【発売前重版決定】読者の声、続々—発売前から静かに注目を集める1冊 戦後80年、広島・大久野島の記憶を紡ぐ絵本『うさぎのしま』、6月12日(木)に発売

世界文化社は、戦後80年という節目に、子どもたちへ静かに語りかける絵本『うさぎのしま』(作:近藤えり/たてのひろし)を6月12日(木)に発売いたします。
◆ 毒ガスと白いうさぎ―大久野島に眠る記憶

<あらすじ>
広島県大久野島。
かわいいうさぎたちに会うために、毎日たくさんの人がこの島を訪れます。
一組の親子が白いうさぎを見つけました。
「あの子、白いね」
「あの子のおかあさんも、白い?」
何気ない一言が、封印された過去を呼び覚ます。
時は、第二次世界大戦へー。


本作の舞台は、瀬戸内海に浮かぶ広島県の小さな島「大久野島」。現在は約500羽(2025年4月)のうさぎが暮らし、「うさぎのしま」として多くの観光客に親しまれています。
大久野島は、第二次世界大戦中に極秘裏に化学兵器の毒ガスが製造され、「地図から消された島」でした。当時、毒ガスの開発とともに、白いうさぎが実験動物として使われていました。
絵本『うさぎのしま』は、そんな島に刻まれた戦争の記憶と現代にも続く環境問題という重層的なテーマを、日本絵本賞受賞作家・たてのひろしと絵本作家・近藤えりが、柔らかなパステル画で繊細かつ力強く紡いだ作品です。まっすぐに見つめるうさぎたちの目から、あなたは何を感じるでしょうか。
巻末には福島大学教授・兼子伸吾らによる解説「地図から消された島──大久野島と戦争とうさぎ」を収録し、毒ガス工場としての歴史や島のうさぎの由来、現状を丁寧に掘り下げています。子どもたちへ手渡したい、過去と今、そして未来をつなぐ一冊です。

◆ 本書を先読みしてくださったかたのお声
発売前に公開した「ネットギャリー」には、書店関係者や一般読者の皆さまから、胸に響くご感想を数多くお寄せいただきました。ひとつひとつの言葉が、本作の意味をより深めてくれています。ありがとうございました。(以下、一部抜粋)

●「場面が切り替わった瞬間、ぐっ、と息を呑んだ。可愛く美しい『うさぎ』たち。残酷だ、けど史実だ。目を逸らしたくなる。けど、私たちは目を逸らしてはいけない」(書店員) ●「ガスマスクを付けた人が出てきた時に心がきゅっと締め付けられるような感覚になりました。絵から少しずつ疑問を感じ取り、色々なことを考えることができる絵本です」(書店員) ●「戦時も現代も利用されてきた存在だと気づかされた。絵本のなかでまっすぐに見つめてくるしろうさぎに、人間のエゴを見透かされているように感じました」(子どもの本の翻訳者) ●「人間に振り回されたうさぎたちの物語は、子どもたちにどう伝わるだろうか。うさぎの島という側面だけでなく、この真実が読みつがれていってほしいと思う。この先の未来にはうさぎたちが人間に振り回されることなく、島でのびのびと暮らし続けてほしいと思う」(一般読者) ●「かわいいうさぎの表紙をめくっていくと、戦争の時代にこの島でうさぎにあたえられた悲しい環境と役割がありました。今、この島に住むうさぎは幸せなんだろうか。最後の解説を読んで、改めて、戦争と環境について深く考えさせられました」(図書館関係者) ●「いつか子どもと一緒に癒しを求めて訪れたいと思っていた大久野島。ただ癒される島ではなく、戦争というものを深く考えさせられる機会になりそうです。戦後80年の今、多くの年代に手に取って欲しい一冊だと思いました」(書店員) ●「私たちが知らなかったこと、知らなかったではすませてはいけない。多くの人に読んで感じて、そして、誰かと話してほしい絵本だと思います」(書店員) |
◆ 原画展・パネル展&トークイベント開催決定
刊行を記念し、全国各地で原画展・パネル展、作者トークイベントを開催予定です。皆さまのご来場をお待ちしています!
◇原画展
・2025年8月6日(水)~8月25日(月) 広島 蔦屋書店
https://store.tsite.jp/hiroshima/
・2025年8月28日(木)~9月30日(火) Books&cafe Wonderland (京都)
https://www.wonderland1995.com/
・2025年10月3日(金)~2026年1月26日(月) 絵本美術館 森のおうち(長野)
◇パネル展
・2025年7月1日(火)~8月16日(土) 奈良 蔦屋書店
・2025年8月20日(水)~9月10日(水) ラバーズスクレート(京都)
Instagram:labasesecrete_ehon_cafe
◇トークイベント
・2025年7月27日(日) ジュンク堂書店池袋本店(東京) ※6月5日(木)より参加申込開始
イベントの詳細・申し込み▶https://online.maruzenjunkudo.co.jp/products/j70019-250727
・2025年8月28日(木) Books&cafe Wonderland (京都)
・2025年8月29日(金) ラバーズスクレート(京都)
・2025年8月30日(土) 奈良 蔦屋書店
※その他の開催情報は、公式SNSにて随時ご案内いたします。
◆ 作者プロフィール
近藤えり/神奈川県横浜市生まれ。絵本作家・イラストレーター。舘野鴻氏に師事し、絵本制作を学び直す。『なきごえがじまんのきつね』(仏教伝道協会)で、こころの絵本大賞を受賞。月刊絵本の作品に、『ほしのなるきゆらゆら』『ハロウィンのたからもの』『すなばあそび』(至光社・こどものせかい)、『ライオンとうさぎ』『のらねこのクー』(鈴木出版・こどものくに)などがある。
たてのひろし(舘野鴻)/1968年、神奈川県生まれ。画家・絵本作家。幼少期より、熊田千佳慕氏に師事。『つちはんみょう』(偕成社)で小学館児童出版文化賞、『ねことことり』(世界文化社)『どんぐり』(小峰書店)で、二年連続となる日本絵本賞を受賞。絵本に『しでむし』『ぎふちょう』『がろあむし』(偕成社)、『うんこ虫を追え』(福音館書店)、「3びきのあまがえる」シリーズ(世界文化社) 、読み物に『ソロ沼のものがたり』(岩波書店) がある。JBBY(日本国際児童図書評議会) 理事。
◆ 刊行情報

『うさぎのしま』
作者:近藤えり たてのひろし
定価:1,980円
サイズ:A4変型判/40P
対象年齢:小学校中学年ぐらいから
発売日:2025年6月12日(木)
発行元;世界文化社
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