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公益財団法人日本ユニセフ協会
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世界のはしか症例数が急増傾向、ウクライナ等での予防接種中断に懸念-ユニセフ・WHOが警鐘【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

ユニセフが支援する栄養保健センターではしかの予防接種を受ける赤ちゃん。(ソマリア、2021年2月撮影)© UNICEF_UN0414894_Naftalinユニセフが支援する栄養保健センターではしかの予防接種を受ける赤ちゃん。(ソマリア、2021年2月撮影)© UNICEF_UN0414894_Naftalin

【2022年4月27日 ニューヨーク/ジュネーブ発】
ユニセフ(国連児童基金)は、世界保健機関(WHO)と共同で声明を発表し、2022年1月と2月にはしかの症例数が増加したことは、ワクチンで予防可能な病気の蔓延リスクが高まっていることを示す憂慮すべき兆候であり、特にはしかに関しては、本年中に数百万の子どもたちに影響を与える可能性があるとして、警鐘を鳴らしています。 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックに起因する混乱や、ワクチン供給における不平等の拡大に加え、定期予防接種からのリソースの転用も起きており、極めて多くの子どもが、はしかやその他の予防可能な病気から身を守れない状態にあります。 
 

地方に輸送されるはしかワクチン。アフガニスタンでは定期予防接種率の低さが原因で、以前よりはしかの流行が懸念されていた。(アフガニスタン、2021年9月撮影)© UNICEF_UN0523160_Bidel地方に輸送されるはしかワクチン。アフガニスタンでは定期予防接種率の低さが原因で、以前よりはしかの流行が懸念されていた。(アフガニスタン、2021年9月撮影)© UNICEF_UN0523160_Bidel

各国のコミュニティにおいて、パンデミックのピーク期に実施されていたソーシャル・ディスタンスやその他の予防措置が緩和されたことにより、感染症急増のリスクが高まっています。さらに、ウクライナ、エチオピア、ソマリア、アフガニスタンなどにおける紛争や危機により、何百万人もの人々が避難を強いられており、定期予防接種とCOVID-19ワクチンの接種は中断され、安全な水は不足し、衛生状態は悪化し、密集した空間で過ごすことが増え、ワクチンで予防可能な感染症の拡大リスクが高くなっています。 

2022年1~2月において、世界中で合計約1万7,338件のはしかの症例が報告されました(前年同期は、症例9,665件)。はしかの感染力は非常に強いため、ワクチン接種率が低下すると、症例が急増する傾向にあります。 

ユニセフ事務局長のキャサリン・ラッセルは、「はしかは、危険で死に至る可能性のある病気であるだけでなく、世界各地における予防接種率に格差があることを早期に示すものであり、弱い立場にいる子どもたちが、その格差のリスクにさらされるのです。多くのコミュニティで、人々がCOVID-19から十分に守られていると感じ始め、社会的な活動に戻られつつあることは心強いことです。しかし、子どもたちが定期予防接種を受けていない地域でそうしてしまうと、はしかのような病気が蔓延しやすい、最悪の環境を作ってしまいます」と述べました。 

2021年4月からの12カ月間に、多数のはしか症例数が報告された上位5カ国

 

国名 はしか症例総数 人口百万人当たりの症例数 はしかワクチンの第一回目接種率
(2019年)
はしかワクチンの第一回目接種率
(2020年)
ソマリア 9,068 554 46 46
イエメン 3,629 119 67 68
アフガニスタン 3,628 91 64 66
ナイジェリア 12,341 58 54 54
エチオピア 3039 26 60 58

 

 

ユニセフとWHOは、2022年4月現在までの過去12カ月間に、世界で21件の大規模なはしかの流行が発生したと報告しています。昨年来、はしかの感染爆発が起きた国には、ソマリア、イエメン、ナイジェリア、アフガニスタン、エチオピアが含まれており、各所共通の主要因となっているのは、ワクチンの接種率の低さです。 

43カ国において、パンデミック発生以降に予定されていた57の予防接種キャンペーンが、2022年4月1日現在、まだ延期されており、2億300万人(その大半が子ども)が影響を受けています。このうち19件ははしか予防キャンペーンであり、7,300万人の子どもが予防接種を受けられず、はしか感染の危険にさらされています。 
 

1回目のMMRワクチン(はしか、おたふく風邪、風疹)を受けるデイビッドくん。ウクライナでは2017年から2019年にはしかの感染が拡大した。(ウクライナ、2019年4月撮影)© UNICEF_UN0284080_Dyachyshyn1回目のMMRワクチン(はしか、おたふく風邪、風疹)を受けるデイビッドくん。ウクライナでは2017年から2019年にはしかの感染が拡大した。(ウクライナ、2019年4月撮影)© UNICEF_UN0284080_Dyachyshyn

ウクライナでは、2019年のはしかの追加接種キャンペーンがパンデミックにより中断され、その後も紛争のために中断されています。同国で2017‐2019年に発生したような大流行が繰り返されないように、アクセスが可能な地域においては、定期予防接種キャンペーンと追加接種キャンペーンが必要です。この大流行が発生した際には、同国で11万5,000人以上がはしかに罹患し、かつ41人の死者が出ており、これは欧州で最も高い罹患率となりました。 

安全で有効なはしかワクチンの2回接種率が95%以上であれば、はしかから子どもたちを守ることができます。しかし、COVID-19のパンデミックによる混乱により、多くの国で2回目の接種が遅れています。 

ユニセフは、WHO、GAVIアライアンス(ワクチンと予防接種のための世界同盟)、はしか・風疹イニシアティブ(M&RI)、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などのパートナーと連携して、はしかをはじめとするワクチンで予防可能な感染症の増加に対応する各国に対し、以下のように、予防接種システム強化の取り組みを支援しています。 
  • 予防接種サービス・キャンペーンを復活させ、各国が安全に定期予防接種プログラムを実施できるようにし、昨今減少してしまった接種率を改善する
  • 医療従事者やコミュニティのリーダーが、予防接種の重要性を説明するために、養育者と積極的にコミュニケーションをとれるよう、支援する
  • COVID-19ワクチンの供給が独立した資金で行われ、予防接種サービスの全体計画に適切に組み込まれるよう管理し、小児予防接種や他の予防接種サービスが犠牲にならないよう、注視する

ユニセフが支援する予防接種キャンペーンでワクチン接種を受けた5歳のオラちゃん。(イエメン、2021年11月撮影)© UNICEF_UN0565906_ユニセフが支援する予防接種キャンペーンでワクチン接種を受けた5歳のオラちゃん。(イエメン、2021年11月撮影)© UNICEF_UN0565906_


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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

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URL
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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
-
設立
-
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