【発売2週間で重版決定】「すべてが美しい」小説、松家仁之『火山のふもとで』待望の文庫版が大反響!

発売直後から読書家の間で話題沸騰。新たな読者に広く手に取られています。

株式会社新潮社

デビュー作にして読売文学賞を受賞した松家仁之さん『火山のふもとで』(新潮文庫)が、13年の時を経て待望の文庫化となり、1月29日(水)に発売されました。発売直後からたちまち話題となり、この度、重版が決定しました!

また、本作を皮切りに2月には『沈むフランシス』、3月には『光の犬』と文庫が連続刊行されます。3月末には単行本『天使も踏むを畏れるところ』の発売も予定されています。

■川上弘美さんをはじめ、全国の書店員さんからも絶賛の声続々

単行本刊行時より高い評価を受けていた本作。

作家の川上弘美さんは当時の書評にてこのように語っています、

「『夏の家』では、先生がいちばんの早起きだった」という文章で始まるこの美しい小説『火山のふもとで』を、読めば読むほど、わたしは好きになる。(中略)人生って、こんなに色と香りと驚きと快感に満ちていたんだ!

さらに、全国の書店員さんからも、熱い絶賛の声をいただきました。(以下一部抜粋)

  • 五官をひらいて読むことがこの作品を味わい尽くす唯一絶対の作法です。(紀伊國屋書店新宿本店 竹田勇生さん)

  • 日々の営みを、ゆるがせにしないことが、人生を豊かにする。(丸善ジュンク堂書店 大内達也さん)

  • なんとも美しく静謐な世界が、精緻な日本語で描かれている完璧な小説(谷島屋・野尻真さん)

■文庫版には『火山のふもとへ』に至る軌跡も収録

今回の文庫化に当たって著者による「文庫版へのあとがき」を収録。自身の学生時代から28年間もの激動の編集者時代、そして51歳にして仕事を辞め、本作の一行目を書き始めるまでの軌跡が綴られています。自然も人間も流れる時間も、平凡な言葉でさえも全てが美しい、若き建築家の成長とひと夏の恋を描いた傑作をこの機会に是非ご一読ください。

■3か月連続文庫刊行:2月は『沈むフランシス』、3月は『光の犬』

本作刊行後も『沈むフランシス』を2月28日(金)、『光の犬』を3月28日(金)に発売。3ヶ月連続の文庫新刊の刊行となります。

『沈むフランシス』は北海道の小さな村で出会った男女の雪の結晶のような儚いふれあいと深まりゆく愛を描いた傑作です。解説は役者の山田真歩さん。様々な役を演じてきた視点から自分自身を登場人物に投影し、素晴らしい解説をご執筆いただきました。

『光の犬』は北の町に根づいた一族三代と北海道犬。人生の意味を問う、百年にわたる家族の物語です。解説は江國香織さん。個人、家族、家という枠組み、自然との共生にそれぞれ焦点を当て、ポイントとなる箇所を引用しながら本作の魅力を丁寧に解説してくださいました。

そして今回の3ヶ月連続刊行を記念して、「波」2月号(1月27日発売)ではフランス文学者の野崎歓さんに上記三作を読みたくなること間違いなしの書評をご寄稿いただきました。また「yomyom」では『火山のふもとで』に合わせ冒頭部分の試し読みを特別公開。さらに松家さんによる『火山のふもとで』に寄せた特別エッセイも公開いたしました。この特別エッセイは来月の『沈むフランシス』、再来月の『光の犬』に合わせても新たに公開する予定です。是非ご覧ください。

■待望の最新長篇『天使も踏むを畏れるところ』、3月刊行!

さらに、新作長篇小説『天使も踏むを畏れるところ』(上・下)が、3月26日(水)、満を持して刊行になります。主人公は『火山のふもとで』の「先生」こと、建築家の村井俊輔。敗戦から15年後、空襲で焼失した明治宮殿に代わる「新宮殿」の建設をめぐる、かつてない密度とスケールの大長篇です。建築家・村井俊輔は、どのような理想のもとに「新宮殿」を設計し、なぜ、精魂傾けた大プロジェクトを道半ばで辞任したのか――。関東大震災から、戦中、戦後、高度成長期まで、半世紀以上にわたる激動の日本社会を背景に、「新宮殿」造営に関わる人びとの息づまるドラマを描きだします。

■著者コメント

『天使も踏むを畏れるところ』と『火山のふもとで』は、もともとはひとつの長篇小説として構想されていました。ふりかえって考えれば、ひとつの小説としてはとても書けないものでした。生き別れ、すっかり他人の顔になった「秘密のきょうだい」が、読者のみなさんのもとで再会することを願っています。『沈むフランシス』や『光の犬』に描かれている光景やことばも、今の私からは出てこないもの。文庫化されてよみがえるのは、ありがたいです。

■内容紹介

「ぼく」が入所した村井設計事務所は、毎年7月末になると、北浅間の「夏の家」に仕事場を移動する。その夏は、美しく居心地のいい建築を手がける先生のもと、国立現代図書館の設計コンペに向けての作業がピークを迎えようとしていた。静かな情熱を秘めた先生とともに働く喜び、密やかに進行してゆく恋……。浅間山のふもとの山荘でのかけがえのない日々と、それぞれの生命の瞬きを綴る、鮮烈なデビュー作。

■著者紹介

松家仁之(まついえ・まさし)

1958(昭和33)年、東京生れ。編集者を経て、2012(平成24)年、長篇小説『火山のふもとで』を発表。同作で読売文学賞小説賞受賞。’13年『沈むフランシス』、‘14年『優雅なのかどうか、わからない』、‘17年『光の犬』(河合隼雄物語賞、芸術選奨文部科学大臣賞受賞)、’21(令和3)年『泡』を刊行。編著・共著に『新しい須賀敦子』『須賀敦子の手紙』、新潮クレスト・ブックス・アンソロジー『美しい子ども』ほか。

■書籍データ

【タイトル】火山のふもとで

【著者名】松家仁之

【発売日】1月29日

【造本】文庫

【定価】935円(税込)

【ISBN】9784101055718

【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/105571/

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会社概要

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業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区矢来町71
電話番号
03-3266-5220
代表者名
佐藤隆信
上場
未上場
資本金
8000万円
設立
1896年07月