ハイチ地震:子どもと女性の誘拐が急増、今年すでに100人以上が被害【プレスリリース】
【2021年10月21日 ニューヨーク/パナマ/ポルトープランス(ハイチ) 発】
暴力が横行するハイチでは、身代金目的で誘拐された子どもや女性の数が、2021年に入って最初の8カ月間だけで、すでに昨年の総数を上回っていると、本日ユニセフ(国連児童基金)は警鐘を鳴らしました。
ユニセフ・ラテンアメリカ・カリブ海諸国地域事務所代表のジーン・ゴフは「ハイチの子どもたちにとって安全な場所はもうどこにもありません。女の子も男の子も、登校中、家や教会にいるとき、いつどこにいても誘拐される危険性があります。これはすべての親にとって、とんでもない悪夢です」
公式のデータに基づいたユニセフの推計によると、今年の8月までに71人の女性と30人の子どもが誘拐されており、59人の女性と37人の子どもが誘拐された2020年と比較すると、増加しています。その多くは首都ポルトープランスで発生しており、被害者のほとんどがハイチ人です。
「犯罪組織は、子どもを取引の手段として使い、子どもに対する親の愛情を利用して金儲けをしています。貧困と犯罪が蔓延する中で、子どもの誘拐は儲かるビジネスになっているのです。これは許されないことです」(ゴフ)
ポルトープランスとその周辺で起きているギャングによる路上での暴力行為によって、15,000人以上の女性と子どもが家を追われている中、誘拐事件は急増しています。
子どもとその母親を標的としたこれらの暴力行為は、長期間にわたって影響を与えます。誘拐された子どもたちやその親にとって、監禁されることは常にトラウマを引き起こします。屈辱や脅迫、場合によっては暴力を目の当たりにしたり、経験したりすることも多いからです。
事件を報告しやすい環境と、誘拐された子どもたちを含む、助けを必要としている子どもたちへの支援を改善するために、ユニセフは、子どもの保護部隊(BPM)のヘルプラインと併せて利用されている、子どもの保護を担当する政府機関(IBESR)の無料ホットラインの再稼働を支援しました。
ハイチでは、8月に南西部を襲った大地震によって、13万棟の家屋、1,000以上の学校、約90の保健・医療施設が損傷・損壊し、いまだにその影響が残っています。さらに、米国などから送還された7,600人を超えるハイチ移民の半数以上が女性と子どもであり、多くの厳しい状況にある女性や子どもが、ギャングの暴力のリスクに晒されることとなりました。
暴力の激化、略奪、道路の封鎖、偏在する武装勢力、これらすべてが、震災後の人道支援の障壁となっています。南西部の被災地に向かう国道が誘拐やハイジャックの温床となっているため、ユニセフやパートナーは代替ルートを使って、最も被害の大きいコミュニティに緊急支援物資を届けていますが、輸送にかかるコストも時間も増加しています。
ユニセフは、すべての当事者に対し、子どもと女性を暴力の対象にしないよう求め、ハイチ政府に対し、ギャングによる子どもたちへの暴力に対処するよう行動を呼びかけています。
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ユニセフ「自然災害緊急募金」ご協力のお願い
地震や津波、洪水、台風やサイクロン、干ばつなどの自然災害に苦しむ子どもたちのために、ユニセフは緊急支援を行っています。その活動を支えるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「自然災害緊急募金」を受け付けております。ハイチの地震で被災した子どもたちを含む、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるために、ご協力をお願い申し上げます。
1. クレジットカード/コンビニ/ネットバンクから
https://www.unicef.or.jp/kinkyu/disaster/2010.htm
2. 郵便局(ゆうちょ銀行)から
振替口座:00190-5-31000/口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「自然災害」と明記願います。
*窓口での振り込みの場合は、送金手数料が免除されます。
※ 公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、個人住民税の寄付金控除の対象となります。
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。 https://www.unicef.or.jp/
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/
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