シリア:子どもたちの支援ニーズ最大に~資金支援の減少に強い懸念【プレスリリース】

北東部ハサカにあるユニセフ移動式保健・栄養クリニックで、診察と薬を受け取るための列に並ぶ女の子。(シリア、2022年1月撮影) © UNICEF_UN0583326_北東部ハサカにあるユニセフ移動式保健・栄養クリニックで、診察と薬を受け取るための列に並ぶ女の子。(シリア、2022年1月撮影) © UNICEF_UN0583326_

【2022年5月8日 アンマン(ヨルダン)発】

「シリア及び地域の将来の支援に関する第6回ブリュッセル会議」の開催を前に、ユニセフ・中東・北アフリカ地域事務所代表のアデル・ホドルは、シリアの子どもたちの状況と支援ニーズについて以下の声明を発表しました。

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シリアでは現在650万人以上の子どもたちが支援を必要としており、これは11年以上前の危機の始まり以来最も多い数字です。シリアの危機は、いまだ終結から程遠く、今年の最初の3カ月間だけで、213人の子どもたちが死傷しました。2011年の危機の始まり以来、1万3,000人以上の子どもの死傷が確認されています。
 

北西部アレッポにあるユニセフが支援するセンターに向かう12歳のマラムさん。(シリア、2022年2月撮影)© UNICEF_UN0603200_Deeb北西部アレッポにあるユニセフが支援するセンターに向かう12歳のマラムさん。(シリア、2022年2月撮影)© UNICEF_UN0603200_Deeb

シリアの近隣諸国では、政情不安により、580万人近くの子どもたちが貧困と苦難に満ちた生活を強いられ、支援に頼って暮らしています。シリア国内でも近隣諸国でも、子どもたちのニーズは高まっており、多くの家庭が生計を立てるのに苦労しています。ウクライナ危機の影響もあり、食料を含む基本的な物資の価格は高騰しています。

一方、人道支援活動のための資金支援は急速に減少し、ユニセフは今年シリア危機のために必要な資金の半分も確保できていません。特に同国北西部の約100万人の子どもたちにとって唯一の命綱である国境を超えた活動には、2,000万米ドル近い資金が緊急に必要です。また、教育、水と衛生、保健、栄養、社会的保護といった基本的なサービスを提供するシステムを復旧させ、シリアの子どもたちを一人も置き去りにしないための投資も不可欠です。

ユニセフは、シリアの子どもたちとその未来のために、すべての紛争当事者と彼らに影響力を持つ人々に対して、この危機の政治的解決を改めて訴えます。そのような解決策がない場合、シリア国内および近隣諸国での人道支援活動への支援が引き続き必要です。シリアの子どもたちの苦しみはあまりに長く、これ以上長引かせてはなりません。

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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。 https://www.unicef.or.jp/
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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会社概要

URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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