【株式会社新潟人工知能研究所】生成AIマニュアル読解システム 「CataReru™」を共同開発、RYODEN社内にて運用開始
NSGグループの株式会社新潟人工知能研究所(以下、新潟人工知能研究所)は、株式会社RYODEN(以下、「RYODEN」)、および学校法人新潟総合学園 事業創造大学院大学(以下、「事業創造大学院大学」)は、マニュアル読解RAG※システム「CataReru™(カタレル)」を開発し、2025年10月よりRYODEN社内での運用を開始しました。なお、「CataReru™」は現在、RYODENにて商標登録出願準備中です。
※ Retrieval Augmented Generation:検索拡張生成

▶ 「CataReru™」について
「CataReru™」は、生成AIとRAG技術を組み合わせた専門文書読解支援システムであり、製造業や保守サービス業などにおける熟練技術者の知識継承や問い合わせ対応の効率化を目的としています。近年、製造現場では熟練技術者の定年退職が相次ぎ、設備保全やトラブル対応のノウハウが属人化・散在化することが大きな課題となっています。膨大なマニュアルや過去資料を前に、若手や新任担当者が必要な情報を見つけ出すまでに時間がかかるほか、経験者へのヒアリングに依存するケースも少なくありません。
「CataReru™」は、これらの文書資産をAIが自動で解析し、質問に対して最適な記述箇所を検索・引用し、回答を生成します。専門性の高い問い合わせ対応と熟練者の「経験」を補完し、若手や新任担当者でも迅速に判断できる環境を実現します。人材不足が深刻化する現場において、ナレッジの可視化・標準化・共有化を同時に推進します。
特に技術営業やメンテナンス支援など、専門性が高く即時性が求められる領域において、属人化の抑制と業務の平準化を支援し、労働生産性の向上に寄与します。技術商社としてFA、デバイスの専門ナレッジを培ってきたRYODENだからこそできたソリューションです。
▶ 今後の展望
まず、本システムをRYODEN社内に導入し、AI回答の品質評価および運用知見の蓄積を進めた上で、将来的な社外提供も視野に検討を進めています。また、生成AIの精度向上に加え、画像・動画・図面など複数モードの情報を統合的に理解するマルチモーダルRAG技術の発展を目指し、製造現場のDX化と知識継承を支援する実証・社会実装を推進していきます。
▶ 協業の背景
2024年4月、新潟人工知能研究所・RYODEN・事業創造大学院大学の3者は「生成AIの事業応用における協業」を発表しました。本プロジェクトはその具体的成果の一つであり、産学連携による実践的なAI社会実装モデルとして位置づけています。
▶ 関係者コメント
株式会社新潟人工知能研究所 取締役社長 上坂 高寛
生成AIの実用化は、研究開発の枠を超え、現場での価値創出へと進化しつつあります。本協業を通じて、これまで培ってきた技術を実証から実装へと発展させることができました。今後も連携を深めながら、より多くの産業課題の解決に貢献し、AIが人と社会に寄り添うかたちで活用されていく未来を目指してまいります。
株式会社RYODEN 代表取締役社長 富澤 克行
本協業は、RYODENが推進する生成AIの社会実装をさらに前進させるものであり、私たちが目指す「事業創出会社」としての成長を示す重要なステップです。生成AIなどの先進技術を活用し、産業や社会の変革を支える新たな価値を創造するとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
学校法人新潟総合学園 事業創造大学院大学 学長 黒田 達也
本協業は、今年度より本学が標榜する「“超”実践型ビジネススクール」の発露としての産学共同のリーディングケースとして注目しております。今回開発されたシステムは、特に地方の製造業などで顕著な熟練技術者の知識継承問題の解決の一端を担うものであり、本システムがマーケットに浸透していくことにより、どのように地方経済に変化をもたらすのか、マクロの視点でも学究的に興味深いものがあります。
<RYODENについて>
RYODENは、「人とテクノロジーをつなぐ力で"ワクワク"をカタチにする」をパーパスとし、脱炭素や製造業スマート化、医療IT化、スマートアグリなどの多様化する社会課題と向き合い、1947年の創業以来培ってきたナレッジと4つの発(発掘・発想・発案・発進)を通じて、これまでにないイノベーションを創造します。
RYODENは、2000社を超えるパートナー企業様、海外11の国と地域をあわせて21拠点、国内30拠点(2023年3月末時点)のグローバルネットワークにおける人のチカラと、基幹事業であるFAシステム、冷熱システム、ビルシステム、エレクトロニクスの技術を融合して新たな価値を創造し続け、商社の枠を超えた「事業創出会社」として環境・安心・安全でサステナブルな社会の実現に貢献します。
2022年度(2023年3月期)の連結売上は2,603億円、純利益53億円、2023年3月末時点の従業員は1,242人を擁しています。
詳しくは、RYODENのウェブサイト(https://www.ryoden.co.jp/)をご覧ください。
<事業創造大学院大学について>
事業創造大学院大学は、創立19年目の世界的な視野を持った起業家・実業家の育成を目指す専門職大学院で経営管理修士(専門職)MBAを取得できるビジネススクールです。日本経済とグローバル経済の相互発展に貢献する事業や企業を、独立あるいは組織内で創造し経営する人材を育成するため、修学2年間で実効性のある「事業計画書」を作成します。また、世界16ヵ国の大学と交流協定を結び、優秀な留学生も多数学んでおり、多様性に満ちた環境下で学ぶことが可能です。
<新潟人工知能研究所について>
新潟人工知能研究所は、2017年8月にNSGグループの一員として設立されたベンチャー企業です。人工知能を活用したプロダクトの開発や、企業が保有する様々なデータの解析を通じて、顧客の課題解決や意思決定をサポートしています。さらに大学や専門学校などの高等教育機関との連携や、社会人を対象としたセミナーや教材の開発を通じて、AI人材の育成も推進しています。「人と地域と地球に寄り添うAI技術の活用」をミッションとし、地域社会の生産性向上と地域創生へ寄与することを目指しています。
株式会社新潟人工知能研究所
所在地:新潟市中央区米山3-1-46 事業創造大学院大学2F
代表者名:黒田達也
<NSGグループについて>
NSGグループは、教育事業と医療・福祉・介護事業を中核に、健康・スポーツや建設・不動産、食・農、商社、広告代理店、ICT、ホテル、アパレル、美容、人材サービス、エンタテイメント等の幅広い事業を展開する101法人で構成された企業グループです。それぞれの地域を「世界一豊かで幸せなまち」にすることを目指して、「人」「安心」「仕事」「魅力」をキーワードに、地域を活性化する事業の創造に民間の立場から取り組んでいます。
<NSGグループホームページ> https://www.nsg.gr.jp/
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