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G7/栄養危機:15カ国で5歳未満児800万人が死の危険~今年すでに新たな26万人が重度の消耗症に【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

首都ンジャメナのユニセフが支援する外来の栄養施設で、上腕計測メジャーを使った栄養検査を受ける赤ちゃん。「赤」は重度の栄養不良。(チャド、2022年1月撮影) © UNICEF_UN0594517_Dejongh首都ンジャメナのユニセフが支援する外来の栄養施設で、上腕計測メジャーを使った栄養検査を受ける赤ちゃん。「赤」は重度の栄養不良。(チャド、2022年1月撮影) © UNICEF_UN0594517_Dejongh

【2022年6月23日 ニューヨーク発】

ユニセフ(国連児童基金)は、世界のリーダーたちがG7サミットを控え準備を進める中、危機的状況にある15カ国で暮らす約800万人の5歳未満児が、直ちに栄養治療食などのケアを受けられなければ、重度の消耗症で死亡する危険性があり、その数は刻々と増加していると、警鐘を鳴らしました。

今年に入ってから、深刻化する世界的な食料危機により、アフリカの角(アフリカ大陸東部地域)や中央サヘル地域など危機の影響を受けている15カ国において、あらたに26万人(60秒に1人)の子どもが重度の消耗症に陥りました。この数の増加は、ユニセフが先月、「一触即発の危険な状態」に相当すると警鐘を鳴らした子どもの栄養不良の状況に加えて起こっているのです。

ユニセフ事務局長のキャサリン・ラッセルは、「まさに今、消耗症で苦しむ子どもの数は究極のレベルに達しており、これ以上増えてしまうと、取り返しがつかなくなるところまで来ています。食料支援は非常に重要ですが、小麦の袋で飢餓に苦しむ子どもたちを救うことはできません。手遅れになる前に、こうした子どもたちに今すぐ治療を提供する必要があるのです」と述べました。
 

母親に抱かれながら、栄養治療食(RUTF)を食べる2歳の男の子。(マダガスカル、2022年3月撮影)© UNICEF_UN0602381_Ralaivita母親に抱かれながら、栄養治療食(RUTF)を食べる2歳の男の子。(マダガスカル、2022年3月撮影)© UNICEF_UN0602381_Ralaivita

ウクライナ危機による食料価格の高騰、一部の国での気候変動による長引く干ばつ、そこに時には紛争、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による経済的影響などが加わって、世界中で子どもの食料・栄養不安が続き、重度の栄養不良に苦しむ5歳未満児の数は、壊滅的なレベルに達しています。これに対し、ユニセフは最も影響を受けている15カ国で、取り組みを拡大しています。アフガニスタン、ブルキナファソ、チャド、コンゴ民主共和国、エチオピア、ハイチ、ケニア、マダガスカル、マリ、ニジェール、ナイジェリア、ソマリア、南スーダン、スーダン、イエメンでは、子どもの死亡数の爆発的増加を防ぎ、重度の消耗症の長期的な影響を軽減するための支援拡大が予定されています。 

重度の消耗症(身長に対し極度に痩せている状態)は、栄養不良の中でも最も目に見えやすく、命の危険がある症状です。免疫力が低下した場合、5歳未満児の死亡リスクは、栄養状態の良い子どもたちに比べて最大で11倍にもなります。
 

カブールにある病院で、重度の急性栄養不良の治療を受けるため入院している子ども。(アフガニスタン、2022年1月撮影) © UNICEF_UN0649014_Karimiカブールにある病院で、重度の急性栄養不良の治療を受けるため入院している子ども。(アフガニスタン、2022年1月撮影) © UNICEF_UN0649014_Karimi

ユニセフは、15カ国で暮らす少なくとも4,000万人の子どもが、幼児期の成長と発達に必要な最低限の食事の多様性を確保できておらず、深刻な栄養不安に陥っていると推定しています。さらに、2,100万人の子どもが、最低限の食料すら十分に入手できず、深刻な食料不安に陥り、重度の消耗症になるリスクにさらされています。

一方、重度の消耗症を治療するためのすぐに食べられる栄養治療食(RUTF)の価格は、原材料の価格高騰によりここ数週間で16%も値上がりし、あらたに60万人もの子どもが命を守る治療を受けられず、死の危険にさらされています。

G7サミットを控え、ユニセフは国際社会に下記の活動に必要な12億米ドルの資金支援を要請しています。
  • 妊娠中の女性や幼い子どもに対する栄養予防プログラム、重度の消耗症で苦しむ子どものための早期発見・治療プログラム、RUTFの調達・配布などを含む、栄養サービス・ケアに関する重要な支援を届け、危機的状況にある15カ国で暮らす数百万人の子どもの死を回避する。
  • 栄養の予防に関する支援などの予算を確保することで、世界的な食料危機へのすべての対応計画において、重度の消耗症の予防および治療を優先する。

「G7首脳会議のためにドイツに集まった世界のリーダーの皆さまには、こうした子どもたちの命を守るために行動する機会が少しでもあるはずです。一秒たりとも無駄にできません。飢饉が宣言されるまで何もしないことは、ただ子どもたちの死を待っていることと同じです」(ラッセル)

*注記:
子どもの消耗症の増加率は、国別栄養クラスター推計(ブルキナファソ、チャド、マリ、ニジェール、ナイジェリア、コンゴ民主共和国)、統合フェーズ分類急性栄養不良分析(ケニア、ソマリア、南スーダン、イエメン、マダガスカル、ハイチ)、子どものための人道支援要請(エチオピア、アフガニスタン)、人道支援ニーズ概要(スーダン)に公表されている、2022年1月と6月の推計値に基づいています。2022年1月と6月に重度の消耗症に苦しむと予測されていた子どもの総数は、それぞれ767万4,098人と793万4,357人で、26万259人の増加が見られました。

* * *

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。 https://www.unicef.or.jp/
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
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代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
-
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