2015年度JRA賞馬事文化賞受賞! 文壇に颶風を巻き起こす日本で唯一の羊飼い作家・河﨑秋子著『颶風の王』への絶賛が止まらない!
文学、評論、美術、映画、音楽、写真、公演等を通じ、馬事文化の発展に特に顕著な功績のあった者に授与されるJRA賞馬事文化賞(主催:日本中央競馬会)の2015年度の受賞作品に、「馬と人のかかわりを繊細で巧みな表現で描いており、人智及ばぬ大自然を肌で感じられる、スケールの大きい、生命力にあふれ、読後に大きな感動を生む作品である」ことが評価され、河﨑秋子さん『颶風の王』 が選ばれました。
河﨑さんは、実家である北海道・根室の酪農業を手伝いながら緬羊を飼育・出荷している、日本人女性では数少ないプロの羊飼い。小説家としては、本作で三浦綾子文学賞を受賞しデビューしました。この第一作目から、「北海道の大地で厳しい自然と命に向き合っているからこそ書けた骨太の作品」として、メディア、作家、書評家などから高い評価を得ています。
世代を超え馬と関わる家族の物語は、酪農家でもある著者ならではの快作―桜木紫乃(作家) 北海道の厳しい風土から生まれた力作。土着の強さがある。―川本三郎(評論家) 時間を忘れて物語の中に引きこまれます。―中江有里(女優・作家) |
また、雑誌「ダ・ヴィンチ」の編集部が厳選に厳選を重ねた、高クオリティ作に与える〈今月の絶対はずさない!プラチナ本〉にも選ばれ、「自然への畏怖、生命力の力強さ、愛を感じる物語」「いま生きていることの奇跡と命の懸命さを思う」等、多くの賞賛コメントを集めています。
JRA賞馬事文化賞の受賞に対し、河﨑さんから喜びのコメントが届きました。
私が暮らす北海道の産業の基盤、そして暮らしの根には、いつも人と共に馬達の姿がありました。現在私は馬を飼育している訳ではありませんが、その過去に向き合ってみたいと綴った物語にこのような形で光を当てて頂き、本当に光栄です。北の馬と馬飼い達みんなが頂いた賞だと思っております。
河﨑さんが文壇に巻き起こす颶風(=強烈な風)から、ますます目が離せません!
■書籍概要
刊行日:2015年8月1日 定価:1,728円(税込) 体裁: 四六判並製 頁数:248頁
電子書籍も発売中 BOOK☆WALKER、kindle等、主要電子ストアで購入できます。
電子書籍希望小売価格:本体1,600円+税
書籍サイト http://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g321412000172/
■内容紹介
力が及ばぬ厳しい自然の中で、馬が、人が、懸命に生きている――。
明治の世。捨造は東北から新天地・北海道へ向かっていた。道中、捨造は童女のように生きる母からもらった紙切れを開く。それはいつもの、幼子が書いたようなものではなかった。雪崩で馬と遭難しながらも、その馬を食べて生き延び、腹の中の捨造の命を守りきった、母の壮絶な人生の記録だった。
東北・北海道を舞台に、馬とかかわる数奇な運命を持つ家族の、明治から平成まで6世代の歩みを圧倒的スケールで描いた感動の大河物語。
■著者プロフィール 河﨑秋子(かわさき・あきこ)
羊飼い。1979年北海道別海町生まれ。北海学園大学経済学部卒。大学卒業後、ニュージーランドにて緬羊飼育技術を1年間学んだ後、自宅で酪農従業員をしつつ緬羊を飼育・出荷。2012年「東陬遺事」で北海道新聞文学賞(創作・評論部門)受賞。14年『颶風の王』で三浦綾子賞受賞。
■2015年度JRA賞馬事文化賞について http://www.jra.go.jp/news/201601/010604.html
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