来場者数過去最高25,000人超え!食を通じて海の課題を考える「海のごちそうフェスティバル2023」を開催しました!
2023年10月21日(土)・22日(日) 東京・二子玉川ライズ
「海のごちそうフェスティバル」は、食べ物の背景にある「海のストーリー」を伝え、食を通じて多くの方に海に興味関心を持ってもらう取り組み「海のごちそうプロジェクト」の集大成として2021年から開催しているイベントです。3年目となる今回も、全国42都道府県の海に関連した特産品の販売、有識者を招いて海と食に関する情報を発信するステージ、地域の海の課題から開発されたグルメの販売などを通じて、海に親しみ、海の問題を自分ごととしてとらえるよう来場者に呼びかけました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
「海のごちそうキッチン」~おいしく食べて「海と食の課題」と「海のストーリー」にふれる
全国各地の海のグルメが味わえるフードブース「海のごちそうキッチン」には、本イベント史上最多となる12店舗が出店。おいしく食べることを通して、その食材の背景にある海の現状や課題、食材が口に入るまでのストーリーにふれることができるメニュー構成としました。
全国で起きている「海の課題」を「食」を通して発信し、多くの人に考えてもらうための取り組みから生まれたシーフードメニューを販売した「海のごちそう地域モデルブース」には、全国各地から7団体が出店。海水温の上昇により北海道で漁獲量が急増しているブリを味の決め手として活用した「函館ブリ塩ラーメン」や、魚の住みかである「藻場(もば)」を保護するために捕獲したウニを畜養しておいしく食べるために考案された「とっとりムラサキウニムース」など、特色あるメニューが販売されました。
「海のごちそうプロジェクト」の趣旨に賛同する飲食店・小売店などが独自に考案したシーフードメニューを販売した「海のごちそうプロジェクトテーマブース」には、全国各地から5事業者が出店。徹底した鮮度管理を行うことで、これまで商品価値が低かったサメ肉のポテンシャルを最大限に引き出した「ピーチシャークバーガーセット」、ほかの魚が育つのに必要な海藻を食い荒らす魚「アイゴ」をフランス料理のシェフがアレンジした「おいしく食べれば海もよろこぶ 対馬島のアイゴと野菜の具沢山スープ」など、工夫を凝らしたメニューを販売しました。
「海のごちそうマルシェ」&「海のごちそう高校生マルシェ」~海にまつわる特産品が集結
北海道から沖縄まで、全国42の都道府県から厳選した水産加工品や海に関連した特産品、全77品を販売する「海のごちそうマルシェ」には、各地の海のストーリーが詰まった商品が勢ぞろい。地域の伝統的な食文化を踏まえつつ新たな発想で作られた商品、「海と日本プロジェクト」に参加して地元の海を学んだ子どもたちが内容やパッケージを考案した商品など、ここでしか買えない「海のごちそう」が来場者の目を引きました。
今回初めての取り組みとして、各都道府県の食文化やその地域の特色ある魚、海洋環境など、思わず「へえー」と言いたくなる「海の豆知識」を盛り込んだ写真パネルも販売ブースに展示しました。
海の社会課題を伝える商品を高校生が手売りする「海のごちそう高校生マルシェ」も、今回初めての企画として注目を集めました。首都圏3校の高校生が全国から商材を選定し、その商品にかかわる「海の社会課題」の現場を取材。それを踏まえてPOP制作や店舗装飾も自分たちで行い、試食提供と食べ方提案を行いながら商品を対面販売しました。
新渡戸文化高校(東京都中野区)は、かつては未利用だったものの、地域の熱い人の活躍で人気が高まり、今では愛知県蒲郡市の特産品となった小魚「メヒカリ」を使った「メヒカリの唐揚げ」を販売。千葉県立小金高校(千葉県松戸市)は、千葉県船橋市の特産品を使った「船橋バクダンコロッケ」を販売。不漁のハマグリやアサリに替わって水揚げが増えている外来種「ホンビノス貝」と小松菜を使ったクリームコロッケを通して、身近な海で起きている変化について来場者に伝えました。埼玉県立幸手桜高等学校(埼玉県幸手市)は、小さいサイズのカタクチイワシをチップス状に加工した「まるごとぜんぶいわし」を販売し、値段が付きにくい魚も工夫次第でおいしく食べられることをアピールしました。
スペシャルゲストとしてオープニングステージに出演したロンドンブーツ1号2号の田村亮さんも販売ブースに駆け付け、飛び入りで高校生と一緒に売り子を務めました。商品を買い求めた来場者からは「高校生たちが元気よく販売していて、こちらも楽しくなってくる。試食も子どもでも安全に食べられるよう工夫されていて、高校生たちの取り組みの姿勢が伝わってきた」との声が。参加した高校生の一人も「今回の取り組みで海に興味を持ち、自分から情報を集めるようになった。一番の変化は、スーパーの鮮魚売り場で魚の種類や産地を見る時間が長くなったことだと思う」と話し、海と自分との距離がぐっと近くなったことを実感した様子でした。
日本初?!過去・今・未来の寿司から海とつながる「海のごちそう回転ずし」
会場の一角では、回転ずしレーンから流れてくる海の過去・今・未来の寿司を味わいながら、目の前の食事と海とのつながり、一皿の寿司の背景にある海の環境や日本の食文化について学ぶ日本初?!の食体験イベント「海のごちそう回転ずし」を実施しました。事前に募集した親子を対象に、食文化としての寿司を伝える「カコ寿司」、現在の海の課題を伝える「イマ寿司」、そして、このままでは魚介類を使った寿司が食べられなくなってしまうかもしれないという未来を表現した「ミライ寿司」を提供。それぞれの寿司について漁師と有識者が解説しました。
参加者の1人は「家族でもよく海に行くが、ここまで海が変化している実感はなかった。これからもこのようなイベントに子どもと一緒に参加し、子どもが海について自分で考えることができるようになってほしいと感じた」と話してくださいました。
