掲載 リニューアルした「新潮」2025年1月号を12月6日(金)に発売いたします
亡くなる約3週間前まで書き続けた対詩「いつかなじんだ靴を履いて」(覚和歌子さんとの共作)ほか、追悼特集を掲載します
株式会社新潮社は、本日発売の「新潮」2025年1月号に、11月13日に92歳で亡くなった詩人・谷川俊太郎さんの遺作となる作品「いつかなじんだ靴を履いて」を掲載いたします。
なお、「新潮」は本号よりデザインをリニューアルします。こちらもあわせてご注目ください。
掲載される遺作の題名は、「いつかなじんだ靴を履いて」。詩人・作詞家の覚和歌子さんと、10行以内の短い詩を交互に送り合いながら紡ぎ上げられた対詩(たいし)です。
以前から谷川さんと創作をともにしてきた覚さんの提案で始まり、今年5月から10月までの5か月にわたり書き継がれた作品は、12編ずつ。創作は谷川さんが亡くなる約3週間前まで続けられました。
作中には「死」や「宇宙」、「無限」などの言葉が詠まれ、亡くなる直前まで命と向き合い続けた谷川さんの詩人としての姿が浮かび上がります。
この窓に五月を切り取って
お送りします
いちめんの薄荷畑を見下ろして
青空をうつっていく雲
名残りの鶯に 名を知らぬ鳥の初稽古
―― 覚和歌子
今過ぎ去ったものと
今もたらされたものの区別が
もうついていない
時は今 常に今 動き続ける不動の今
―― 谷川俊太郎
■「追悼 谷川俊太郎」特集内容
(遺作)
・対詩「いつかなじんだ靴を履いて」 / 谷川俊太郎+覚和歌子
(追悼文)
・口承の谷川さん / 伊藤比呂美
・「詩」と「死」に就いて / 尾崎真理子
・その世とこの世とあの世 / ブレイディみかこ
・谷川俊太郎、ひとりぽっち / 吉増剛造
・あなたに好きな詩人がいること / 最果タヒ
■ 新潮文庫『ベージュ』も発売すぐに重版
谷川俊太郎さんがさいごに編んだ文庫詩集『ベージュ』が、新潮文庫より11月28日に発売されました。
こちらも、発売の翌日に早くも重版が決定しました。
書籍詳細
【タイトル】ベージュ
【著者名】谷川俊太郎
【発売日】2024年11月28日
【定価】506円(税込)
【ISBN】978-4-10-126627-5
■「新潮」デザインがリニューアルされます
2025年1月号より、デザインがリニューアルされます。本文組も含めた全面的なデザイン刷新は、創刊以来、初のこと。LABORATORIES(ラボラトリーズ)との協働で、より読みやすく、表紙から奥付まで統一感のある造本を目指しました。
リニューアルにあわせて、市川沙央さん「良心的兵役拒否」、小山田浩子さん「からの旅」の新連作がスタートするほか、蓮實重彦さん×千葉雅也さん、平野啓一郎さん×九段理江さんの豪華対談も掲載されます。
■ 掲載誌情報
【掲載誌】「新潮」2025年1月号
【発売日】2024年12月6日(金)
【価格】1,091円(定価1,200円)
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