クオリカ、コマテックの全3工場43台の設備に工場の生産性改善システム「KOM-MICS」を導入
~設備の稼働状況をリアルタイムで可視化することでDXを推進し、生産性向上や働き方の改善、持続可能なものづくりを実現~
TISインテックグループのクオリカ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:阿久津 晃昭、以下:クオリカ)は、建設機械メーカー向けに部品・モジュールの製造・組み立てを展開する株式会社コマテック(本社:石川県小松市、代表取締役社長:吉田 行宏、以下:コマテック)に、工場の生産性改善システム「KOM-MICS(コムミクス)」を導入したことを発表します。
「KOM-MICS」は、工場の生産性改善を支援するクラウド型システムです。今回、「KOM-MICS」をコマテックの全3工場43台の設備に導入し、設備の稼働状況をリアルタイムで可視化し改善活動を進めました。設備負荷の最適化を通じて、生産性の向上と安定した生産体制の強化に加え、働き方の改善と持続可能なものづくりの実現にも貢献しました。
背景
近年、日本の製造業では、少子高齢化による労働力不足や、グローバル競争の激化などから、生産の安定性と効率性の向上が喫緊の課題となっています。コマテックでも溶接ロボットやマシニングセンターを活用した高度な加工技術を強みとしながらも、以下のような課題を抱えていました。
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設備の稼働状況をリアルタイムで把握できず、生産現場のボトルネックや非効率な運用が解消できていなかった。
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設備異常や停止の発生時に、問題箇所の特定や原因分析・対処が遅れ、設備停止回数が多く稼働率が低下していた。
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現場担当者が設備異常に気づくまでに時間がかかり、迅速な対応ができず、現場の即応性が十分ではなかった。
そこでコマテックは、工場の生産性改善システム「KOM-MICS」を溶接ロボットに試験導入し、溶接ロボットの稼働データをクラウド上で可視化し、現場課題の分析や改善活動を進めました。
今回の導入にあたり、クオリカは「KOM-MICS」の機能であるアラート分析や稼働データの可視化を通じて、コマテックの現場改善活動を支援しました。その結果、これまで課題感のあった事象に対する真因の究明と、その打ち手を明確にしたことで溶接ロボットの設備停止回数が約70%削減されるという大きな効果が得られ、「KOM-MICS」の本格導入が決定しました。
本格導入後も毎月の定例会を通じて課題抽出から対処法提案までを継続的に実施しました。コマテックの業務を深く理解したクオリカならではの支援が高く評価され、現在では、コマテックの石川県内3工場において、溶接ロボットとマシニングセンター計43台に展開されています。
「KOM-MICS」活用による効果
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設備稼働状況の可視化による生産効率20%向上
従来は把握が難しかった設備の稼働状況(稼働・低稼働・非稼働)をリアルタイムで可視化。
現場改善活動を推進するための重要な判断材料が得られたことで迅速な意思決定につながりボトルネックを解消、工場全体の生産効率が約20%向上した。
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アラート機能活用による設備停止回数削減と稼働率向上
設備の異常や停止を知らせるアラート機能(「KOM-MICS」の標準機能)により、問題が生じた設備の停止要因を特定。これによって現場担当者が迅速に原因分析と対処を行えるようになり、設備停止回数の大幅な削減(約230件のアラート解消)と稼働率の向上を実現した。 -
スマートフォン通知機能の活用による現場の即応性向上
スマートフォン通知機能を活用することで、設備異常が発生した際に現場担当者へ即時に通知。従来問題となっていた対応の遅延が解消され、現場の即応性も向上した。
本件の詳細は以下をご参照ください。
https://www.qualica.co.jp/ja/case/komatec_202511.html
「KOM-MICS」について
「KOM-MICS」は、工場の生産性改善を支援するクラウド型システムです。生産現場のノウハウから生まれた本システムは、工作機械の稼働状況をクラウド上に収集し、さまざまな視点での可視化を通じて課題の発見に導き、改善の実施までを支援します。単なる「見える化」にとどまらず、現場で頻発する課題に対して、具体的な改善活動につながる分析・管理機能を搭載しており、製造現場の継続的な改善と安定稼働を後押しします。

※「KOM-MICS」は株式会社小松製作所の登録商標です。
詳細は以下をご参照ください。
https://www.qualica.co.jp/ja/service/manufact/kommics.html
株式会社コマテック 吉田氏のコメント
今回、クオリカと共に「KOM-MICS」を導入し、設備稼働の可視化とデータに基づく改善活動を進めたことで、これまで十分に把握できていなかった課題の真因を特定し、設備停止回数の大幅削減や生産効率向上といった大きな成果につながりました。特に現場担当者がタイムリーに情報を取得できるようになったことで、対応スピードが向上し、安定した生産体制の構築に大きく寄与しています。
今後もクオリカと連携し、現場の改善を継続していくとともに、持続可能なものづくりの実現に向けて、更なるDX推進に取り組んでまいります。
今後の展望
クオリカは今後もコマテックと連携し、コマテックの製造現場のさらなる課題解決に取り組みながら、本事例で得られた知見と実績をもとに、「KOM-MICS」の活用範囲を拡大し、安定した生産体制の強化と持続可能なものづくりの実現を支援していきます。
また、現場のニーズに応じて機能改善を継続的に進めることで、製造業のDX推進にも貢献していきます。
クオリカ株式会社について(https://www.qualica.co.jp)
1982年、世界的建設・鉱山機械メーカーのコマツから情報システム会社として独立、創業。以来、製造・外食/小売・サービス業のお客さまを中心に、現場の課題解決に向け幅広いITサービスを提供してきました。クオリカはこれまで培ってきた技術力と業務知識で、国内外のお客さまのビジネスの成長とより良い社会・環境の実現を目指します。
TISインテックグループについて
TISインテックグループは、国内外グループ2万人を超える社員が『ITで、社会の願い叶えよう。』を合言葉に、「金融包摂」「都市集中・地方衰退」「低・脱炭素化」「健康問題」を中心としたさまざまな社会課題の解決に向けてITサービスを提供しています。デジタル技術を駆使したムーバーとして新たな価値を創造し、人々の幸せと持続可能な豊かな社会の実現に貢献します。
※ 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
※ 記載されている情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。
◆本サービスに関するお問い合わせ先
クオリカ株式会社 製造サービス事業部 KOM-MICS推進室
TEL:03-5937-0777 E-mail:info_kom-mics@qualica.co.jp
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