「海のごちそうステージ」~トークやクイズを交えて「今、伝えたい海のストーリー」を紹介
オープニングステージには、本イベントの共催者である日本財団の海野光行常務理事が登壇。イベントのテーマである「知れば知るほど、海はおいしい」のメッセージについて、「たとえばお寿司屋さんに行ったとき、どこの海でとれたのか、どんな漁師さんがどんな工夫をしてとったのか、おいしく食べてもらうためにどのようにここまで運ばれてきて、誰が調理をしたのかなど、その背景を知れば知るほど、目の前の食事をおいしく味わうことができる」と例を挙げて説明しました。続けて来場者に「海の課題は食につながっている。『おいしい』を通して海の課題を知ってほしい」と呼び掛けました。
続いて、「海のごちそう高校生マルシェ」に出店している3校の高校生たちがステージに立ち、自分たちが商材として選んだ商品の選定理由や「海の社会課題」とその商品の関係などをプレゼンテーションしました。「魚が減っているのに未利用魚は捨てられている現状を知り、その魚を利用することで社会課題の解決につなげたいと思った」「魚が苦手な子どもが増えているが、食べやすいアレンジ方法はたくさんある。そんな子たちが『これなら食べられる!』と思える加工や料理が今後の海を救うのでは」と、海を自分ごととしてとらえ、前向きな提言を発信した高校生たち。
海野常務も「課題を見つけて、その解決方法を形にするというのは本当に難しいこと。今後みなさんはさまざまな夢に向かっていくが、この経験もきっと糧になると思う」と話した上で「どれもおいしいのが本当に素晴らしい。忙しい学生生活の中で時間を見つけて取り組んだことが、この成果につながったと思う」と講評しました。
22日には、世田谷区の主婦代表・サザエさんがステージに登場。当日来場した親子15組とサザエさんが3択クイズで対戦する「世田谷から海へ! サザエさんと楽しむ海のごちそうクイズ大会」を開催しました。出題されたクイズは、全国各地の「海のトリビア」や、海と食の課題にちなんだ問題ばかり。「近年、海藻類が群生する藻場の減少(=磯焼け)が注目されていますが、その原因の一つとされている生き物とは?」「タラは比較的寒い海に暮らしていますが、海の温暖化が進むとタラの生息域にどのような変化が見られるでしょう?」といった難問(?)が続きましたが、見事6組がサザエさんの正解数を上回りました。サザエさんの正解数を上回った親子には、「海のごちそうマルシェ」販売商品の中からセレクトした「海のごちそう詰め合わせセット」を贈呈しました。
参加者の声
ステージ、キッチン、マルシェなどの会場でも、子ども連れのファミリーや若者、シニア世代など幅広い層の来場者が笑顔でイベントを楽しむ様子が見られました。全国各地から集まったフードトラックの出店者から興味深げに話を聞いたり、ステージ登壇者の海の課題解決に関する話に真剣に耳を傾けたりする光景も印象的でした。
来場者「家族で海に行くことが少なくなっていたが、子どもが興味を持ったので機会を見つけて行ってみようと思った。その際は、何もしなくても海がきれいなわけではなく、自分たちが海をきれいにしなければならないことを伝えたい」
出店者「直接消費者と向き合って話をする機会が少なかったので、とても良い経験になった。今後もこうしたイベントに参加し、『海のいま』を発信したい」
<イベント概要>
日時 | 2023年10月21日(土)、22日(日) |
会場 | 二子玉川ライズ 中央広場・スタジオ&ホール |
内容 | 海のごちそうキッチン(フード提供) 海のごちそうマルシェ(物販) 海のごちそうステージ(ステージイベント) 海のごちそう回転ずし(体験ブース) 海のごちそう高校生連携(物販) ほか |
来場者数 | 25,440人(2日間合計) |
主催 | 一般社団法人 海と食文化フォーラム |
共催 | 日本財団 海と日本プロジェクト、一般社団法人 Blue Commons Japan、一般社団法人 海と大間の未来つくり隊、NPO法人 atamista、公益財団法人 鳥取県栽培漁業協会、一般社団法人 Minato de フォーラム、一般社団法人 旅する学校、一般社団法人 KIISA、一般社団法人 ローカルラボ、一般社団法人 地球環境教育機構、NPO法人 離島経済新聞社、株式会社 フーディソン、株式会社 エー・ピーホールディングス、一般社団法人 DOFORFISH、株式会社 アノニギワイ、株式会社 銚子丸、埼玉県立幸手桜高等学校、千葉県立小金高等学校、新渡戸文化中学校・高等学校、全国43都道府県の海と日本プロジェクトエリア事務局 |
後援・協力 | 全47都道府県(北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県) |
特別協賛 | グローブライド 株式会社、あづまフーズ 株式会社、キリンホールディングス 株式会社 |
公式サイト |
イベントパンフレットPDF:
https://prtimes.jp/a/?f=d77920-2138-d09040547f4534de79aacc632e2d9361.pdf
<団体概要>
団体名称:一般社団法人 海と食文化フォーラム
活動内容:海の問題解決に向けたアクションの輪を広げることを目的として、食文化を切り口にした海洋教育を中心に、海と人とのかかわりについて学び、海洋がもたらす恩恵や未来、さらに海洋の課題について理解を深めるために様々な事業を行います。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
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