「朝日歌壇」常連入選者!小学生姉弟と母のデビュー作!『歌集 じゃんけんできめる』
日常生活を「短歌」で表現する、喜びに満ちあふれた親子の歌集。
新しい短歌の賞の創設や、新興出版社が次々に歌集を刊行するなど、現代短歌には才能が続々と集まっています。
その中でも、朝日新聞内の短歌投稿欄「朝日歌壇」を賑わせている山添親子の歌が持つ力は別格です。
母・聖子さん、小学6年生の姉・葵さん、小学3年生の弟・聡介さん。3人合わせて250回以上「朝日歌壇」に選ばれている短歌は「とても沁みる」と話題に! 子どもたちが短歌をはじめたのは母からの影響ですが、聖子さんが短歌を詠みはじめたきっかけは、娘の葵さんだったそうです。
«私自身、短歌はとくに身近にあったものではなく「学校で習ったもの」という感じでした。葵の誕生日の夜、ろうそくの火を吹き消したときの様子を仕事から帰宅した夫に話していたときに「なんだかこれリズムがいいな、これを整えたら短歌になるんじゃないか」と思って作ったのが最初の歌でした。» (本書「山添一家と短歌のある毎日」より)
こちらが聖子さんにとって初めて詠んだ歌であり、朝日歌壇に初投稿、初掲載されたものです。
- «タンポポの綿毛で練習したおかげ二歳のろうそくふぅーっと一息»
本書は、圧倒的な鮮やかさで世界を表現し続ける山添さん親子による初の短歌集になります。
新聞未掲載作も含めた約430首の中から、 親子の歌をそれぞれ1首紹介します。
【母・聖子さんの歌】
- «新しい教祖のように迎えられ麩をちぎる子に鯉のざわめく»
【姉・葵さんの歌】
- «弟の「ん」はいったんもめんだよ夜になったらとんでいきそう»
【弟・聡介さんの歌】
- «ふうせんが九つとんでいきましたひきざんはいつもちょっとかなしい»
3人の歌は2012年から2022年までの年ごとに並んでおり、姉弟が短歌とともに成長している様子にも心を揺さぶられます。巻末には、自宅で創作に励む子どもたちの日常を取材したインタビュー記事も収録。
«葵が二歳の誕生日にたんぽぽの綿毛を吹いたとき、私の短歌が始まりました。それからの十年が今回歌集という形で本になり、とても嬉しく感慨深いです。短歌は独学でしたが、朝日歌壇に投稿して入選した時の、社会とつながっている喜びが力となって今に続いています。日曜の朝、新聞を開く楽しみは今も変わりません。
時も場所も問わず、道具(私は携帯にメモしています)もいらない短歌作りは、小さな子どもと過ごす日々の隙間にぴったりでした。そして、少し客観的に一歩引いて自分と向き合う大切な時間にもなっています。»
(本書「あとがき」より)
短歌を日常に取り入れたくなる1冊。小学生から大人まで幅広い年齢の方への贈り物にもぴったりです。
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『歌集 じゃんけんできめる』
著/山添聖子、山添 葵、山添聡介
定価:1870円(税込)
判型/頁:4-6/194頁
ISBN978-4-09-388878-3
小学館より発売中(9/2発売)
本書の紹介ページはこちらです↓↓↓
https://www.shogakukan.co.jp/books/09388878
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